アパッチ

当時のヒット曲メドレーとしてリリースされた「ソウルこれっきりですか」というシングルが何故かヒットしてテレビ出演用(実際レコードで歌ってたのは伊集加代子だそうです)として作られた3人組、メンバーは矢沢泰代(ヤッチン)、阿部美和子(アコ)、太田三知子(ミッチ)。
テレビには割りと出られてた方だと思うのですが、どうも『パンツを見せるために歌っている人たち』という印象があまりに強くて…。キャンディーズ解散宣言以前から存在していたいわばライバルグループなんですが、その後フォロワーとしてデビューするトライアングルやフィーバーと一緒に扱われてしまっていて、本人達はそんな状況に真っ向から対抗して"私達はキャンディーズになりたいんじゃない、ただ、パンツが見せたいんだっ”と主張しているかのような「意思」を感じさせるグループでした。

恋のブロックサイン  伊藤アキラ/森田公一/萩田光雄
C/W ここで一発!  伊藤アキラ/森田公一/萩田光雄
CBSソニー 06SH141

日活映画「野球狂の詩」主題歌。木之内みどりが主演のやつなんですよねぇ(見てないので分かりませんが)。多少の知名度はあったでしょうし『全員集合』のアシスタントもやってたと思うのですが、それを捨ててアパッチ独自の世界へ進む決定的曲と云えます。歌詞に"マル秘”とか入れちゃうんだもの。映画会社を意識しての事なんでしょうか。B面は森田公一らしいすがすがしい世界ですが、タイトルと♪にぎるバットも爆発しそう、というのがやはり狙ってる気も。

あまったれ  伊藤アキラ/森田公一/船山基紀
C/W  罠  伊藤アキラ/森田公一/船山基紀
CBSソニー 06SH188

前作に続き森田公一作品なのですが、三人が発散しはじめた異様なウサン臭さで(歌詞にも♪クサイといわれているけど〜って入ってるし)不気味な曲に仕上がってます。第一ジャケットの衣裳が凄い。青いブルマー!それを飛び上がってモロ見せして満面の笑顔!!ミッチの飛ばし方を見ると彼女は既にアパッチの存在意義が分かってたんだなぁと感動すら覚えます。B面はキャンを連想させますがこちらの方がリリースは先。でも「わな」リリース後にこの曲をテレビで歌ってました、さすが抜け目無い。

東京アパッチ  田中のぶ/佐瀬寿一/船山基紀
C/W 恋はタイム・マシーン  田中のぶ/佐瀬寿一/船山基紀
CBSソニー 06SH240

一応代表曲なのかな。キャンのフォロワーもうじゃうじゃ出始めて、古株としては勝負に出た感じ。確かにアパッチの節操無さが良く出ています。アパッチ→ナンパという設定で、メロディーは軽くてアイドルぽいのですがいきなり♪ヤッチャエ!!はないんではないの。その上♪チャンバラチャンバ…ハグハグハグ。純情青年に襲いかかる三人の魔女達のようです。B面は逆にビックリの普通ぽいポップス。こういう曲歌いたかったのかなぁと心配してしまうほど。

カーニバル  伊藤アキラ/実川俊/船山基紀
C/W ミッドナイト急行  伊藤アキラ/村井邦彦/船山基紀
CBSソニー 06SH323

正直言ってこの曲はテレビで見た記憶ないんです。キャンの引退後のリリースですが、トライアングルのように新鮮味があるわけではないので逆にギャルっぽい路線に転じたか。サンバリズムに乗った三人の常軌を逸した歌唱は健在ですが、いまいちフツーすぎてインパクトには欠けるかも。B面のほうがソフィスティケイトされてるっぽく作ってて気に入ってます。但し曲しか聴いてないのでステージングが凄いのかもしれない…リオのカーニバルみたいな衣裳着て歌って欲しいですね。

怪盗アリババ  ちあき哲也/実川俊/いしだかつのり
C/W 砂漠の魔王  ちあき哲也/実川俊/萩田光雄
CBSソニー 06SH428

やはり彼女達はこういう何考えてるんだろう?という路線の方が生き生きしてると思うのですが…。この頃流行の中近東モノ、ビデオ所有してる方によると歌ってる途中半分くらいアニメーションが使われてるとの事なのですが、何かとタイアップしてたのかな?というより本人達の画像がヤバすぎるからでは…この頃は完全に、キャンのフォロワーではなくパンツ見せグループというカテゴリーに入れちゃってましたから(笑)。B面はある意味画期的な作品。何たって「両刀使い」です。さすがちあき哲也。

宇宙人ワナワナ  ちあき哲也/矢野誠/矢野誠
C/W SHINJUKU SHADOW DANCIN'  ちあき哲也/実川俊/萩田光雄
CBSソニー 06SH568

個人的にはアパッチといえばこの曲!流行りモノに飛びつくあさましさが露わに感じられるインベーダーもの。矢野誠の起用はナイス。タイトルからしてマトモじゃございませんて感じだし、キワモノはかくあるべし!更に凄いのはイントロから1番までガンガン入るSE音が2番からはプッツリ消えてしまう所。C級は1番だけで充分なのか、それとも全篇に特殊音入れるだけの予算が無かったのか…過激です。B面もディスコ系を狙ったんでしょう、アパッチだからではなく良い曲です。

レモンのキッス  DICK MANNING/みナみカズみ/大瀧詠一
C/W 恋はタイム・マシーン  田中のぶ/佐瀬寿一/船山基紀
CBSソニー 06SH759

ブッチャーが出てくる飲料水のCM曲でしたが、CMソングでしたっけ?てくらい印象がありません。しかも何でこんな所に大瀧詠一が??フリークの方に訊いてみたい所です。流石にアレンジは完璧。歌は…アパッチでなくてもいいのでは、という所がいい所かな?A面で予算を使い果たし、B面は「東京アパッチ」のB面と同じ。大瀧さんのオリジナルだったら凄いでしょうねぇ。まあこの人たちが80年代に入ってまでシングルを出してたという事だけでも充分凄いけど。

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