ノッティングヒルの恋人
Notting Hill
監督:ロジャー・ミッシェル 出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・エヴァンス
1999年アメリカ/123分/配給:ギャガ・ヒューマックス

 ロンドンにある平凡な街ノッティングヒルで、売れない本屋を経営するウィリアム。ある日、彼の店に偶然ハリウッドの大スター女優アナ・スコットが訪れる。運命的な出会いから、恋に落ちる二人なのだが・・・。
 現代版「ローマの休日」というところですが、これまたとても清々しいと言いましょうか、そんな映画です。主演二人がとっても好演してると思います。出すぎず抑えすぎず。はまり役というところでしょうか。それに脇役たちの扱いも演技も上手いです。ストーリーは、もちろん現実にはありえないような夢物語だけど、そのロマンチックな御伽噺が心地よい。ちゃんとお互いに人間味をだしているし。


のら猫の日記
Manny & Lo
監督・脚本:リサ・クルーガー 出演:スカーレット・ヨハンスン、アレクサ・パラディノ、メアリー・ケイ・プレイス
1996年アメリカ/96分/配給:ユーロスペース、ポニーキャニオン


 車で移動し、万引きを繰り返しながら生活する孤児姉妹のドラマ。16歳の姉ローは、里子に出された妹マニーをさらって逃亡。それ以降、その日暮らしの生活を続けていた。ある日、ローは妊娠していることに気づく。出産を手伝わせるため、マタニティショップ店員の 中年女性を誘拐してくるのだが…。
 物語はいたってシンプルかつ淡々と進む。そんなこの作品を特徴付けているのが、スカーレット・ヨハンスンの、クールでありながら少女らしい感情がこめられている演技。姉と妹であっても、精神的年齢は完全に逆転し、冷静に姉を見つめるマニー。しかし一方で、家族というものに対するそこはかとない憧憬と、それがかなわぬ哀愁を漂わせているように感じ取れる演技は、素晴らしいと思います。