| システム | |
基本システムは月姫と同じく「NScripter」を使用している。サウンドノベルタイプのオーソドックスなシステム。既読文章飛ばしやメッセージ履歴などもきちんと備えており、バグもこれといって無いようで、極めて安定している。ヘルプの『教えて!知絵留先生』が見つけづらいのが難点か。それと、強制スキップがあると良かったかも。「選択肢まで飛ばす」で代用はできるけど。 メインの黄昏草月は同じ日を繰り返しプレイすることで段々と選択肢が増えていき、シナリオも進むというシステムを採用している。シナリオの設定とマッチングしたシステムと言える。また、黄昏草月のサイドストーリーや起動回数などで「夢十夜」やゲストイラストなどが次第に埋まっていくというのもプレイ意欲を起こさせるのでは。
その分、難易度は高く、自分から読み進める努力は必要。物語から推理し、行動を起こすようにしないとなかなか解けないかも。前述したように、簡単にクリアできるヘルプ機能があり、次の展開に進むための答えをそのまま言うビギナー、ヒントのみのエキスパートがある。個人的には物語を解く楽しみも含めて、見るのはエキスパートだけにしたい。
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| グラフィック | |
相変わらずのCG量の豊富さは健在。特にHシーンに割いている量が多く、頑張っている印象。また、月姫の難点だったCGの塗りも、有名なCGクリエイターであるこやまひろかず氏を起用することで格段にパワーアップしている。絵に深みが出て、重厚感が出た印象。
また、立ちCGに関しては元々数が多かったのに、更に増えている。1イベントでしか使っていないCGもあり、かなり贅沢。特にシエルの1シーンに関しては大変笑わせて頂いた。全体的にはギャグ系の立ちCGが印象的でした。
投稿イラストをかなりたくさん紹介しており、同人らしい手作りさもまた良かったかな、と。
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| シナリオ | |
メインシナリオ黄昏草月はレンをキーパーソンに繰り返される一日を描いたもの。いくつもの選択肢を選んでいくことで全く違った一日を経験することになる。それぞれの一日のエピソードの中に各キャラのストーリーやギャグイベントなどが挿入されている。これらのイベントを少しずつ読み進めることで、全体のストーリーが進み、また脇道的なイベントをこなすことで「夢十夜」やゲストイラストなどが出現するという仕様になっている。
何故、志貴は一日を繰り返していたのか、その物語の所々にレンが出現するのは何故か、このようなストーリーの謎をレンの境遇を交えて描くシナリオはシステムと相まって絶妙。システムとシナリオに関係性がある。所謂、この世の果てで恋を唄う少女 YU-NOなどに見られる、アドベンチャーのシステムの意味ををシナリオに投影したものと言える。最も、らーじPONPONにも似たようなシステムはあったのだが。シナリオの設定上、無理な展開のギャグシナリオなども理屈からすれば成立するということになり、キャラクター・シナリオ・システムがきちんと連動しているといえそう。元々本編から設定の細かさに定評はあるが、その設定を生かした結果といえそう。
選択肢にもかなり遊びがあり、単なる一シナリオに終わらせないサービス精神が嬉しい。敢えて言うなら、弓塚さつきは黄昏草月内に出るだけの余地が十分あっただけに惜しかったかな、と。
「夢十夜」はシリアスあり、ギャグあり、パロディありと盛り沢山。個人的にはシリアスものよりギャグやパロディの方が好み。また3つの投稿ショートストーリーを十夜の中に入れており、思い切っている。この中でも「遠野家のコン・ゲーム」などは本編顔負けの出来の良さ。ほとんどのキャラクターを使いつつ、無理なギャグを入れないで、きちんとオールスタードタバタ劇として成立している。それでいて、琥珀をキーパーソンとしてきちんと物語を落としている辺り、理想的なサイドストーリーと言えるのではないだろうか。
ライターの那須きのこ氏の作品としては、秋葉の違った一面を見せつつ、サスペンスホラー的に仕上げた「宵待閑話」と、パロディ物として上手く、ホラーをギャグにしている「妹切草」を評価したい。逆に言うと、完全なシリアス物は楽しむというより設定の説明的でもあり、多少評価が低いかも。
ちなみにHシーンの濃さは相変わらず。数は多くないが、時間とシチュエーションを上手く考えていて、単純なHシーンで終わらせていないところが憎い。
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| キャラクター | |
キャラクターに関しては基本的に月姫からの出演。特にキャラクター性が大きく変わったわけでも無いので、もともとの作品でファンでならば特に問題なし。敢えて言えば、シエルがあまりにもギャグ方面に流れすぎかなぁ、という気はする。シリアスなシエルが好きという人も……いるはず。
新キャラがかなり豊富で、設定だけあったキャラクターが多く出演している。皆キャラクターが立っていて、単体で十分魅力的。
アルクェイドの使い魔であるレンは今回のメインヒロインとも言える役どころであり、ファンからも期待されていたということで満を持しての登場。10歳程度の外見と使い魔としてのバックボーンを上手くに取り込んでいて、オリジナリティのあるキャラクターとして成立させている。無口(?)という設定ながら、感情表現はそれなりにあるため、容姿と相まって幼児的な可愛さアリ。
その他では秋葉のルームメートである月姫蒼香・三澤羽居(羽ピン)が秋葉との絡みで面白い。女同士の会話、という感じで、感覚としてはフォークソングの女性トリオを想像してもらうと良いかもしれない。いつもはやたらとお嬢様らしい秋葉の学生らしい一面が見られる。おまけディスクで出ていた瀬尾晶も秋葉との絡みがあり、志貴との会話と違う辺りがなんとも楽しい。
ななこというキャラなんぞ、本編や設定上での想像とは全く違う辺りがおかしい。ただ、実際の待遇を考えればこんなものかも、とある程度納得できてしまうくらいのバランスであり、よく考えてある。
あとは、本編の敵キャラがギャグとして上手く使われている印象あり。ネロなんかは確かに敵でなければ相当遊べそうな感じではある。シキもギャグになるとこんな風なのか、と使い方の上手さに感心。
キャラクターを壊しすぎず(シエル除く)、上手くギャグで使った点を特に評価したい。もちろんシリアスやほのぼのでの使い方は本編終盤並みのクオリティであり、萌えのお客さんもばっちりかと。
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| サウンド | |
音楽はCD-DA。数は月姫にプラスして17曲。落ち着いた音楽は変わっておらず、ゲームにマッチしている。今回はお祭りディスクのギャグ展開用にポップな曲もいくつか入っているが、これもあまりでしゃばり過ぎる感じはなく、本編の雰囲気を壊さない。相変わらず効果音は上手く使われている。ただ、たまに鳴りっぱなしになっちゃうのはバグか?
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