中距離ミサイル発射概要
対空ミサイルの使用に関する補足を少々。内容的には、マニュアル18−9〜11の概要+補足。
マニュアル18-8のHUDスクリーンショットを見ながら読まれた方が、理解しやすい&覚えやすいことと思う。
MRM(中距離ミサイル−具体的には AIM120 や AIM-7)を選択すると、HUDはMRMモードになる。(HUD左下より、ちょい上に "MRM" と表示される)HUD中央に表示される大きな○が「レティクル」とよばれるもので、ロックオンしたターゲット(□マーク…TDbox…で囲まれている)をこの中に入れると現れる小さな○(アタック・ステアリング・キュー)と合わせて、ミサイル発射のガイドとして使用する。
TDboxをレティクル内に入れると、レティクルの円周上外側に ">" マークが(尖った所を円周に接して)見えると思う。これはTDbox で囲まれている目標の、自機に対する姿勢をしめしており、このマークがレティクルの12時方向(上)にあれば「目標は接近中」、反対に6時方向(下)にあれば「目標は逃走中」、3時方向(右)なら「目標は向かって右方向へ進んでいる」、9時方向(左)なら「目標は向かって左へ進んでいる」、となる。
ロックオンしているターゲットまでの距離は、撃つべきミサイルの選択が完了していれば、HUD右下の3行の表示の一番上に表示される。数字の左に "F"という文字が表示されている。単位はnm。ただし、ターゲットまでの距離が1nmを切ると、百feet 単位で表示される。
また、ターゲットまでの距離は数値表示だけでなく、レティクル円周上の目盛でも表されている。
もしロックしたターゲットまでの距離が 12000feet 以内であれば、レティクルの円周上、12時、3時、6時、9時の位置に1つずつ、計4つの目盛が現れる。(setup におけるアビオニクスのシミュレーション度が "Rearistic" の場合のみ現れる。目盛は別のモードにてターゲットをロックするとすぐ現れる)
レティクルの内周12時の位置に、現在のターゲットまでの位置を示す目盛が現れ、その都度その都度の距離に応じて、反時計回りに内周の距離目盛が回っていく。内周の目盛が9時方向に来たなら目標まで 9000feet、6時方向なら 6000feet、3時方向なら 3000feet となっている。
ところで 12000feet というと、約2nm弱。だいぶ短い距離である。
AIM-120 の的確な射程距離が 15nm 程度、AIM-7 で 12〜15nm、短距離ミサイルの AIM-9 でも2〜4nm であるから、レティクルで分かる距離が重要なのは GUNS使用時だけのようだ。レティクルは近距離用の高精度距離計、といった所であろうか。
GUNS の射程距離が 3000feet であるから、これが約 0.5nm程度。EF2000等に比べると随分接近する必要があるようだ。(もっとも、EF2000 でも対人戦で命中率が飛躍的に高くなる距離は 0.5nm 程度以内だったように思うが。)
「GUNS 撃つときはレティクル上の距離計が3時より短い距離を示してから、ミサイル発射時はHUDのDLZ表示を頼りに撃つ」ということを覚えておこう。
文頭で触れた「アタック・ステアリング・キュー(HUD内に現れる小さな○マーク)」は、2つの作用を持つ。
どちらの場合も、パイロットはこの○マークをレティクルの中心に保ち続けねばならない。
1.の場合この○マークが示す進路は、ターゲットの進行を妨害するのに最も効果的なコースを意味する。(つまり、ターゲットをレティクル真ん中に置いて飛ぶのではなく、このアタック・ステアリング・キューをレティクルの真ん中に置いて飛んだ方が、早く敵を攻撃できる距離まで詰められる、ということ。)
2.の場合、このキューをレティクルの中心に保ち続けるということは、発射するミサイルをターゲットに命中させるための最適な母機コースを維持するということを意味する。
このキューの動きは、ターゲットをロックオンしたときにレーダースクリーン上に現れる「インターセプト・ステアリング・キュー」の動きと一致する。
AIM-7 発射後〜命中までの間や、AIM-120 発射後〜ミサイルのレーダーシーカーが動作を始めるまでの間は、発射後のミサイルを母機で追尾する必要がある。この時、アビオニクスの setting が "Easy" や "Simplified" の場合はいかなるレーダーモードでもよいから、ターゲットをロックオンし続けててさえいれば良い。
しかし"Rearistic" 設定にしているなら、この間ターゲットをSTTモードにてロックオンし続けておかねばならない。言い換えるなら、レーダースクリーン上のターゲットが▲が○で囲まれた形になって、例の敵味方識別のためのNCTRバーがレーダースクリーン上部に表示されている状態のままにしておかねばならない。