メニューへ



香川スペシャル
「義経」
メイキングオブ屋島の合戦

2005年7月29日放送


ナレーター ご存知、一の谷の合戦。
義経の奇襲戦法が功を奏し、源氏は勝利を掴み取りました。その影には家来たちの命をかけた戦いがありました。
平家を打ち負かした義経たち、次に向かうのは・・・屋島!
平家の大軍が義経を待ち受けます。
窮地に陥る義経を救ったのは3人の男たちです。


◆初めて物見に出て戻ってきた伊勢三郎の映像。
ナレーター まずは伊勢三郎。
◆「逆転勝利に導く男 伊勢三郎」のテロップ。
ナレーター 得意の話術で敵を寝返らせ、義経軍を逆転勝利に導きます。
◆志度寺での佐藤継信の殺陣の場面の映像。
ナレーター そして、腹心の部下佐藤継信。
◆「義経腹心の部下 佐藤継信」のテロップ。
ナレーター 平家に狙われた義経を、命を掛けて守り抜きます。
◆扇の絵と那須与一の絵が映る。
ナレーター そして、この男がいなければ始まらない、弓の名手、那須与一。
義経とゆかりの深いこの人が演じます。

◆「扇の的伝説 那須与一」のテロップ。
与一が放った矢が今の屋島へと飛んでいく映像。
ナレーター まもなく放送、屋島の合戦。
その舞台裏を、今ご覧のあなただけにお見せします。

◆「大河ドラマ「義経」 メイキングオブ屋島の合戦」のタイトルのテロップ。

◆東京NHKスタジオ。
ナレーター 時は6月、東京のスタジオで屋島の合戦の収録が行われました。
舞台となる寺の境内が作られています。
ここでの戦いは合戦の勝敗を決める最大の見せ場。
激しい斬り合いが続くため、殺陣師の指導にも熱が入ります。

◆殺陣師が殺陣の指導をしたり、 義経主従の殺陣のリハーサル。
ナレーター いよいよ平家との直接対決です。長刀を奮い奮闘する弁慶。
しかし、多勢に無勢。次第に平家軍に取り囲まれていきます。義経危うし!

◆継信や鷲尾三郎、喜三太が戦う場面。
ナレーター さあ、続きが気になりますが、ちょっとその前におさらいを。
屋島の合戦とはどんな戦いだったのか。
頼朝から平家打倒の命を受けた義経。摂津から阿波に渡り、平家が陣を構える屋島に向かいます。
屋島に着いた義経たちに付き従うのはわずか250騎。
一方、待ち受ける平家は、2000とも3000とも言われる大軍を擁していました。
圧倒的に不利なこの状況を覆したのは義経の知恵、そして家来たちの奮闘でした。

◆3人のシルエット。
ナレーター 中でも鍵を握るのはこの3人。
◆シルエットの1つが伊勢三郎の写真になる。
ナレーター 第一の男、伊勢三郎。南原清隆さんが演じています。
◆伊勢三郎の写真が大きくなり、「伊勢三郎」のテロップ。

◆奥州で弁慶に向かって「人にはそれぞれ持ち味というものがある」と話す三郎、「伊勢三郎の唄」を唄う三郎、義経に初めて物見を申し出る三郎の映像。
ナレーター 盗賊上がりの三郎は、義経の温情に心を打たれて家来となった男。
巧みな話術で人の心を動かします。屋島の戦いでもその力を発揮します。

◆神奈川県三浦半島の海岸でのロケ。
ナレーター ここは神奈川県の三浦半島。
海沿いの合戦シーンの撮影が始まろうとしています。

◆赤い陣幕が張られているところへ、鎧兜姿の南原さんが歩いてくる。
南原清隆(以下、南原) いよいよ、屋島の戦いが。ロケで撮っています。
◆ロケ現場を指で示して説明する南原さん。
ナレーター 香川県出身の南原さんにとって、屋島は子供のころから身近な場所でした。
◆首から上は素の状態、椅子に座っている感じでインタビューを受ける南原さん。
インタビュアー(女性) 屋島の戦いのシーンに出るなんて。でも、屋島にいた頃って。
南原 思ってもみなかったですね〜。遠足で行ったくらいですからね〜。
友達も住んでますけど、屋島に、はい。

◆赤い陣幕をバックに、笑顔で騎乗している三郎。
ナレーター 撮影の合間、南原さんは故郷でよく目にした屋島について、滝沢さんたちに熱く語りました。
南原 この間、あの、スタジオの中で、僕が地図を広げて「これ、およそここら、ここら辺りが屋島」って、まぁ台詞があったんですけど、その時皆さんに説明しましたけどね。
(地図を描くような仕草をしながら)屋島って上がこういう平たくなっていて、こういう山なんですよ〜って言って、はい。
で、まわりからどこでも屋島が見える。屋島が見えるってことは、向こうからもこちらが見えるってことですから、ああ、なるほど〜っていう、本当の作戦会議みたいな感じがして。
イメージをね、僕なりのイメージをこう。

インタビュアー まさに今の三郎のような。
南原 (大きく頷いて)そ〜です、そうです。屋島に関しては詳しいです、はい。
◆赤い陣幕をバックにして、撮影開始の合図。
ナレーター まずはリハーサルです。
◆騎乗している三郎、弓を振り回して敵を蹴散らす。
ナレーター 弓を投げつけ、そして太刀を引き抜いた伊勢三郎、襲い掛かる平家方をバッタバッタと切り捨てた〜!
◆三郎、弓を投げ捨てて刀を抜きいて振り回す。撮影を見ているギャラリーが映る。
ナレーター さあ、たくさんのギャラリーが見守る中、いよいよ本番です。
◆本番。三郎、弓で敵を蹴散らして太刀を抜く。
ナレーター 弓で敵を蹴散らす三郎。しかし抜いたのはあれっ?!小刀だ!
◆太刀ではなく小太刀を抜いている三郎。慌てて小刀を鞘に戻して太刀を抜く。
ナレーター しかし、そこは伊勢三郎。すかさず太刀に替えて、何事もなかったよう戦います。
◆義経と弁慶と共に戦闘する三郎。「はい、OK!」の声と共に撮影終了。
ナレーター あれ?OKですか?(笑いながら)リハーサルとはちょっと違ったようですがねぇ。
◆撮影終了後、椅子に座っている弁慶姿の松平健さんと、その横で、笑いながら間違えて小刀を抜いたことを話す南原さん。
南原 格好悪かった〜。
松平健 狙いじゃないの?
南原 (苦笑しながら)狙いじゃないですよ。いや、完全に、完全に、わかんなくなってた。

南原 バレてないな〜と思ってたら、松平さんが見ててすっかりバレてましたね。笑ってました。(苦笑)
あの〜、「小刀とっちゃったの?」とか言われて、はいって。
すごいね〜、松平さん。あの〜視野が広いんですよ。
ええ よく見てるんですよ。義経主従の中田ヒデって言われるくらい視野が広いですね。


◆三郎が1人で田口教能の陣に入って行く場面の映像。
ナレーター 屋島の合戦には三郎の腕の見せ所があります。
圧倒的な兵力を持つ平家と少数の義経たち。
そこで平家側の阿波の田口氏を得意の話術で味方に引き込み、戦況を一変させてしまうのです。

南原 やっぱ、人と人をつなぐ役割ができる人みたいな感じと思うんですけどね〜、はい。
いろんな人のところに行って相手の心を開かすっていうか、人に入っていくやり方とか。
ええ、その現場のムードメーカーになるやり方っていうのは、やっぱりどの時代でもいたんだなっての思いましたし、はい。
すごいこう、芸人としても勉強になりますけどね。

インタビュアー じゃあ、三郎をやってみて、そういうなんか人間をちょっと学んだというか。
南原 そうですね、はい。
横のつながりも感じながら、こう芝居ができるっていうか気持ちができる。
そんだけ、まぁ、演出家の監督とも話したんですけども、変わってきたんだなって、絆が出来てきたんだなって思いますね、はい。
え〜まぁ、この間のワールドカップの最終予選も皆でご飯食べながら見ましたし(笑)。
楽しいですよ、20代から50代までですか、はい。ま、僕は40代なんですけども、はい。
自分の中ではヤングな最年長と思ってるんですけども、ヤングの中の長老だと思ってるんですけども、ヤングチームからは言わせると「違う」って言われますけども、はい。


◆海岸、船で逃走しようとする平家方に三郎が切りかかる場面。
ナレーター 穏やかな南原さんも戦いのシーンではいつも真剣勝負。伊勢三郎は身体ごと平家軍に向かっていきます。
南原 主人である義経殿が、殿が言っているように毎回の戦いがもうこれが最後の戦いだと。
もう、これでダメだったらもう我々主従の居場所はないっていう強い思いで戦ってますんで、はい。
ま、ワールドカップの最終予選が絶対負けられない戦いと同じような戦いですよね、はい。
(一部敬称略)


メニューへ