人は自分でもどうしようもない気持ちを持つことがある。
不安や悲しみ、ちょっとしたすれ違いが
あとで後悔する。





 でも、あなたの傍には
見掛けは悪いが機能性に富んだ鎧を着て
左手には迷いを切り刻む大きな剣を持ち
何も持ってない右手はあなたの頬を優しくなでる
暖かい手がある。

 もちろんその騎士と呼べるその者は
あなたを守り慈しみ優しい笑みで見つめている。

 その者の不手際であなたを迷わすことがあるかもしれない
あなたから解雇命令が出るかもしれない。
それでも騎士はあなたを愛しつづけるだろう。
どんな言葉を浴びせられてもあなたを守りつづけるだろう。
だから、少々のミスで迷わないで欲しい。



 時にはお互いが自分の気持ちをぶつけることも良いだろう。
着飾ったままでは本質は見えてこない。しかしその後には
お互いを抱きしめあって、仲直りをしよう。
甘えることもいいだろう。騎士はそれを願っているかもしれないし
それを甘えとは思っていないかもしれない。
だって、騎士もあなたに甘えているかも知れないのだから。




 だから、思いこまないで欲しい
いっしょにこの大地を進んで欲しい
時には肩を貸し、時には肩を借り
笑みを絶やさず歩いていこう。

 

 

 

この言葉を忘れないで欲しい
あなたの笑みに暗闇が訪れたとき
今の言葉を心の中から思い出し
そして声に出して呟いてください。

 

 

 

 騎士は剣でその闇を消してくれるはずだから

 

 

 

 

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