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■甲武信ヶ岳  2004年5月1日〜2日 快晴
【雁坂峠経由甲武信ヶ岳へ】
 一昨年金峰山に登った後、次には甲武信ヶ岳と思っていたが、なかなかチャンスが無かった。ゴールデンウィークは、高山は雪のため、再び奥秩父を訪れることにした。金峰山と同様、柴やんと2名の山行である。
 時間的に日帰りはキツイので、雁坂峠経由で1泊山行とした。
   
1日目

 今日は、雁坂峠までの登りだけなので、時間的には余裕がある。
8時52分に塩山駅に着く「あずさ3号」を利用する。
通常のバスは9時31分発であるが、さすがGWということで、電車到着後すぐに臨時バスが運行されていた。自分たちは駅前のモスバーガーで朝食をとり、ゆったりと定時バスに乗り込む。
約50分で西沢渓谷入口に着く(1020円)。
運転手に言えば、雁坂峠入口で下車も可能と思うが、気づくと終点まで行ってしまった。ちなみに、山梨貸切自動車のバスは、下車駐車場のアナウンスは無い。ま、歩いて戻っても5分ほどである。

雁坂峠登山口は、笛吹小屋キャンプ場の隣、久渡沢つり場に向かう道からである。
反対側には、道の駅の大きな駐車場がある。
林道からは、明日歩く雁坂嶺から破風山にかけての稜線が見える。
登山道は沢沿いに進むため、気持ちがよい。
最後に井戸沢を渡った後は、九十九折りの急登が続く。
雁坂峠に着くと、山梨側、埼玉側双方を見ることができる。
雁坂トンネルが開通する前は、登山道が国道140号線となっていた。
そのせいか、自転車で下りてくる人とすれ違う。
(前にも平ヶ岳に自転車で登っていた人がいたが、奇特さに感心する。)
 雁坂峠から15分ほど埼玉側に下ると、雁坂小屋がある。
GWながら、小屋泊まりの人は十数人ほど。
3つの部屋に、三段ベットが並んでおり、居心地はよい。
毛布は、5枚用意されている。混み合うときには、一区画に2人寝を想定してとのことと思うが、そんなに混むことは無さそうである。
 一方、キャンプ泊の人は多く、通常使う小屋近くのテン場の他、少し離れた水晶山方面のテン場も使っていた。
ちなみに、昨日の甲武信小屋は50人程度、本日は100人を越えるらしい。
一泊で甲武信を考えている方には、雁坂峠経由がオススメである。
 水は、水源から15mほどの標高差を利用して引かれていた。
そこそこの水量であり、無料で利用できる。(ありがたい)
便所は、旧国道140号線上に設置されている。(結構キレイ)


2日目
 本日は行程が長いので、朝早く小屋を立つ。
雁坂嶺で簡単な朝食をとる。
朝靄がはれてくると同時に、稜線上からの展望が広がる。
遠く雲上には富士山を仰ぐことが出きる。
 なだらかな登り下りを何回か繰り返すと、西破風山に着く。木賊山との間には、大きな鞍部があり、どちらからも辛い登り返しとなる。
 木賊山から見る破風山は実に立派である。一方、破風山側から見る木賊山も立派。逆に隣の甲武信ヶ岳はちょっとしたコブ程度に見える。
「何でこれで百名山?」と思えてしまう。 
 鞍部にある笹平避難小屋は、きれいに整備されている。
水場が遠いのが難点であるが、甲武信小屋の混雑を避けたい人には、一考に値する宿泊場所である。
 鳳凰三山の地蔵岳を小さくしたようなサイノ河原を過ぎると、木賊山山頂に向かう道と甲武信小屋に向かう道の分岐となる。
巻き道をとり、甲武信小屋に向かう。北側斜面のため雪が多いが、アイゼンを必要とするような所はない。
しばらく下り気味に歩くと、甲武信小屋に到着する。小屋の前は、登山者がホッとすることが出来るテーブルが並べられていた。
 東沢から登り詰めてきた青年が、びしょびしょの靴下を絞っていたりする。

 
小屋からは、甲武信ヶ岳に登る道と、木賊山に登る道が分かれている。
小屋にザックを置き、手ぶらで甲武信ヶ岳山頂に向かう。
足元は雪が固まって氷状となっており、とても滑りやすい。登山道の周りの木々を頼りつつ、登ると素晴らしい展望が開ける。
甲斐駒、鳳凰三山、北岳が、国師ヶ岳・金峰山の先に見える。西には八ヶ岳が凛とした姿で見える。
奥秩父の中心に立っている感覚が持てる。
さすが甲武信ヶ岳。この山は、遠くより見る山ではなく、そこに自らの足で立つ山なのである。
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ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

■一日目 10時40分スタート
  雁坂峠入口→11:40林道終点→峠沢で昼食→14:30雁坂峠
  →15:00雁坂小屋

■二日目 4時40分スタート(行程9時間10分)
  雁坂小屋→5:30雁坂嶺(朝食)→7:05西破風山→8:15サイノ河原
  →9:10甲武信小屋→10:00甲武信ヶ岳→甲武信小屋→木賊山
  →(昼食)→11:40徳チャン新道分岐→13:25西沢山荘→13:50西沢渓谷

<アドバイス>
1、今回とは逆コースの登山者が多かったですが、西沢渓谷から甲武信ヶ岳へ
  のコースは展望の少ない単調な登りとなるため、雁坂峠経由の方が
  オススメです。
2、ゴールデンウィーク時期のテン場は、一般登山者や高校生の練習の場と
  なっており、混み合ってますよ。
3、往きも帰りも臨時バス便が出ていました。
4、帰りの温泉は、「笛吹の湯」を利用しました。
  バス停の真ん前にあります。次のバスとの時間が合わない場合には、
  タクシーを呼んで塩山駅まで行けます(3300円)。
5、雁坂小屋の夕食はボンカレーでみそ汁もなし。
  朝食不要の場合には、6000円(素泊まり4500円)
  ビールは350ml500円でした。