ポマンダー 〜匂い玉〜
ポマンダー・・・Pomme d'ambrae(琥珀色のリンゴ・仏)
初期のポマンダーは龍涎香(マッコウ鯨の胃や腸の結石。形が琥珀に
似ているところからアンバーと名づけられた)の小さな玉にいろいろな
匂いの材料を混ぜたものでした。
13世紀
匂い玉を病気除けに身につけたり、持ち歩いたりしてました。>殺菌作用
アンバーグリス(竜涎香・マッコウクジラ)、ムスク(麝香・ジャコウジカ)
シベット(霊猫香・ジャコウネコ)、カストール(海狸香・ビーバー)等の
揮発定着剤を含む芳香材料をリンゴ大の玉にしたものでした。
キリスト教徒
ロザリオの鎖の端や飾りベルトの端につけていました。
ルネッサンス期
真珠や貴金属のロザリオに芳香材料を塗り精巧な金線細工で包んでいました。
16世紀
大きなポマンダーを入れる為の装飾を施した匂い箱を裕福な人々が首や胴の
まわりにさげたり持ち歩いたりしていました。銀・金・陶磁で作られ中に樹脂や庭土と
ともに調合した高価なスパイスが詰められ、空けられた穴から香りを漂わせていました。
芳香材料を詰めた穴の空いた陶磁製の玉はこの匂い箱に由来しています。
16世紀の典型的処方>「庭の沃土1オンスを採りて数日間バラ香水の中に浸すべし」
柑橘類にクローブ(丁子)をちりばめスパイスをまぶしたものは
この頃からのようです。(↓写真参照)
フルーツポマンダーの作り方(オレンジの場合)
オレンジの全面にクローブを刺しやすいように針で穴をあける。
その際リボンをかける場合はその部分にテープを貼るなどして穴をあけずに残しておく。
あけた穴にクローブをオレンジの表面が隠れるように刺していく。
ビニール袋にスパイスミックス(シナモン・ナツメグ・ジンジャー・カルダモン・オリスルートetc)
とオレンジをいっしょに入れ、スパイスがオレンジの全体に馴染むように袋を時々振りながら
1〜2日置く。その後ハトロン紙の袋に移し、風通しのよい場所でかちかちに固くなるまで
置いてできあがり。
フルーツポマンダーの使用方法
引き出しやたんすに置く。
リボンに吊るして香りを漂わせる。
ドライポプリの容器に加える。
キンカンや姫リンゴで作って昔ながらのポマンダーペンダントを作ってみるのも
クリスマスならではの装いとなっておもしろいかもしれません。
フルーツポマンダーに使われる主なフルーツの花言葉(プレゼントする時の参考に)
リンゴ 誘惑(甘い香りをいっぱい放つから)
ミカン 親愛(かぐわしい香りと親しみ易さ)
ユズ うれしい知らせ(ユズが結実するのに長い歳月がかかるので結実は喜ばしい知らせということから)
ダイダイ 誇り(なかなか落ちにくい実です)

フルーツポマンダーを使ったクラフト:クリスマス用に香りもアレンジしたスパイシーボードポプリ
ポマンダー以外の匂いを身につけて歩くものとしてビネグレット(匂いが漂うように
穴を空けてあるハーブビネガーに浸したスポンジを入れた箱)、
カソレット(芳香性ペーストを詰めた香料のいれもの)がありました。
ポマンダーのバリエーション
乾いたスポンジ玉をスパイスやドライフラワーでおおって作るものなどもあります。
上の写真は、蜜蝋を玉にしてそれを中心にミニローズでおおいローズオイルを
たらして香りを楽しむアロマオブジェです。
卵の殻の中にポプリを入れて装飾と補強を兼ねてまわりを布で
貼って作ったエッグポマンダーです。
色とりどり作ってバスケットに盛ってイースターのインテリアアクセサリーに。
他に、オレンジの中身をくりぬいて皮にクローブを刺しキャンドルを流し込んで
作るポマンダーキャンドルといったものもあります。
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アロマアクセサリーの原点となったのがこの「ポマンダー」と呼ばれる匂い玉です。
もともと病疫を防ぐのに空気を清浄に保つという目的や魔除けとして、西洋において
匂い玉は身につけられていたようでして、昔は、蜜蝋にスパイス類を調合したものや
薔薇の花びらをペースト状にして精油を混ぜ丸めて乾燥させたものに、穴を通しておき
それを紐でつないで身につけていたそうです。
そのような歴史を踏まえ、蜜蝋という素材の興味深さを鑑み、現代の生活に気軽に
香りをとりいれられ、TPOに合わせて身につけられるようにと、試行錯誤の末に
創り出されたのが、アロマアクセサリーです。
蜜蝋のべたつきを防ぐのに、その接着力を逆に利用して薔薇の花びらで覆い
身近なビーズという素材と組み合わせることによって
自分好みの香りとデザインを楽しめるようにいたしました。
また、ポマンダーの使用の本来の目的が心身に害成すものから身を守る=健康の為
でしたので、アロマアクセサリーもそれに倣いまして、皮膚に直接触れるタイプのものに
関しましては、接着剤や金具など皮膚に刺激となりやすいものは極力使わないデザインを
心がけております。