| システム | |
基本システムは文章を読み進めていくアドベンチャーゲームだが、アイテムの使用、方向指示による移動システムなどがある。また、3つの時代と3人の主人公を視点を切り替えてプレイ(ザッピング)し、各時代毎のヒントを探りながら物語を進める。
メッセージ部分に関しては一通りの機能を装備していて問題無し。アイテムの使用も大体ヒントがあるのでそう難しくは無いが、時たまノーヒントの部分もあるのでそれなりにゲーム性を残していると言える。また、アイテム使用のヒントが、離れた時代にあるということで、物語中の主人公は知りえないという状況もある。これはプレイヤー視点的な展開と言えるが、プレイヤーを=主人公ではなく、=神に設定しているからではないかと考えられる。
場所移動は方向を指示して画面を切り替えるシステムになっているのだが、これがミニマップをしっかり見るようにしないと移動しにくくストレスが溜まる。アドベンチャーゲームになんとか移動の要素を入れようとした結果なのだろうが、もう少し使いやすくならなかっただろうか。
プレイ時間によってランキングが決定され、おまけ要素を見ることができるのだが、最高ランクを取るためにはメッセージスキップを使い続けるしかない。又、その他の条件も面倒なもの。これをやらせる意味が良く分からないのだが……。
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| グラフィック | |
PS版に比べれば、さすがに時間も経っているし機種も違うということで大幅にレベルアップしている。特に数は多いが一つ一つのクオリティが気になったCGだけに、どれも高レベルで安定していたのは良かった。もちろん、追加CGもそれなりにあったので、一枚絵を楽しむには良いゲームといえるかも。一方、アニメーションの方はPS版とほとんど変わらないクオリティで残念。機種が変わった影響もほとんど感じなかった。
これだけCGが多いのに鑑賞モードが無いのは残念すぎ……。
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| シナリオ | |
シナリオは菅野ひろゆき氏ということで、特に期待された部分。今回はPS版と基本的にシナリオの変更は無かった。
過去編はアーレスを中心に神話的なストーリー展開を見せる。本作には神の存在が前提となっており、その雰囲気を掴むことができる。神の仕打ちに対する憎しみから旅に出たアーレスが次第に神官たちとの出会いの中で成長していく姿が描かれている。全体的にシリアスな方向性であるが、アクアやクエイクなどでユーモアも交えている。
現代編は最も菅野氏らしいと言える冒険と推理を中心としたシナリオ。カスミが遺跡の探索をするストーリーを中心に、レイナ・アイ・アルゲリーチといったキャラクターとの絡みを描いている。カスミのライバルである"ファントム"の存在が巧妙に隠されていて、スリリングなストーリーが展開する。又、作品全体に対する謎の一片を見ることもできる。シモネタな台詞も菅野氏らしくて楽しい。キャラクターの魅力や世界観への親近感も相まって、シナリオとしての楽しさなら一番かも。問題は、たとえこのシナリオが無くても作品が成立してしまいそうであり、存在意義が薄いことか。
未来編は本作の中心的なシナリオ。世界を救うために旅をする最後の王女スィーと、そのスィーを追いかけるザザンとの対立という形が中心。スィーの旅を中心にしながら、ラーライラの成長物語でもあったと言える。全体的にキャラクターの魅力が今一つな上、ストーリーに盛り上がりを感じる部分が少なく、淡々とプレイしなければならない面があった。メインシナリオであるからか、特にギャグ面が冴えなかった。
神と悪魔という存在が対立構造として描かれるものの、それぞれが絶対的な価値観ではないということから、人間の生き方をテーマにしていると言えるのではないか。自然との対立という意味では、割とファンタジー・RPGの王道的テーマと言えるかもしれない。これを宗教的な世界観で描いて見せた。
ラストの対決シーンは最も盛り上がる所であったはずなのに、今一つあっさりとしていた印象。スィーとラーライラの絡みがあっさりし過ぎていたような気がする。ちなみにエピローグの迎え方はPS版の時の方が良かった印象。無常感のあるエンティングから意図が分かり難いものに変わってしまっていた。
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| キャラクター | |
キャラクターの数がかなり多い。魅力あるキャラクターとそうでないキャラクターがはっきり分かれた印象。
過去編のアーレスは成長していく姿が魅力的。最終的に大きな目的と信念によって行動する剣士となっていく。
ウィルは主人公をフォローする形での役割。人間の中では超然とした、しっかりした意思を持っている。実は全シナリオの中で最も絡む数の多いキャラクター。
カスミは菅野氏らしいキャラ。プレイボーイでいい加減だが、金に対する執着が強く高いバイタリティを持っている。10代らしいと言えるのか、物事に対してストイックになれるところが特徴。それでもぎりぎりでは甘さが捨てきれない。ギャグ・シリアス共に光るタイプ。
アイは菅野作品御馴染みの感情表現豊かなキャラ。構ってもらいたいのに素直になれず、憎まれ口を叩く。語尾が「……な・の!」という具合に言葉が切れるのが特徴なのだが、音声ではあまり生かされていなかった。
スィーは能天気で活動的な女性キャラ。明るいノリと大雑把な行動のキャラなのだが、弾けきれていない。王女という身分上、最低限の威厳を持たせたかったのだろうか。また、唐突に王女と分かった割に順応が早すぎる気が。
ラーライラは盲目的にスィーを守るキャラクターから、自分の存在意義を探るようになるキャラ。物語の本筋を除けば、未来編ストーリーの中心とも言える。淡々としている以外の魅力がいまいち発揮しきれなかったかもしれない。惜しいキャラ。
他にもアクア・クエイク・フレア・アルゲリーチといったキャラクターは魅力あり。しかし、メインであるはずの未来編が今一つ役者が揃わなかった印象。もう少し破天荒なキャラクターが欲しかった。
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| サウンド | |
音楽は曲数こそそう多くないもの、クオリティは十分高かった。戦闘時の音楽や未来編の音楽などは特に良かったように思う。ただ、サウンドモードは無い。付けて欲しかった。
音声付は今回のメインでもあるということで、出来は非常に良かった。イメージを損なうことが個人的にほとんど無かった。全体的に一定水準以上の声優を起用しているので大間違いは少ない。一人二役以上も多いのだが、きちんと演じ分けのできる陣容なので何の問題も無かった。いわゆる菅野作品で御馴染みの人を押さえつつも、新鮮味のある声優も起用していて、バランスも良かった。シナリオの盛り上がりに大いに貢献した言える。
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