忘れるということは難しい。
数学の公式や化学式なら簡単に忘れられるけど
そうじゃない、もっと大切なことは難しい。
それはどんな辛いことでも楽しいことでもぼくの心の中で
ずっと記憶されている。くずかごに投げ捨てられれば
もっと身軽になれるのに。だから簡単に
「忘れてください」
なんて言葉は言えない。だってぼくはできないから。
ぼくにできないことを人には言えない。
だからぼくはいつも言われるほうに回ってしまう。
友達が言ってた。
「寝ちゃえば忘れられる」って
思いっていうのはそんなに単純なのかな。
寝ても覚めても現でもぼくは忘れることできない。
頭の中でいらないって認識されてない。
そんなぼくでもその思いが
「思い出」に変わっちゃえば忘れられる。
でも今は過去じゃなくて今でも続いてるんだ。
あの時キスしたことも、泣かせてしまった時も
あの笑顔も言った言葉も
僕は忘れられない