*一般演題
1.腎性上皮小体機能亢進症の一症例
白根クリニック ○金井秀世
種々の治療に対して抵抗を示した腎性上皮小体機能亢進症患者の症例を報告する。
2.膿胸を併発したが非外科的処置で治癒し得た高齢透析患者の一例
両毛クリニック ○福田まり子
77歳、男性、透析歴6年、発熱、胸痛で入院。抗生剤投与と胸腔穿刺排液にて治癒し得た。経過中に精神障害が発現したがその治療経過も併せて報告する。
3.脳血管障害で片麻痺を呈した透析患者のADL拡大の援助
日高病院 ○久保覚志
右皮殻部脳内出血で片麻痺となった透析患者の精神的変遷とADL拡大のための家屋改造などの援助を報告する。
4.透析患者におけるヘパリンの脂質に対する影響(第2報)−ヘパリンNaと低分子ヘパリンの比較−
両毛クリニック ○和田好正
前回の当学会で低分子ヘパリンの脂質代謝に対する有用性を報告したが、中性脂肪値が300mg/dl以上の例に約1年に渡って低分子ヘパリンを使用したのでその結果を報告する。
5.慢性透析患者に対する漢方製剤の使用経験
白根クリニック ○萩原隆二
慢性透析患者でイライラ感、不眠等の精神症状を訴える7名に黄連解毒湯を、下肢などのツレを訴える4名に芍薬甘草湯を投与した。その結果やや有効以上を有用とするとそれぞれ71.4%と75%の有用率であった。投与に際し特に副作用もなく、BUN、Cr、K、Pなどのデータにも有意な変化は認めず、西洋薬が無効の場合試みるべき価値があるものと思われた。
6.新透析回路の開発及び検討
両毛クリニック ○村山剛
導入管付細径回路を新規に当院用に開発し、使用しているが、その長所、短所および改良について検討する。
7.PAN-15SF(スペーサーフィラメント)の性能評価
日高病院 ○林高志
PAN-15SFとPAN-17DX(スペーサーなし)の小分子物質のクリアランスと除去率、β2MGの除去率を比較した。また、拡散速度を見るため、各々の中空糸内に造影剤を充填させ、そこに透析液を流しCTで拡散速度を観察した。
8.観血的血圧監視装置の開発
日高病院 ○高橋正臣
透析中の血圧モニターリングを血液回路から察知する方法で、ブラッドアクセス圧と血液ポンプ陰圧から算出し収縮期圧を表示する器械を考案した。その器械の利点、欠点および改良点を報告する。
9.透析患者の手根管症候群(CTS)例の検討
両毛クリニック ○薄井芳子
当院では、透析歴10年以上の例にCTSが合併して処置する例が多くなっている。CTSの合併例、非合併例について検討するとともに、CTSの処置としての観血的横手根靭帯切離術と皮下横手根靭帯切離術を受けた例について比較検討する。
10.急性中毒患者が退院時に抱える問題点について
日高病院 ○上原聡
急性中毒患者の精神的フォローをどのように行っていくかはほとんどの救急病院で課題となっている。今回、1年間の統計を基に、日高病院としての取り組みを報告する。
*特別講演
「透析アミロイドーシスについて」
東京女子医科大学 第4内科講師 ○湯村和子先生