ミニレビ:火焔聖母〜The Virgin on Megiddo〜 らすとあっぷでーと:9月23日
火焔聖母〜The Virgin on Megiddo〜[広美/スタジオライン](DC)
クリア状況と途中で止めた理由  湖希シナリオクリア。途中で止めたのはどのキャラクターでも基本的にシナリオは共通で、そこに各キャラエピソードが追加される、というものだったため。また、各キャラエピソードもそれほど魅力的には感じられなかった。
ゲーム概要 コマンド選択式の推理モノのアドベンチャーゲーム。2013年の日本の地方実験都市を舞台に、高校生探偵である主人公がとある依頼を受け、不思議な事件を解明していく。
システム  基本はオーソドックスなアドベンチャー。コマンドを選択して物語を進めていく。ほぼノーヒントでキャラクターをしらみつぶしに探さなければならず、古臭い印象。場所移動が3Dになっており、面倒。指定場所に一気に行ける機能があればよかったのではないか。学校内などいちいち通行人ごとに止められるので鬱陶しい。セーブ数は10個だが、各ビジュアルメモリごとにセーブが取れるのでそれほど不便ではない。サクラ大戦風の時間制選択肢あり。強制スキップはあるものの、既読スキップはない。また、履歴も無い。アイテムを使ったり謎解きをしたりするのはいかにも推理モノらしいと言える。それほど目新しくは無いが。
グラフィック  原画は横田守ということでクオリティは安定している。一枚絵CGもかなりある。あとは好き好きだろう。個人的にはキャラクターデザインに目新しさがなく、パっとしない感じがした。3Dポリゴンを随所に使ってあり、凝っている。しかし、どうも場所移動時の面倒くささの印象が残ってしまい、素直に楽しめなかった。アニメーションパートもいくつかあり、そこそこのクオリティを保っている。
シナリオ  コンピューターに支配された実験都市、キリスト教にまつわる儀式、人体発火現象などさまざまな要素を含みつつ、推理モノとして都市に関わる事件を解いていくというスタイルを取っている。最終的に都市にまつわる謎を解いていくことになるのだが、要素が多すぎるのか説明だけで終わってしまいがちな面あり。こちらがストーリーを楽しむというより複雑な世界を理解する方に終わってしまう。ライターはELYSIONの藤木氏ということで、宗教とファンタジー、それに科学も絡めた壮大な世界観を構築してはいるのだが、如何せんドラマとしての面白みは希薄。推理モノとしても謎を解く楽しみは薄い。また、女性キャラとの恋愛話がかなり薄めで、デートイベントが一回ある程度のもの。設定に懲りすぎたか。せめてアクションシーンを強化するなどの工夫が欲しかった。
キャラクター  どうにも女性キャラがステレオタイプで面白みが無い。暗め、ぼんやり、がり勉、アーパー、とメインキャラがありがちすぎる。巴の『全くとんちんかんな聴き間違えをする』とかはあまりにも良くありすぎて冷める。一方、脇の男キャラはそれなりに面白みがある。探偵社の所長などそう出番も多くないのにショートイベントの軽快さが印象に残った。
サウンド  主題歌付きのデモは丁寧に作ってある。BGMのクオリティも高い。やや暗い曲の多い気がするが、作品イメージのためか。主要キャラはフルボイス。人気の高い声優というより実力のある声優を揃えた印象。青野武や大塚明夫など渋いところを押さえている。
総評 地方実験都市に絡む様々な謎をちりばめたのは良いとしても、話が展開して「ああ、なるほど、そういうことか」くらいにしか思えないのではドラマとしてプレイする価値が薄い。話のオチもある意味でありがちと言えるし……。キャラクターの魅力が薄いのも痛い。とは言っても、宗教とそれにまつわる人々の心理描写などには見るべきところはある。宗教系のネタが好きな人ならば、というところか。

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