いとしのスキャンドール   水野ますみ
   阿久悠/都倉俊一/都倉俊一
C/W ポパイの夢はネイビイブルー
   阿久悠/都倉俊一/都倉俊一
     テイチク RE−529

これがデビュー曲で他に「意味深ナイト」「Try・トライ」をリリースしている81年組の彼女。と書いたら単なるアイドルさんのように聞こえますが、このジャケの見開きを見た方ならお分かりの通り彼女はとても人間並みではございません。白いビキニで浜辺に寝そべり得意顔の彼女はまるで打ち上げられたセイウチのようなしなやかさ。レギュラー?だったゲラゲラ45では自分の着てるビキニの上をその場脱ぎしてオークションにかけるなんて事もやってた気が。芸能人運動会でのウッホッホぶりも凄かったらしい。そんで歌は…都倉さんらしい軽々しいメロを、全篇男声コーラスで誤魔化しながらの熱唱ぶり。チャコの「月曜日はシックシック」と双璧です。モデル上がりの人ってやることなすこと素敵ね!
Chinatown Lonely Baby  山崎真由美
   暮醐遊/山崎稔/岩本正樹
C/W 横浜Doll
   暮醐遊/山崎稔/岩本正樹
     ポリドール 7DX1574

元おニャン子である事だけを武器にソロデビュー。個人的にはあの中では好きな方だったのですが、90年代に入ってからの彼女の活躍ぶりを見ると私の目は狂ってなかったなと(それもどうかと・笑)。デビュー曲の「瞳をみつめて」はフツーでしたが、このセカンドから彼女の向かう道への着々とした段取りがジャケからも窺えて感慨深いです。歌はもう、彼女のヘバりつくダミ声に悩殺!もう少し声を作ろうとかいう意識は彼女、およびスタッフになかったのか?もう思い切り歌ってます全開ですこれがアタシ、って感じが良いわぁ。特にB面のラスト、英語のリフなんて本人の陶酔加減もあいまってぐるんぐるんよっ。
純情レジスタンス   渡辺桂子
   原真弓/船山基紀/船山基紀
C/W 蒼いメインテーマ
   橋本淳/船山基紀/船山基紀
     テイチクユニオン UE−584

渡辺さんの芸能人としての栄枯盛衰は見事としか云いようがありません。デビュー当時は誰もが「無理すんじゃねーよ」と思ったポニーテイルを本人の希望だけで一万本のヘアピン(推定)を使って創り上げてたと思いきや髪が伸びたらやめてしまいスタッフの苦労が窺えましたが、このラストシングルでは左側がミニ、右側がロングという藤井一子ですらセンスあるように見えてしまう程のあられもない衣裳で主演ドラマ『乳姉妹』とほぼ同じネタを歌わされるというところまで来てました。と思ったらまだまだ深い底を見ることに。但し曲は初期の筒美作品にも引けをとらない名盤です。彼女の愁い声の濡れ加減・哭き具合は歌手として大いに評価されるべきだと思うのですが。B面の枯れ方も文句なし!
め・ま・い3秒   山口かおり
   松宮恭子/松宮恭子/矢野誠
C/W 上級生
   パンタ/パンタ/国吉良一
     RVC RHS−238

彼女は猛女でも何でもありません。ただ私が好きなだけ。何かの雑誌のグランプリから歌手デビュー、2曲目で事務所が倒産してしまうという結末を迎えた悲劇も彼女の歌声の前には翳んでしまう程。何という甘え声、そして媚薬声なんでしょう!それはデビュー曲「フィフティーンラブ」の♪す・き、というラストのセリフの時点で計算されていたのでしょうが、この曲では完全に喘いでるもんね。まぁ当時18歳なのでこれくらいはできるでしょうがこれをウリにしようとする心意気や天晴。どこでどんな声を出せば野郎共が悦ぶかわかってる小悪魔のようなオンナ…と思いつつ見事にハマった俺。オトコなんていつまでたっても子供さ。
蒼いサスペンス   徳丸純子
   森雪之丞/清水信之/清水信之
C/W シルバー模様
   竹花いち子/村松邦男/清水信之
     TDK T07S−1051

今もCMで見かける彼女、そう、彼女の芸能界へのイキゴミはデビュー当時から全然変わっていないのね。さすが83年組をウラで仕切ってただけのことはあるわ。表向きに見せる「アイドルなんてつまんなくねー?」的ナナメ加減の内に潜む彼女の闘志はまだまだ未来へと繋がっていると見ました。曲はどれを取っても高水準な作品ばかりですが、勝負曲だった「恋はシーソーゲーム」の後を受けてのこの曲がわたしのベスト。「禁区」みたいなフリをダルそうにやり、ノンビブラートで突き放すような彼女の冷たい炎の蒼白さはまるでブランデーを沁ませた角砂糖(毒入り)のようで秒殺間違いナシ。
びんかん…してます   武田久美子
   松本一起/小田裕一郎/奥慶一
C/W テルミーママ
   園部和範/小田裕一郎/入江純
     ワーナーリプライズ L−1635

以前にもお約束した通り、猛女界の本丸・久美子ねいさんです。私、80年代後半にとある場所で彼女を遠くよりお見かけした事がありましてそれ以来彼女の生き方の信者となっておりましたが、その後の想像を絶するご活躍ぶりには本当“ついて来てよかった”と思うばかり。歌手としても神をも畏れぬ自信の程がこの曲でもビシビシ伝わってきます。特に1番の♪アンテナっぁぁ〜ぅっ辺りのウナリ込みはとても新人では出せない(出しちゃいけない)ハズ。しかもTVで歌う時は濡れ流し目までサービス!もう怖いものナシでした。「Myボーイ」のファルセットもヤバいくらいの絶頂感を堪能できます。まだまだ隠し玉をしこたま持ってると思われる姐さん、これからもついていきまっせ!!
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猛 女 X

〜ホンモノをアナタに〜