夕焼け父さん   糸川螢子
   林紀彦/猪俣公章/高田弘
C/W ツンツン小唄
   林紀彦/猪俣公章/高田弘
     キング K07S−140

「恋の誕生日」でデビューした野中小百合さんの4年後。確か「ほたる音頭」てのが再デビュー曲だったと思います。彼女についてはまぁ考えられる方向転換だとは思うのですが、その前に「火遊び志願」あたりからの顔の変り具合の方が興味深い。ここに来るまでのご苦労、お察しいたします(笑)。それはいいんだけど、曲冒頭から「お〜〜い!とぉぉさぁ〜〜ん!!」と叫んでたのではせっかくの路線転換も台無しでは?でもB面のツンツン具合を考えるとやっぱり良かったのかもしれませんね。彼女はイキイキと歌ってるのでそれだけが救いです。
酔いどれ舟   小夜子
   藤吉正孝/松田篝/武部聡志
C/W 堕ちてしまえば恋
   中本拓/小夜子/武部聡志
     東芝EMI TP−17780

千葉マリヤさんの85年の姿です。私は千葉マリヤ時代の「恋は波まかせ」という曲が好きでしたねぇ。歌手としては千葉紘子と時々ごっちゃになってましたが。その後ゴシップ記事で一旦第一線からは退いてましたが、85年にシンガーソングライターとして再デビュー。私、ジャケット見たとき四季穂かと思ってしまいました。B面が彼女の作曲ですが、元々歌の巧さには定評のある彼女、これだけの曲が書けるなら(ありがちな曲ではありますが)また活躍するかな〜、と思っておりました。最近になり、過去のゴシップ記事を逆手にとって議員に立候補、玉砕されております。今後の活躍、益々期待しております。ところで小夜子って名前は何処へ?
愛の罪人   原ゆう子
   なかにし礼/藤家虹二/藤家虹二
C/W 逃亡者
   なかにし礼/藤家虹二/藤家虹二
     キャニオン C−23

最初に断っておきます。私、この人の事よく知りません。この曲はTBS系ドラマ・愛の劇場『幻の殺意』主題歌となっております。もともと朋ひろこという名でデビューした彼女。その後田代麻紀と改名し、平山三紀唯一のリメイク曲「潮風の季節」を72年にリリースしてるとの事なので一応登場させてみました。75年に原ゆう子と改名しキャニオンに移籍。それだけならわざわざ出さなくても良かったのですが、この朽ち果て具合はどうしてしまったのでしょうか?2分28秒という凄まじい短さの曲の中で彼女が表現したかったものは?なかにし礼氏の詩の根底に流れるものがストレートに表現されてしまったような何の装飾もない歌詞を疲れ切ったように淡々と歌う原さん…。歌謡曲の見てはいけない底を見てしまったような気がしました。
恋の匂いにBlack Out   南里沙
   川村真澄/久保田利伸/新川博
C/W 蒼いジャマイカ
   大津あきら/鈴木キサブロー/鷺巣詩郎
     ビクター SV−9157

82年に「ときめきトゥナイト」でアニメ曲デビュー、84年に「小さなすれ違い」で正式デビューした加茂晴美ちゃんの86年の再デビュー盤。ちなみにその後夏木晴美に改名しております。「ときめきトゥナイト」のジャケ写と比べると、彼女の(この時点では)苦節4年の跡が窺えますね。A面は何と久保田利伸の作品。といっても彼としてもこの世界にデビューしたてで、ヒロリンやトシちゃん、山本理沙(この人も元・諏佐理恵子でしたね)なんかにも曲を提供してるのでまぁその中の一環なんでしょう。80年代に入ると再デビューする人の率はグッと減ってしまうのですが、その中で一人気を吐く彼女、流石です。今もいるなら死ぬまでやれぃ!!
哀愁のメキシコ   桜井真里亜
   なかにし礼/DON WAS,DAVE WAS/川口真
C/W 恋をしているの
   なかにし礼/川口真/川口真
     CBSソニー 07SH1859

最初のデビューは本名である沢田冨美子としてRVCより「ノルマーリナ・ミーシャ」というアニメ曲。その後沢田富美子と改名して81年に再デビュー。突き抜ける高音が魅力でしたが、レコード会社の先輩が大きすぎたのか、はたまた事務所の先輩の意外なヒットによる急な宣伝費削減の為か?(どちらも好きなんですよ、念のため)知名度を得る事は出来ませんでした。その後劇団に入ったとか旅行会社の国内旅行のパンフでモデルやってるだとか聞きましたが、86年暮れに人知れず再デビュー。同時期の石井明美の二番煎じなら派手でよかったのですがどうにも地味。頬のコケ具合も魂抜かれたような目線も意図したものだったのでしょうか…。透き通る声だけが健在で哀しくなってしまいました。
夢で逢えたら   ELLE
   大瀧詠一/大瀧詠一/鈴木茂
C/W Black Rain
   来座美エリ/戸塚省三/鈴木茂
     コロムビア AH−186

どこが改名してんだよ、大橋恵里子じゃねーか!って思ったアナタ、まぁ確かに大橋恵里子さんなんですけどね。ただこの曲リリース時は大橋恵里子であることを隠してのリリースだったのよ。なんだかサングラスなんかかけちゃって、髪もツンツンに立ててたと思います。ところがジャケ裏には思いっきり名前が表記されてて“あのコンセプトはどこへ?”ってカンジでした。選曲は分からないでもないですが、ミックス時のミスなのか計算なのか、もともとこもり気味の彼女の声がさらに聴き取りづらくて夢というより白日夢のなかにいるようでした。その後もしばらく女優してましたが結婚・引退したんですよね?そろそろ復帰してみたら?

糸 引 く ぬ め り

濃厚な蜜の滴が糸を引くように、名前を変えてまでしぶとく生き残った方々をご紹介します。

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