今月1日発行の『論座』(朝日新聞社)で
「無菌室ふたりぽっち」という短期連載がはじまった。
朝日新聞社勤務の記者とカメラマンの闘病記だ。
記者は『週刊朝日』の今田さんという男性で、
「ワタナベ・コウの街角コレクション」の担当記者。
彼が白血病を発病したのは『週刊朝日』から
朝日新聞の経済部へ異動したあと。
彼が異動するとき、私の連載は終了を告げられていなかった。
新しい担当者まで紹介されていたのに、
彼が完全にいなくなった途端に
デスク(副編集長)の人から終了を告げられた。
しかも、最初の電話は
「どうしようかなあって考えているんですよ」だった。
あの人は最初に会ったときから嫌いだ。
しかし、「コウさんはなにに遠慮しているのかわからないけど、
歯切れがわるい」という評価は正しかったかもしれない。
今田さんは口内炎が治らないのをきっかけに検査を受け、
医師から白血病だと告げられる。
今田さんは休憩3000円のカプセルホテルに入ってひとり、泣く。
4歳の娘と妊娠8ヶ月の妻とおなかの中の赤ちゃんに対して
「ごめんな、パパ、死ぬかもしれない」とつぶやく。
今田さんは昨年春に再び『週刊朝日』編集部に異動し、
現在も入退院を繰り返しながら白血病と闘っている。
昨年6月に4人で今田さんに会った。
今田さんは以前よりも太っていた。
髪にはパーマが……と思ったら、
「いちど全部抜けて、そのあと体質が変わったみたいで、
天然パーマになっちゃったんですよ」と言っていた。
あの日、ツルシが撮ったのがクレヤン7号24ページの写真だ。
今田さんは早稲田大学の学生時代、
ツルシのいた『週刊スパ!』編集部でアルバイトしていたのだ。
私はいまだに「評判がよかったにもかかわらず」(今田氏証言)
突然連載の終了を告げられたことをすごく恨みに思っている。
書きながら成長していくタイプなのに(私のこと)。
昨年今田さんに会ったとき
「連載を復活してください」とおねがいした。
今の状態では担当を持てないのでと今田さんは言った。
必ず担当が持てるようになって、
私の連載、復活してくださいね、今田さん!
