| システム | |
基本システムはキャラ毎エンティングのアドベンチャー。三部構成になっており、序盤での行動により後半の展開が決まってくる。マップ移動画面でキャラを選択していくシステムになっており、キャラを追って行けば簡単に固定シナリオに進むことができる。ただし、一応バッドエンドなども用意されており、それなりにきちんと選択肢を選んでいく必要がある。また、サクラ大戦のパクリではあるが(笑)時間制限付き選択肢なども用意されていて、単調さをカバーしようという工夫が見られる。
操作系は非常に優秀。キーボード操作やメッセージスキップ、メッセージ履歴など基本的な要素は一通り備えている。クイックセーブ&ロードも使いやすい。セーブ数は標準的だが選択肢履歴機能でしばらく前の選択肢に戻れるのはありがたい。バッドエンド後に修正可能な地点まで戻れる機能もある。アドベンチャーとしてはとにかく快適。
バグが結構あったらしいが、修正ファイルを導入してやったので問題は全くなかった。
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| グラフィック | |
キャラクターデザインはシナリオ担当の都築氏が務め、原画はかっちん氏の担当。漫画的なタッチはシリーズお馴染み。後は好みの問題だが、個人的には美麗さはあまり感じられなかった。
CG枚数はそれなりに多め。エッチシーンが多いため、さすがに絵の使いまわしが多いが、それは仕方の無いところだろうか。
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| シナリオ | |
シナリオはとらハシリーズお馴染みの都築真紀氏。全体的に見るとシンプルな設定の元、シンプルな感動をもたらすシナリオ。前半の恋愛成立までのシナリオと後半のアクション+ドラマという二部構成である。印象としてはとにかくHシーンが多い。恋人関係になると1イベント毎に1回やるって感じ。それと、少年ジャンプのノリ、と言われた少々現実離れしたアクションシーン。自分の心情を語りながら戦っていく様は正に少年漫画的。
美由希シナリオは特に少年漫画的なノリが強い。その分恋愛面でのアプローチはかなり薄い。シナリオ全体として兄と妹で共に戦うイメージが強く、無理に恋愛に持っていかないほうが良いと判断したのだろうか。中盤での恭也との確執をもう少し上手く使えば恋愛方面に持っていくことも可能だったかもしれない。見せ場は後半のアクション。敵との関わりも組み込みながら、「誰かを護るために戦う」御神流の戦いをじっくりと描いている。強敵>ピンチ>勝利の王道パターンではあるが、ツボを外さない作りになっているのでこのノリが好きなら楽しめる。
フィアッセシナリオは歌手という設定とフィアッセの秘密、過去シリーズとの繋がりに御神流のアクションシーン、加えて恋愛面も描かれていて中身の詰まったシナリオ。展開に無理が無く、シナリオとして完成度は高い。ただ、いろいろな要素を詰め込んだせいで多少まとまりが悪くなった面もあり。イベントが立て続けに起こるのでもう少しワンクッション置くような場面があっても良かった。ラストの演出もEDソングと合わせてあって上手い。グランドフィナーレのイメージ。
晶シナリオは前半はそれ程動きが無く、後半は主人公と晶の関係だけでシナリオが展開しているので分かりやすいと言えば分かりやすい。恋愛面での関わりが薄い感はあるが、主人公との関わり自体は多かった。ドラマのピークが特殊であり、展開の動機が分かりにくかった。
レンシナリオは晶とのコンビで描かれている。むしろ、主人公との関わりが薄い感じ。晶との弁当対決などコミカルかつ共通イベント的な展開が多いので恋愛面としては晶シナリオより薄い印象。シナリオとしては普段の姿と違った弱い一面を見せ、そこに晶を絡ませてラストに持っていく展開は悪くない。友情もののシナリオとしてはアクションを交じえて上手く表現していたのでは。
那美シナリオは主人公との過去の話とサブキャラの久遠との話の二部構成。主人公との話は恋愛面での繋がりがやや弱い。それでも恋人になった後は主人公との1対1の関わりが多いのでそれなりに満足できるかと。ドジさをアピールするイベントはちょっとわざとらしい上に定番だけど、それでも良いような気も(笑)ドラマの中心は久遠との絡みであり、那美の過去と久遠の過去を交えて、互いの理解を得ていくような、これまた少年漫画的な展開。アクションが超現実的で一番嘘っぽかった。ノリは美由希と同じく、好きならいける。
忍・ノエルはほぼ共通。Hシーンがすり変わったくらい?Hシーンとしては忍がバリエーション的にもベットの中の性格(^^ゞでも、今作中一番面白い。恋人らしい濃いHシーンというと忍が一番かと。シナリオとしては前半で軽い絡みを入れつつ、アクシデント的に恋人関係になるので繋がりとしては弱め。中盤でとにかくベタベタしていて、このノリを愛する人にとっては待望の展開。ラストはノエルと忍のドラマで収束している。せっかく中盤で恋愛面を盛り上げたのだから、このノリで終盤になだれ込むのかと思ったのだが。終盤自体は主従関係的愛情シナリオっぽく、ちと異色で面白い。またアクションシーンが御神流以上にぶっ飛んでいるので見所。ただ、シリアス度が下がる気も……。
おまけ。感動話のメロドラマ。単純ではあるが、子供的な純粋さを感じられるので個人的には○。もう一つの方は……ギャグとしては定番ですがおもろいよ。
全体としてシナリオのピークが人間ドラマになっていて、恋愛シナリオを期待している人には肩透かしかも。逆に熱い人間ドラマが好きって人には勧められる。
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| キャラクター | |
メインヒロインの数は標準的だが、サブキャラクターが多い。1も2もやっていないので正確には分からないが、前作や前々作のキャラクターが出てくるのでファンには嬉しいのでは。
美由希は殺人剣の使い手の割に、普段はおとなしく間が抜けているというギャップがあり、意外性がある。メインヒロインとしては少々地味な気もするが、その分シナリオが良く動くのでカバーできている。
フィアッセ。恋愛ゲームとしてはお馴染みなお姉さんキャラ。外国人という設定なのだがそれ程意識することはなかった。歌手の卵という設定は全般を通して散りばめられており、シナリオでも効果的に使われている。嫌味の無いキャラであり、外しが無かった。その分面白みには欠けるかも。
晶はキャラもシナリオもレンとのセット。男勝りの元気系で単純。特に前半はレンとのドタバタ漫才。この手のキャラクターにありがちな、仲良くなると性格が変わる、という感じがわざとらしくなくて良い。荒んだ過去があるという設定を説明しきっていない印象があり、現在との比較が弱いかも。
レンは晶とのセットでもあり、独自の展開も持っている。普段の活発かつ利発な側面と秘めた弱さを抱えていて、二面性を見ることができる。過去から現在への説明がしっかりとしており、流れをつかみやすい。それにしても関西弁は酷い。
那美はおっとりボケボケのキャラクターとしては典型的。久遠との絡みから葛藤や弱さを感じることができる。終盤に向けて心の弱さを克服し、困難に立ち向かう姿勢が印象的。
忍は序盤の無愛想、物静かの印象から中が深まるにつれて徐々にユーモラスな正確を見せていくのが面白い。冒頭は知的なイメージなのに、悪戯好きだったり甘えてきたりと、ころころ表情を変えていくので飽きない。過去のエピソードから語られる弱さもあったりするが、現在の印象の方が強くそれ程印象に残らず。
ノエル、なのは、久遠はメインとは言えないがそれなりに出番を持っているので個別に見る。
ノエルは無口なメイドさんで、中盤くらいまでは面白みに欠ける。ただし、正体の設定はなかなかぶっ飛んでいて面白いが。忍シナリオ内での忍に寄せる思いが丁寧に描かれている。メイドらしいメイドさんであるところは良い。
なのはは主人公の妹なので攻略不可ですが(笑)突っ込まれると困ってしまう子供らしさと理知的で理工系という大人っぽさの両面を抱えていて面白い。おまけではこの両面が上手く生きている。
久遠は説明するとネタバレになるので苦しい(^^ゞ純粋な良い狐です、とだけ。
主人公の恭也は恋愛メインのゲームとしてはやたらとマッチョなキャラ。握力は80Kgだし。無骨でそれほど面白みも無いが、シリアスなシーンでは映える。考えをしっかりと持っていて、美由希にかける思いも高校生(?)としては立派過ぎます。この性格が災いして恋愛面が弱くなったという指摘もあるが、今作のウェートは後半のアクション&ドラマにあるので、恭也のようなキャラの方がシナリオにマッチすると言えるのではないだろうか。
あと、とにかくキャラが多いので追いきれないが目に付くところだけ。母親の桃子
は各シナリオの中でちょこちょこ出てはワンクッションとなっている。やたらと明るく母親っぽくない。美沙斗は自分の信念を曲げない良き敵キャラ。ちょいと性格曲がってしまったけど正義キャラにやられてちょっと改心みたいな。
全ヒロインを通して言えるのは昔から関わりのあるキャラが多いということ。ゲーム内の日数が短いのをカバーするために過去からの繋がりを入れているような感がある。逆に過去の関わりが無い忍シナリオでは恋愛での結びつきが弱く感じられたり。前半での共通イベントが多く「家族ノリ」を重視した分だけ個人個人へのアプローチが不足気味だったかも。
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| サウンド | |
音楽はKanonでもおなじみのOdiakeS氏。全体的にポップなサウンドでまとめつつも要所ではじっくり聴かせる曲で仕上げていて、レベルは高いかと。
ボーカル曲は3曲あり、どれもクオリティは高い。担当はI'veの高瀬一也。ゲーム内容にリンクした歌詞でもあり、効果的に使用されている印象。一部シナリオではエンティングの演出に組み込まれている。
声優陣は長崎みなみ等、PCゲームではお馴染みの面々。特に違和感は無く、安定した演技。男性キャラも含め、ちゃんとフルボイス。インストール量が多いだけありますね。
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