No.6 発行2000/08/20

日舞 花吹峰扇

土井 シズエ

 私は、剣山のふもと美馬郡一宇村で生まれました。小学5年生の時17キロ歩いて天の岩戸に遠足で行き、6年生の時20キロ位歩いて剣山に登りました。私は、小学生の頃より歴史が好きで、特に古墳に興味をもちましたが、戦時中のことで時節がらそのような機会はありませんでした。
 山の中の事ですから、冬時々大雪が降り朝起きて見ると1メートル位積もっていて、細い山道を通って学校に行くので大変でした。今から60年位昔の事ですから、弟妹を連れて学校に来る人が3〜4人いました。
 又学校を休んで家の手伝いや子守をする人も5〜6人位いたように思います。どこの家でも子供が沢山(7,8人)いました。私も、8人兄妹の下から2番目です。山の中のことですから上の学校に行く人は少なく40人50人の1組の中で1人位でした。学力も低く、家から通学が出来ずお金もかかるのであまり行く人はありませんでした。今思えば笑い話のようですが、私は女学校の入学試験の時初めて汽車を見て、又汽車に乗りました。
 又、海を初めて見たのは女学校1年生の合宿で海水浴に行った時でした。
 世の中が平和で豊かとなり、長男も社会人になり「お母さんどこに行きたい?」と言うので、「あの池の中にある古墳を見に行きたい。」と言うと「又連れていってあげる。」といったきりです。近頃蜂谷さんと親しくなりお誘いを受けて、この間は初めて古墳や巨石を見せていただきました。とても楽しい思いをさせていただきありがとうございました。何にも知りませんが今後ともよろしくお願い致します。




徳島古事記研究会 会長 佐藤 文昭

 徳島古事記研究会は、月に一回昭和町公民館を会場にお借りして開いております。
現在、参加者は10数名です。日本人のルーツを考えるとき、やはり古事記から読みなおして考えてみようという主旨のもとに日本最古の歴史書を正しく読み下したいと集まっております。
 古事記は、時の権力者が編纂したからかたよっている?と考えている方もいますが、時の権力者がかたよって書いてあったり、歴史の事実が書かれてないとしても、まずは、古事記を正しく読み、何が書かれているかを知ってから、古事記は歴史の事実が書かれているとか、時の権力者が自分に都合良く編纂したと考えてもらいたいと思います。簡単に想像や憶測で考えて欲しくはない。その点、この会には素晴らしい方達が多いので勉強になりますが、最後は自分自身で好きに考えてほしいという気軽な集まりです。とはいえ、どうしてもお国ひいきになりがち。徳島が日本発祥の地?と力が入ってしまうのは否めませんが、喧喧諤諤反対意見大歓迎それによって新しい発見があるように思います。温故知新、雑学脱線、最後の所は古事記を中心に進めていきます。
 昔より代々語り伝えられた言い伝え、古事記と阿波徳島の遺跡と俗文化が一致する「古事記には、神代は徳島が舞台である。」と書いてある。今までの教育で教えられているのとは違ってくるかもしれないけど、正しく古事記の書いてあることを正しく読みくだく会。みなさんどう思われますか? 一度ご一緒に読んでみましょう。お待ちしてます。随時、徳島県内の遺跡調査研究行っております。
「え〜、なんで徳島にこんなんがあるん〜!!」
と、こう思うこと間違いなし。必見の会。




日本の歴史、私の歴史

阿南古事記研究会 会長 陶久 敏郎

 人の人生は、例えて言うならリレーの様なものだ。父と母から受け継いだ命のバトンを、私は妻と二人して自分たちの子供に手渡そうとしている。
 そうした、何百年も何千年もの時間をかけて幾世代にも連なる命のバトンのリレーを繰り返しながら、今の私たち日本人が生きている。過去の時代、それぞれの人の一生にもきっと色々なことがあっただろうけどそれでも頑張って次の世代へ命のバトンを手渡してくれたこの国の先人に対し、私は深い感謝の気持ちを抱かずにはいられない。
 自分一人だけで存在する命など、この世にない。私達一人一人には、この国の歴史に綿綿と連なる民族の絆がある。それは、自分の血として生き続ける日本人としての「公」の部分なのだと私は思う。私の命が、何百年も何千年もの前の日本の歴史の中にあって、それぞれの時代のどこかで確かに生き続けている。日本の歴史と自分とが一体化する。この連帯感こそが、日本人としての誇りや愛情を育む源であると信じている。
 古事記の中に私がいる。
 それから、応仁の乱や日露戦争の中にも私はいるのだ。
 だから私は日本の歴史を卑下しないし、自分の歴史を他人の言いなりにはさせない。
 日本の歴史は、私の命のルーツをたどる私の歴史そのものである。




阿波の延喜式内社
平安時代中期(927年)に完成した延喜式神名帳に、阿波は50座の延喜式内社があり、日向(宮崎県)は4座。九州全体で54座とある。
【 板 野 郡 】
1.大麻比古神社
2.鹿江比売神社
3.宇志比古神社
4.岡 上 神 社
【 阿 波 郡 】
5.建布都神社
6.事代主神社
【 美 馬 郡 】
7.鴨 神社
8.田 寸 神社
9.横 田 神社
10.伊邪奈美神社
11.建 神 社
12.天椅立神社
13.天都賀佐毘古神社
14.八十子神社
15.弥都波能売神社
16.波尓移麻比祢神社
17.倭大国玉神社・大国敷神社
【 麻 植 郡 】
18.忌 部 神社
19.天村雲神・伊自波夜比売神社
20.伊加加志神社
21.天水沼間比古神・天水塞比売神社
22.秘羽目神・足濱目門比売神社
【 名 方 郡 】
23.天石門別八倉比売神社
24.天石門別豊玉比売神社
25.麻能等比古神社
26.和田都美豊玉比売神社
27.大御和神社
28.天佐自能和気神社
29.御間都比古神社
30.多祁御奈刀弥神社
31.意富門麻比売神社
【 勝 浦 郡 】
32.勝占神社
33.事代主神社
34.山方比古神社
35.宇母理比古神社
36.阿佐多知比古神社
37.速雨神社
38.御県神社
39.建嶋女祖神社
【 那 賀 郡 】
40.和耶神社
41.宇奈為神社
42.和奈佐意富曽神社
43.室比売神社
44.建比売神社
45.八桙神社
46.賀志波比売神社



◆◆◆ お 知 ら せ ◆◆◆

9月6日(水) 阿南古事記研究会 富岡公民館 図書室
午後7時30分〜9時30分
9月4日(月) 徳島古事記研究会 昭和町公民館 2F
午後7時30分〜9時30分
参加 無 料