アンビエントライヴに寄せて
きぬずれ。

  それとともにズレていく、音。

  少しづつ、ずれていく、身体のうごき。

  音は、いつしよにすこしづつ、踊りとなつていく。
  
  踊りは、いつしよにすこしづつ、音楽となつていく。

  音楽は、また、まう一度、音とからだにほぐれていく。

  きぬからほぐれる、音と糸。

  そして

  同じものをときほぐし、編みかへて、縫ひかへて、使はれるからだと着物を。

  踊りそのものが、また、編みかへていくのです。

  糸と音によつて編まれていく音楽は、瞬時に、ほぐれてもいくのです。 

  それは、やつぱり織物です。

  よくみてくださいな。

  そこには、糸と音の文字が入つてゐますよ。