ラブ・ウインクス〜ラブ・ウイングス

アダムとイヴ  千家和也/川口真/川口真
C/W 熱いジェラシー  千家和也/川口真/あかのたちお
ワーナー L-85W

キャンディーズに対抗するグループのデビュー曲としてはまあまあの出来、ジャケット通り少し色っぽい部分を出してるのはピンクも意識したせいでしょうか。軽いロックンロールも77年らしい古臭さ。2曲目以降に見られる異常さはまだここにはありません、ということはアレはひとえに平田和子の仕業なんでしょうか。B面は関西出身グループらしく、♪あかん、あかん、なんて単語も。こちらもごく普通の出来で、このまま行ってたらフツーのグループでいられたでしょうね。

恋のコマンド  ゆう三郎/高橋城/高橋城
C/W 乙女のまっさかり  上沼恵美子/松田晃/中川昌
ワーナー L−189W

やはりこの曲が問題でしょう、ジャケットの衣裳凄すぎ、腰のくねり方もナンだし。曲もイントロからおもちゃのピストル(本物ぽくない処がポイント)の音が鳴り渡り、声を限りに♪こォいのォこまんどォ〜ンですから。途中のAHという溜息も一人だけヤル気いっぱいのピンク映画のアフレコのようで、これはきっと平田さんでしょう。B面はなんと作詩・上沼恵美子!関西系だからなんでしょうがどこから彼女を起用しようという発想がくるのか…こういうの大好き!曲も異常な古さでピッタリ、ついでにコーラス参加すれば良かったのに。

ジミーディーンみたいなあなた  草鹿宏/小坂明子/山崎稔
フライング・ラブ  草鹿宏/小坂明子/田中克彦
ワーナー L-249W

「暑中お見舞い申し上げます」と「ウォンテッド」(セリフの不気味な所)を足して煮込んだような曲。一番アイドルらしいかもしれません。小坂明子の起用も不思議です。一番上のパートを歌ってる人はいつもながらやり過ぎで大変よろしい(誰なんでしょう?)。しかしジャケットの平田さんの足の開き方はは凄いなぁ、腰から下に全神経を集中させてるって感じです。B面はラブウイングスを予感させる曲調でフツーなんですが、♪ユーユーユーユーというフレーズが夢に出てきそうでちょっと怖い。

キャッチ・アップ・ザ・サン  松本隆/梅垣達志/梅垣達志
C/W スロー・ダウン  松本隆/梅垣達志/梅垣達志
ビクターZEN ZEN-5

この曲から『ラブ・ウイングス』と改名します。レコード会社も移籍して、NMぽい路線に。「恋のコマンド」を支持している私にとっては残念なイメチェンなんですが、曲自体はかなりいい出来ではないでしょうか。サビのキャッチ-なフレーズも良いし詩も松本隆らしいし。ZENレーベルて他に誰がいるんだろう?一色ゆかりは知ってるんだけど…。B面はサビが疲れさせますが同路線。う〜ん…平田さんはやっぱり足を開きたいらしくそれだけが救い。

ハッピー・ジャンピング・ローラー  来生えつこ/梅垣達志/梅垣達志
C/W フライ・ライク・ア・バード  荒木とよひさ/梅垣達志/梅垣達志
ビクターZEN ZEN-8

いい曲なのかよくないのかこの辺はよく分かりません。さわやかな曲で良いんだと思うのですが、同じようなフレーズが続くんで何度も聴きたいというほどの印象はないかも。2番の♪ささやきひとつで骨抜き、ていう単語の奇妙さとサビの変なハーモニーが引っかかるくらい。B面はこのコーナーのために初めて聴いてしまいました。というくらいの曲でした。ジャケットの平田さんは可愛いのでとりあえず許しましょう。

スーパー・タイガー  山川啓介/森田公一/松井忠重
C/W スカイ・ウェイ  宮原芽映/河島信之/河島信之
ビクターZEN ZEN-11

いよいよラストシングル。タイアップも何もないと思うのですが、阪神タイガースを明らかに意識しているんでしょうね。これが、平田和子→岡田真弓への布石となった?…わけないか。マイナー調で前曲よりは聴けます。B面は…もういいか。もう一度昔の異常さを思い出して欲しかったけど、事務所のほうも次のベティ&ペティをデビューさせた事だし、初期でアレだけ飛ばしてくれたんだからイイでしょう。

私はこの人たちのことをよくは知りません。存在と、デビュー曲の「アダムとイヴ」は憶えがあるという程度です。だから単純に楽曲の評価しかできず、ファンの方(もしいたら)大変申し訳ありません。
この人たちについては『リメンバー』という雑誌の中で詳しく紹介されていたのですが、不覚にもこの号を失くしてしまいました。2回メンバーチェンジをしているらしく、2ndで平田和子が加入しているのは分かるのですが(その時のメンバーは塩原智美=バーバラ・平田和子=カコ・森川祐見子=ユミの三人)、多分3rdで森川さんが抜けていたと思います。但し、雑誌にもありましたが全部のジャケットを見ても誰が抜けて誰が加入したかさっぱりわからない!私には1stと2ndのメンバーは全取替えではないかと思うくらいです。
しかもワーナー時代はラブ・ウインクスというグループ名だったのが、ビクターに移籍後はラブ・ウイングスと改名しているんですね。この伝統は後輩のベティ&ペティ、そして私の大好きなボーイフレンドにも受け継がれていくんですが、それに気づく人、そしてそれを必要だと思う人がいたんだろうか?そんな存在希薄な彼女達ですが、「恋のコマンド」これはダントツによい!この曲と平田和子さんのためにこの稿をつくったようなものです。

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