短距離ミサイル発射概要

 

マニュアル18-12〜13辺りを一緒にご覧下さい。

 

ここで言う短距離対空ミサイルとは、かの有名な「サイドワインダー」ことAIM-9 型ミサイルである。

このミサイルは赤外線追尾方式であり、Falcon4.0 の中ではターゲットの後方から発射せねばならない P 型と、それよかマシな全方位発射可能型 M 型が登場する。どちらも発射後のケアは不要な「撃ちっぱなし」型ミサイルである。

選択は "ENTER" キーで行う。HUDは短距離ミサイルモード(SRM)に切り替わり、HUD左下よりちょっと上に "SRM"と表示される。

動いているターゲットを狙うには、ターゲットの後方からなら2nm、前方からなら4nmまでターゲットに肉薄せねばならない。距離からすると使用するレーダーモードはACMモードとなるだろう。ACM Boresight サブモードを使って、ターゲットをHUD内の GUN CROSS 付近に持っていって "END" キーを押し、ロックオン完了。(レーダー使用時。レーダー非使用時は後述。)

で、ロックオンされたターゲットは◇が□でかこまれたTDboxでHUD上に表示される。
HUDにはレティクルが表示されるが、その大きさはMRM(中距離対空ミサイルモード)のそれより一回り小さい。が、ターゲットの自機に対する向きを示す ">" はMRMと同様表示される。

ターゲットまでの距離表示は、HUD右下で頭に "F" の文字を付けた数値表示でも見とれるが、12000feet 以内の距離であれば、レティクルの残る長さでより正確にわかる。距離が0になれば、レティクルの円周は無くなる。円周の1/4が消えた所で 9000feet、左半分が消えた所で 6000feet、右上の1/4だけ残った時点で 3000feet を意味している。

DLZ表示もMRM時と同様。
レーダーを使ったロックオンを行えば、DLZの "[" の距離範囲内にターゲットが迫るとレティクルが点滅し始め、ターゲットが射程内に入ったことを知らせる。(ただし "[" 範囲内であるから、動くターゲットに対する有効射程距離ではない。静止しているターゲットに対する有効射程距離である。)

ロックオンしたターゲットがHUDから外れてしまった場合、GUN CROSS から伸びる半直線の挿す方向にターゲットが居る。このとき、GUN CROSS の左横に表示される数値は、ターゲットに対する角度を度(degree)で表現したものである。

ターゲットをロックオンすると、もし今ターゲットに対し発射した場合、ターゲットに到達するまでにかかるであろうミサイル飛行時間[秒]が DLZ 直下に表示される。ミサイルが発射されると数値のすぐ下に初期予想到達時間が複写され、複写された方がミサイル命中までの時間をカウントダウン表示する。複写元は、その後もリアルタイムに、次に発射するミサイルがターゲットに到達するまでにかかるであろう予想到達時刻を表示し続ける。

AIM-9 のヒートシーカーは、その熱源検出状態をパイロットに音で知らせる。
AIM-9 を選択しただけでもパイロットは低周波の音を聞くことが出来るが、それはヒートシーカーが特定の熱源の無い状態でバックグラウンドの熱を検出していることを示す。

一旦シーカーが赤外線目標を探知すると、音の周波数が高くなる。確実に当てる為には、音が高く、大きくなるまで発射を待たねばならない。

シーカーヘッドは、発射母機のレーダーがロックオンしているターゲットの熱状態を音で通知する。これを用いて、ACMモードの Boresight サブモードのオプションを使うことにより、Sidewinder のシーカーヘッドだけを使ってターゲットをロックすることも可能である。これなら自機の発するレーダー波をターゲットに探知されることなく、Sidewinder を発射可能である。

まず対空レーダーモードをACMモードの Boresight モードにし(CTRL+"F5"でダイレクトに Boresight サブモードに移行する)、Sidewinder の状態を表示しているMFD(レーダースクリーンにしているMFDのことか?)で "SLAV" と表示している所の上のボタンをマウス等で押し、"BORE" 表示に変える。

次に CTRL+"r" によってレーダーを切る。(HUD上部に "NO RAD" と表示される)

"u" キーを押して、手動で Sidewinder のヒートシーカーを解放する。するとシーカーが熱源を探知するまで HUDのレティクルの真ん中に十文字が現れる。

熱源が強力になってくると、音の周波数は高く、音は大きくなり、十文字は熱源を追跡し始める。うまく行けば音は安定して高い周波数になる。

この場合、発射に適する位置・角度の決定はシーカーヘッドによる音の変調だけを頼りに決定せねばならない。また、もし P 型の Sidewinder を使用しているなら、ターゲットの4時方向から8時方向までの間に自機を位置させねばならない。(レティクル円周上の ">" マークが、「4時」から「8時」までの間にあればいい)


99/01/02(土) 15:28 HUQ(RXL03123)
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