ルパン三世 カリオストロの城
Lupin III: Castle of Cagliostro
監督・脚本:宮崎駿 原作:モンキー・パンチ
声の出演:山田康雄、小林清志、増山江威子、井上真樹夫、納谷悟郎、島本須美、石田太郎
1979年日本/100分/配給:東宝

 宮崎駿監督の劇場映画第一作。今や、年に一回はテレビで放映されてるような気がするのですが、もう20年以上前のもの。しかし、それでも全く遜色なく通じるのは、それだけ作品の質が良いということ。もちろん古典的な感は否めないが、それがまったく嫌味でもなんでもない。ルパンや次元、五右衛門、不二子、銭形…みんなキャラクターがきちんと描かれていて好き。純粋なルパンファンからみるとどうかはわからないけど、一般的にはルパン=カリオストロの城って図式も成り立っているのではないでしょうか。そして、これを見ればルパンがわかる…っていうくらいよくできてる。コミカルもシリアスもあり。ルパンがすごくカッコイイし、なによりクラリスの可憐なこと…。このへんが古典的なわけだけど、しつこいようだがそこがいい。こんな女の子がいたら助けたくなるに決まってるよ、男なら。この作品が嫌いっていう人はいるんですかね…ってくらいに思います。これからも変わらずに愛されつづけてほしいです。


ル・ブレ
Le Boulet
監督:アラン・ベルベリアン、フレデリック・フォレスティア
出演:ジェラール・ランヴァン、ブノワ・ポールヴールド、ロッシ・デ・パルマ、ジョゼ・ガルシア
2002年フランス/108分/配給:ギャガ・ヒューマックス
公式サイト http://www.leboulet.jp/ チラシ 1


 7年間の服役がもうすぐ終わるワルの大物モルテスは、お調子者でちょっとネジの緩い看守レジオに買わせた宝くじが当たる。その当選金は1500万ユーロ。しかし、宝くじはレジオの妻、ポーリーヌが持っていて、彼女は仕事でアフリカにいってしまった。レジオが姿を現さないため、裏切られたと怒り心頭のモルテスは、刑務所から脱獄。そこで真相を知ったモルテスは、無理矢理レジオを連れてアフリカへ旅立つが……。
 本国フランスでは記録的大ヒットとなったアクション・コメディ。クールでタフガイなモルテスと、口が軽くて頭も軽いレジオの凸凹コンビと、そこに追っかける悪党やら警察やらがからまって、ドタバタ劇が繰り広げられるわけです。見所としてパリ市内での派手なカーチェイスで、ここんとこは確かにすごいかもしれないが、「TAXi」とイメージかぶるんですよね。プジョーだし。内容のないコメディですが、そのわりに簡単に人を殺しちゃったりするところはいただけないような気はしました。笑って楽しいだけのドタバタコメディなら、あまり残酷な要素は入れないほうがいいと思うんでけど。さらに、肝心のギャグも面白いんだか面白くないんだか、微妙な部分が多いし(“トルコ”と“クルド”って面白い?)。ま、細かいとこでは、確かに笑えるんですけどね。何の前情報もないままに観たのですが、なんだこりゃって感じはしましたよ、正直。ちなみに、“ル・ブレ(Le Boulet)”は、“弾丸”という意味。