日本古来の在来工法による100年住宅は、山々から伐り出された樹木の特性を見極め、強度や太さに合せて継ぎ手や仕口を考え・選び・使えばこそ、雪深い新潟の地に100年200年も耐えた建物があるのです。

私達建築組合は技術技能の練磨に励み、・安全で住みよい・地域に適合した建築に取り組み伝統を受け継ぎ守っております。
在来工法による建物は、増改築が強度を落とさず自由に出来ます。
いま一度、伝統ある在来工法の建築を見直してみてください。
我が国独特の、世界に誇る建築技術を皆様にお薦めいたします。

棟梁  島崎 英雄

新潟市建築組合青年部が、研修として富山県八尾町に在住の島崎棟梁にお会いしてきました。棟梁にお会いするきっかけとなったのが、泰文館発行の「木の家に住むことを勉強する本」
でした。
そこには3人の棟梁が紹介されており、その中で島崎棟梁の言われた言葉が印象的でした。
「家を100年保たせるには、どうすればいいのかと聞かれる。簡単ですよ。
100年経った家を壊してみればいい。法規はたった今のことだけを言う。
新築ばかり見てたんじゃだめだ」
ご自宅は、遠く立山連峰を望むすばらしい景色の中にあり、いろいろなお話を伺いました。
東京の方で、金物を使わない建物を建てるため役所の許可が事前に必要とのこと。
そのために作られた、縮小模型を見せていただきました。

模型とはいえ、昔ながらの継ぎ手・仕口を使って作られています。

古民家の解体から、継ぎ手・仕口の勉強が出来るとの事。
われわれに、”もっと木の特性を学んでもらいたい”とのお話でした。
そして、近くに建築中の建物があるとのことで見学させていただきました。
やはり、金物は極力使わない建物で、丸太梁は渡りあごで組んであり、隅柱と土台の仕口が
独特であったり、手間のかかっている建物でした。

島崎棟梁には、貴重な時間を割いていただき、お話はたいへん興味深く勉強になりました。
一同感謝いたしております。

島崎棟梁にお会いして、”「木」という物をもっと勉強しなければ”と、強く思いました。
(泰文館発行「木の家に住むことを勉強する本」より一部引用させていただきました)