70年代アイドル・2枚屋編

  ドレミファン
わたし半人前     ドレミファン
   浜口庫之助/浜口庫之助/高田弘
C/W ノックは無用
   阿久悠/鈴木邦彦/鈴木邦彦
     CBSソニー SOLB-140

74年この曲でデビューの4人組、メンバーは丸尾美津子(キャスパー)・稲見美智子(ハニー)・石井薫子(ダラ)・柴田真知子(レオ)とジャケットには記載されておりますが、マジョリーさんによると石井さんのニックネームは正しくはララとの事(漫画の主人公をニックネームにしたとか)。これがオリジナルかと思いましたが正しくは渚まゆみのリメイクです。渚盤・ドレミファン盤・そしてRaCCo組盤と歌い継がれるべき曲なのかどうかは別として(笑、だってねぇ)それぞれの特色のあるハッチャルチャッチャルさが出ているとは思います。B面は大信田礼子のリメイクですね。こちらはセクシーメイツがメドレーで使ってました。
宝石泥棒   
   石坂まさを/あかのたちお/あかのたちお
C/W わたしの冒険
   石坂まさを/あかのたちお/あかのたちお
     CBSソニー SOLB217


第二弾はあかのたちおを迎えてソウル歌謡に挑戦。すべてのフレーズがちぐはぐ気味なのがかえっていい感じです。石坂まさをの歌詩はもうちょっとエロ風味でもよかったのではないでしょうか、どうせそれが売りなんだし。宝石っても彼女達は不純物いっぱいのピンクトパーズにみせかけたガラス玉って雰囲気だし、そういうマガイモノっぽさが欲しかったです。B面はワルツできましたか、こちらは石坂さんの詩が勝ってるかな。「肌のふれあいが生きる喜び」そうね解るわ。ジャケットもいよいよホンモノの贋物っぽくなってきてこの後も続けてたらポピーズの対抗として良かったのにねぇ。




  スリーナッツ〜ドクタームー&ワー・ワー
髭をそらないで   スリーナッツ
   なかにし礼/馬飼野俊一/馬飼野俊一
C/W 愛の真実
   なかにし礼/馬飼野俊一/馬飼野俊一
     ミノルフォン KA-555 1974.7
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もとはアップルズという名でNHK『ステージ101』に登場していた大原マリ子・畑山佳代・石川裕子のお三方のグループ。残念ながらこのシングルは所有しておりません。ステージ101自体記憶にないですし、この辺は詳しい方が他にたくさんいらっしゃるようですので、改めて発見した時にでもご報告致します。ちなみに現在大原さんと畑山さんは現役、大原さんは佐藤真理子に改名して民謡ロックシンガーですって。【追記】その後シングル入手しましたのでUPしておきます。エラい衣裳センスですね。
ドクタームー   ドクタームー&ワー・ワー
   くろす雄葉/杉本真人/土田治一
C/W 独身貴族
   杉紀彦/杉本真人/土田治一
     キング GK-116 1977年


カリキュラマシーンとかゲバゲバ90分とかその辺?よくわかんないんですがまぁ企画モノなんでしょう。ただその企画と、この楽曲内容がどんな関連性をもっているのか全くもって不明。その上その企画曲をコーラスグループとしては上級の彼女たちが歌うのはともかくアパッチばりの下品極まりない衣裳でジャケットに写るのか、そこが一番の謎ですね。まぁ時期的にはよく解るんですが何もここまでしなくてもねぇ…だからこそ大好きなんだけど。そういう部分を全部棄てれば両面ともよく出来た楽曲です。




  アップルズ〜EVE
ブルーエンジェル(青い天使)
   松本隆/馬飼野康二/馬飼野康二
C/W 恋はミステリー
   松本隆/穂口雄右/穂口雄右
     ワーナーアトランティック L-12A 1976.05.


メンバーは新里玲乙奈・久良良・利里佳の3姉妹。私がここで説明するまでもなく現在のEVEの皆さんです。一応当時も鳴り物入りのデビューではあったようで、LP『THIS IS APPLES』(76.10.25発売・L-10051A)も出てます。曲もアイドルポップスとして充分通用する出来ではあったのですが、逆に歌が上手すぎるのが敗因というか、難しいんでしょうねぇやっぱり。B面「恋はミステリー」の方が、アイドルのデビュー曲としてはダメだろうけど前サビでのコーラスのカッコ良さがこれみよがしで好きですね。てかマジいい曲よ。
ひげのおまわりさん     アップルズ
     穂口雄右/穂口雄右/穂口雄右
C/W  Pizzi Pizzi−Jab Jab−Rainy Day
     森雪之丞/穂口雄右/穂口雄右
   ワーナーパイオニア  L−43A


こちらもスルドいソウル歌謡。「春一番」のヒット後の穂口雄右作品ですがキャンディーズと比べるのはちょっとね。それくらい本格的ですので逆にこの子供じみた歌詩の方が違和感を覚えちゃいます。B面も完璧なハーモニーで可愛い曲。もう少し年齢層を上げた曲を歌えばこのハーモニーが生きそうなんですがそれじゃキャンとかぶっちゃうし、いろいろ大変だったのでしょう。その後の活躍は皆さんご承知の通りですのでここでは割愛。シングル・アルバムとも多数出てますしコーラスワークも含めると膨大過ぎ。関係ないですがウチにアポロンのカセットでピンクレディーのヒットメロディみたいな企画モノがあって歌:アップルズとなってたんだけど彼女達だったのでしょうか?失くしちゃったんだけど。




  フラワーキッス
ロンリー・ソルジャー・ボーイ
   J.ホーリン、J.ローデス/中山大三郎・訳詩/沢健一
C/W 浮気なスー
   E.マレスカ、D.D.ムッシー/中山大三郎・訳詩/沢健一
     ビクター SV-6098 1976年


ぎゃー気持ち悪ぅぅ(うっとり)。このジャケットだけで充分伝わる異常感覚、こういうの大好きです。メンバーはジャケ左よりスージー(平田範子)、ヒロミ(森川弘子)、エリ(古屋エリ)、トミー(栄ひとみ)、キャサリン(今泉勝美)の5人。ジャケ裏のメンバー紹介は抱腹絶倒モノです。さぞやビッグなグループなのね貴女達、ウフフ。両面とも過去のスタンダードのカヴァーなんですがこの選曲も異常というか何の意味もなさそうなところがこれまたステキ。キャサリンさんはモデルとしてはイケてたでしょうが、私はメッシュのスーツに身を包みアタシが主役顔をハズさない(事で思いっきりハズしている)トミーさんに首っ丈よ。スージーさんのモタツキっぷりもいいスパイスね。
Oh-No-!
   たかたかし/馬飼野康二/馬飼野康二
C/W 今夜はダメヨ
   たかたかし/馬飼野康二/馬飼野康二
     トリオプレイボーイ PB-60
5

今まで存在しか知らなかったフラワーキッスのセカンドシングルですが(情報をお寄せ頂いた皆さん、ありがとうございました)、『歌謡曲番外地』執筆の際に聴く事が出来、その後入手する事もできましたのでやっとご紹介することが出来ました。キャサリンが抜け、4人組となってトリオのプレイボーイレーベルからリリースされたセカンドシングルは彼女達の性根の部分を前面に押し出した軽薄極まりないポップスとなっております。もうちょっとソウルフルな楽曲ならよりよかったんだろうけど、そうならない寸止め感もまた素晴らしい。なお、その後トミー嬢はソロでシングルリリースもしてらっしゃいます。こちらも完全にキメた感じがステキなバラードでしたが未入手。ところで日活ロマンポルノに主役で出ている栄ひとみという女優はトミーさんなんでしょうか?ご存知の方がいらしたらご教示を。




  みき&ナナ
青い秘密
   山口洋子/平尾昌晃/竜崎孝路
C/W 運命なのかしら
   山口洋子/平尾昌晃/竜崎孝路
     キング GK-83 1977年


ぎゃー気色悪ぅ(ってまたかよ)。この人選、このヘアメイク、この衣裳センス、このレイアウト、そしてパンジーの花束…全てが完璧です。タイトルも「青い秘密」よアンタ。鬱血した粘膜のような赤黒色でも、入ったが最後ケツの毛まで毟られる暴利バーのネオンのような紫桃色でもないブルーな秘密が貴女達にあるっていうのねそうなのね。と思いつつ針を落すと果てしないじゅん&ネネの世界…えぇ青いわよ。アタシがすっかりアオかったですスンマセンでしたっ。こんな孤高の世界を築くみき&ナナのお二人、レコードの溝自体が歪んでるか録音機材自体がスパークしたとしか思えないねじれながら絡みつくコーラスはホンモノなのね…新宿二丁目曲り角のビアンバーの栄枯盛衰が凝縮されたような素晴らしい作品。
夢追い人形
   八木架寿人/八木架寿人/竜崎孝路
C/W 誰にもあることでしょう
   八木架寿人/八木架寿人/竜崎孝路
     キング GK-133 1977年


前作が強烈過ぎたのかかなり矯正を施したと思われるセカンドシングル。オンナ狩人といった路線でしょうか。てかサビの崩れ堕ちるような絶唱ぶりは前作を越えてらっしゃると思うんですけど(笑)。片方が45回転・もう片方が38回転のコーラスワークは相変わらず平衡感覚をぶちのめしてくれてますし、B面の感情移入も白目向いてそうで洗面器手元に置いてないと聴けない位ステキ過ぎます。多分ソロで歌ってれば普通にお二人とも上手いんでしょうけど、やっぱピンクレディーの対抗馬としてやっていくなら(ホントかよ)これくらいやらなくちゃね。てか山口洋子さん、貴女でしょやっぱり。



  はつみ・ひとみ
花時計
   林春生/馬飼野俊一/馬飼野俊一
C/W 愛の風景
   林春生/馬飼野俊一/馬飼野俊一
     ビクター VV-6 1977年


岡本はつみ・ひとみの一卵性双生児。お二人とも当時高校生ですって。情報によると子役から芸能界にいるとか、その頃レコードリリースがあるとか、色々噂はありますが確定できなかったのでここでは控えます。恐らく演奏が出来て双子ならではのハーモニーばっちりの二人に相当の期待をかけていたのでしょう。このシングルリリースの後、LP『EMOTION』(1977年10月25日発売、VV-5002)もリリースされております。歌はホントに上手いですよ。ジャケットに顔を写さない辺り、まともなグループとしてやりたかったのでしょう。ところがね。
10時のシンデレラ     はつみ・ひとみ
  荒木とよひさ/木戸やすひろ/大村雅朗
 C/W  魔法の朝
  三浦徳子/梅垣達志/梅垣達志
     ビクター VV-15 1978年

結局こうなるのね(笑)。上記のプロフィールもこのセカンドに記載されたものだし、グループもの全盛の当時、ビクター側もちょっと甘い事考えたんでしょうネェ。曲のほうは実は結構いい曲でして、TBS「11時にあいましょう」テーマソングのB面(イントロがいいんだなぁ)も含めてお気に入りのシングルだったりします。ただ、彼女達高校生なんだからもうちょっと可愛く歌わせてあげればいいのにとは思いますが…。ルックスも可愛いし、もしかしたらもうちょっといい線いけてたかも。なお、その後も彼女達は活動を続けており、森永チェルシーのCMソングを歌ったりしてるようです。このハーモニーですから続けてて当然。私がここで紹介する方がイケナイことなのかも。



  ミルク
ザ・あれからいちねん   ミルク
年下の男の子〜貴方に夢中〜年下の男の子〜哀愁のシンフォニー〜春一番〜その気にさせないで〜危い土曜日〜やさしい悪魔〜わな〜暑中お見舞申し上げます〜アン・ドゥ・トロワ〜微笑がえし〜つばさ  編曲・竜崎孝路
C/W ありがとうパパ
     児玉定則/竜崎孝路/竜崎孝路
   CBSソニー 06SH473 1979年


ミミ(小畑和美)、ルミ(大森絹子)、クミ(荻野目洋子)のお三方。当時のちびっこのど自慢の常連の方々だそうです。残念ながらこのデビュー曲は所有しておりません。キャンディーズ讃歌だった事しか覚えてないなぁ。企画モノですからあまり売る気もなかったのでしょうがソニーは中山圭子に続く青田買いも視野にいれてたのかも?
(追記)ミルクのデビューシングルを入手しましたのでご紹介しておきます。まぁ中身はアレですから。
リトル・キッス     ミルク
     湯川れい子/馬飼野康二/竜崎孝路
C/W クリスタル・マイ・ラブ
     KAZUO/竜崎孝路/あかのたちお
   ワーナーパイオニア  L−358W


多分デビュー曲がちょっと評判よかったので頑張ってセカンドシングル出したのでしょう。当時CMにも出てたような気がします。さすが皆さん子供の頃から血走った世界を勝ち抜いてらっしゃったせいか、単に歌唱力がというだけでなく、表現力もホンモノ。事前情報がなければ最後の♪リルキッス!の叫びを聴くまでギャル並みの経験豊富なおねいさん臭をプンプンさせてますからねぇ。前にも書きましたが「相手はあなたと思うわ」という表現は秀逸。あと、1番で既に誰かとチュッチュしてる男にそれでも試してほしい、というのはとりあえずアンタ上手そうだからアタシにも頂戴よと云ってるみたいで深いわね。最近ヴィデオで見る機会がありましたがそんな歌詩を大胆に平然と表現する大森絹子ちゃんのコケティッシュさはソロで充分いけたはず。そのままソロデビューさせれば良かったのに…。荻野目ちゃんが先にデビューして大森絹子はトウが立ち始めた頃に本格派としてアニメソングを歌ってました。SILKってグループにも所属してたとかいうハナシですが?




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