マイ・ベスト・コンピCDを作ろう!


ちょっと長い前振1

思えば、『たのきんトリオ』が世間を席巻(!)していた頃から 私は、邦楽に全く興味が湧かなかった。実は、音楽を聴く、という趣味 はあまり無かったんだ。音楽番組も好んで観なかった。『マッチィv』 って、目をはあとマークにしているクラスメイトが不思議に思えたもの。 レコードプレイヤーって、レコードに針乗せるのが難しかったし、家に 数えるほどしかなかったレコードも、何故かあまり聴かなかった、と思う。

中学生になって、身近な友人に一人洋楽が好き、という子がいて、流行 遅れを焦り気味な私は、少し身を乗り出してみた(皆と浮いちゃうからね)。 初めて聴いたのが、映画『フラッシュダンス』の“what a feeling”だった。 映画を観たことが無いくせに、あまりのカッコ良さに、すぐシングルレコ ードを買ってしまった位だ。 しかし、積極的に情報収集しようとしなかったので、それほど深入りせず、 終わってしまった。興味のベクトルも他を向いていたし・・・。

当時の流行モノ、東芝のラジカセ『シュガー』(シングルデッキ)を買って 貰った頃から状況が変わってきた。ラジオがクリアーに聴けるようになって、 お手軽に音楽が聴けるようになった。そうして新しい物の性能を試す気分で ラジオを聴き、テープに録り貯めるようになった。音の質は悪かったけれど、 『この曲いい!』と、思える曲が録れると、曲の内容も知らず(聞き取れる英語 力を持たない)繰り返し繰り返し聴いた。

ラジオは往々にして曲名が入らなかったり、DJの声が低くて聞き取れず、 私はタイトルもアーティストも知らずに、長いこと洋楽好きを標榜する事になっ た(いいのか?)。その後そのツケは払う羽目になったよ、もう一度、どうし ても聴きたくなった時、当たりをつけてCDを買って(バカ)玉砕したからね。

(『ちょっと長い前振2』に続く)