2004年4月4日

第13回西陣わっしょい 西陣着物GENE

於 旧桃薗西陣小学校

アンビエント・ライヴ

ある知り合いの人からの紹介で、学生中心の着物サークル(?)と西陣の地元のお祭りが合体したイベント「西陣きものGENE」に参加させてもらえることになりました。
廃校となった校舎を使ってのお祭りで、木造の、とても雰囲気のある建物です。いろんな教室をみせてもらい、結局一番怪しげな地下室を使わせてもらうことにしました。かなりほこりにまみれていましたが、掃除して、いろんながらくたを片付けると、なかなか居心地のよい空間になりました。

地下室は音の反響もよく、せっかく半日ほど丸々自分たちのイベントに使えるのだから、ということで、今回はお客さんにゆったり座ってくろいでもらいながらアンビエント音楽の中に浸ってもらえるような感じをイメージして準備を進めていきました。

いざセッティングを始めてみると、場所が学校なだけあってライブに必要な機材などは当然のようにまったくなく、ほとんど全部二人だけで調達・運搬などしなければならず、かなり肉体的にしんどかったのですが、セッティングを完了したあとは練習しほうだいで、本番前までにかなり思う存分セッションしたり、踊りの練習をしたり、この地下室を満喫させてもらいました。

そして本番の日、天候はかなり最悪で、雨、しかも寒い!いちおうライブは午前・午後の2回という予定をしていたのですが、最初の開演時間になっても客がひとりもいない、という状況。かなりがっくりしながらもライブを開始しました。前半は演奏のみのライブでしたがその後もちらほら人がでたり入ったりの状態で、しかも外で子供がやたらうるさい。そして後半、パフォーマンスが始まると、今度は子供たちが会場の中をチラチラ覗き込んでは奇声を上げて逃げ出す、という始末・・・。予想外の展開に内心うろたえつつもパフォーマンスを続けていると、少しずつ子供たちが中に入ってきて、ライブを鑑賞しだし、結局がさごそしながらも最後まで見届けていったのでした。

さらに午後のライブになると、午前中のライブを見た子供たちが友達まで引き連れて再び来場、ライブは暗がりに仮面と真っ白の衣装でうごめくパフォーマーと、怖がったりひやかしたりでざわめく子供たちと、静かに見つめる観客とで
でかなり異様な情景となったのでした。

ライブを終え、自分たちの意図が完全に崩れてしまったのではないかという危惧を抱きつつ感想を聞いてみると、ある人は、子供たちはライブで受けた感覚を素直に行動で表したに過ぎず、その意味で私たちの意図したことは彼らにも伝わっていたのではないか、という感想をくれ、また怖がっていた子供たちが少しづつ近付いてきて、踊りを眺めるという情景を子供たちとパフォーマーとのコミュニケーションのように捉えて見ていた人がいたりと、こちらの予想と異なる反応が帰ってきました。
確かに、
怖がったり、ひやかしたりしながらも結局最後まで見続けたり、ライブの後でなぜこんなことをするのか聞いてきたり、彼らに対してもある意味インパクトを与えることができたのかもしれません。
そういうわけで、今回の観客(子供も大人も)の反応は私たちにとっても新鮮なものでした。

音楽的には、今回はディレイやシンセ、エファクト、バイオリンなどを駆使して即興的なアンビエント音楽の演奏を試みました 。
まだ購入後間もない機械によく慣れていない部分は多少ありましたが、演奏を楽しむことができました。