土曜日のアマン     深野晴美
   堀江童子・及川眠子/堀江童子/片倉三起也
C/W そっと 愛して
   及川眠子/堀江童子/片倉三起也
     リバスター 7RC−0091

オナッターズから3年後のソロデビュー。ルックスはかなりアダルティに変貌しておられますが、やはりあの歌唱力は変っていなかった。恐らく全篇5テイク以上は重ねていると思われる声を片田舎のカラオケボックスでもなかなかやらないギンギンのエコー処理でとてつもない淫靡さだけを強調しております。曲は切なく濡れる女心を微妙に表現していていい出来なのですが何せ声が声ですのでパロディとしか思えないところが狙いだったのか?個人的には細川ふみえの先駆者になれる存在だったと思うのですが…その後少女隊チーコと会社設立したりしてキナ臭いところも魅力のひとつです。
罠におちたら     石毛礼子
   森雪之丞/ジャン・ポール・キャラ/コスモス
C/W 涙のSo Long
   丸山圭子/小笠原寛/飛沢宏元
     フィリップス 7PL−111

デビュー曲は「旅の手帖」。その後サードシングルまでは清楚な女性像を保ってましたが、後輩の台頭とご本人の年季により半ば強引なイメージチェンジ。ジャン・ポール・キャラ作曲というのが売りでしたが、それより彼女の、五十嵐夕紀やMIEを髣髴とさせるこれ見よがしな歌い上げが印象的な曲でしたね。森雪之丞の詩は分かり易いあざとさですが、それより曲の最後の♪SEXY SUSPENSE〜ってところの彼女の喘ぎ方のほうが完全に勝利しています。たかが2年ですがいろいろご苦労されたのでしょう。ご本人はかなり巧い歌手でしたが、なにげにアイドル願望もあったのかも?!
テラスでDAY DREAM     牧野美千子
   岡田冨美子/沢健一/沢健一
C/W TAKE A CHANCE
   岡田冨美子/沢健一/沢健一
     東芝EMI TP−17762

特撮モノのヒロインとして有名、それだけならキレイなイメージでしたが、やはり堪え切れずにレコードデビュー。既存イメージをぶち壊すには充分すぎるエロ度たっぷりのロカバラード。何たって♪手品を見せて/私を抱いたまま、ですから…きっと引田天功並みのアクロバティックなマジックを見せ付けられてご満悦な状態なのでしょう。うわごとのような歌唱が堂に入っております。B面は置屋のオカミといった感じ。昨今の恋人紹介ビジネスのイメージソングにも使えそうです。メロは「孤独なハリケーン」を予感したか?A面の「the Cross」ぶりといい、同じ東芝で同期の本田美奈子の実験用ではないよね?
Making Love     山岸典子
   山岸典子/不詳/KOB
C/W 熱い砂浜
   山岸典子/宮西渡/KOB
     サウンドワールド 7DR30

ジャケットも年相応?に頑張っており、雑誌でも泡風呂シーンなんて披露してた謎のお姐さん。本人作詩のわりにはタイトルほどの思い切りが感じられないのがイマイチですが、意味不明な英語部分と、作曲者が不詳というのが気に入りました。如何にも80年代後半ポリドール系の中途半端なハード歌謡です。B面はうって変わって80年代前半に戻ったかのようなアイドル歌謡、歌い方変えてほしかったなぁ。つーかインディーズで出してたら素敵なのに。
N・U・S・U・T・T・O     優木美佳
   嶺岸未来/都倉俊一/都倉俊一
C/W ミント色の恋
   嶺岸未来/都倉俊一/都倉俊一
     VAP 10068−07

上の方と違ってこちらは完全にAB面を歌い分けておられます、つーかまったく別人声。さすが福岡音楽祭出身は違う。ぶりぶりアイドル系のB面も良いのですがやはりA面でしょう。ドスの効きまくった声で♪かったるいのよぉぬすっとぬすっとぉぉ〜と唸り込んでくれて死んじゃいそう!!サビのラストが倉田まり子「イヴニング・スキャンダル」になるのは都倉さんのお家芸。歌唱力もなかなかのものでとてもデビュー曲とは思えない年季の入りぶりです。畑中葉子さん似のルックスも私好みだし佐東由梨に続く83年組トップバッターとして期待してたのですが、まぁこれだけ年季の入った新人歌手もねぇ…。
破れたダイアリー     中野美紀
   吉岡治/岸本健介/高田弘
C/W 白と黒
   松宮恭子/松宮恭子/萩田光雄
     ビクター SV−7299

スタ誕出身。82年、社会派アイドル(というキャッチもウサン臭いけど)ソング「未経験」でデビューした中野さん。A面で妊娠、B面で自殺未遂を歌うという企画先行しっぱなしの曲。まぁ時代ですが、「少女A」の下世話さの方がウケる時代でした。で、終わったと思わせといて翌年まさかのセカンドの登場。こちらはオトコと家出ですか。しかし、オチの♪紅く染ったハイウェイ、てのは、その後の自閉気味な歌詞展開からしても、最初の狙いとは違う事件を想像させてくれるのですが…穿った見方しか出来ない私を許してxxxB面は恐らくデビュー当時のストック作品でしょう。まぁA面のプチ演歌路線から本格演歌に移行してでもいいから生き延びて欲しかったなぁ。

猛 女 N

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