これが木造住宅の住み良さの一つと言えます。人が健康的に住むためには、この調湿作用は必要です。ちなみに、鉄骨の建物は空気中の水分と化合して錆びますし、鉄筋コンクリートも空気中の炭酸ガスによってコンクリートが中性化され鉄筋を腐食から守る事ができなくなってしまいます。

古来より現代まで何百年も耐えてきた建物が今でも現存しています。たとえば寺院・仏閣等の建物を現在の大工さんが昔ながらの技術で生かされ、今も支えられています。健康的な住まいで暮らすには、やはり木造住宅でなければなりません。使い捨ての住宅ではなく長持ちをする、そして大工さんの技術(継手や仕口)で木材の良さを引き出して、健康住宅に造ってもらいましょう。

戦後植樹された木が、使用可能な時期に来ています。これを伐採しないで放っておくと山は枯れてしまい、ますます国内の木材は使えなくなります。国内の木を使うことで日本の山は生き続け、地球温暖化の原因である二酸化炭素も減少します。木は伐採後その寿命以上に長持ちするので、100年住宅も可能です。100年住宅をたくさん造ることで、家の寿命をのばし、健全な山や森が生まれ、地球環境を守ることができるのです。