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第46回(2002.12.1)日高病院6階大会議室

*一般演題

1.体重増加量の多い透析患者についての考察

 日高リハビリテーション病院 ○飯塚春美

 透析患者にとって日常生活で飲水制限する事は重要なことである。

 今回DWの10%以上の体重増加にもかかわらず透析中血圧下降等の症状をきたさない透析患者の“水”の行方について検討したので報告します。

 

2.無痛性狭心症を合併した糖尿病性腎症患者の2症例

 白根クリニック ○佐藤幸子

 糖尿病性腎症患者はその病態から心血管合併症がきわめて高率に発症し患者の生命予後を大きく左右する。しかし糖尿病患者においては自覚症状を示さず病変が進行し重篤化するケースが少なくないため早期発見、早期治療が重要である。

 今回当クリニックにおいて無痛性狭心症を合併した糖尿病性腎症患者の2症例を経験したので報告する。

 

3.インシデントの傾向と今後の課題 〜当院のインシデントレポートの分析から〜

 富岡クリニック ○茂木尚美

 近年、医療の現場では多くの医療事故が報告され、医療事故防止対策やリスクマネージメントが重要とされています。当院でもリスクマネージメントの観点からインシデントレポートを記入、開始してから約1年が経過し、様々なインシデントが報告されています。

 今回、当院透析室のインシデントレポートを集計し、その傾向と課題について、検討しましたので報告します。

 

4.記録者の意識改革を図る記録用紙の改善に取り組んで

 日高病院 ○石崎さゆり

 医療技術の急速な進歩に伴い、医療を取り巻く環境も変化しています。より質の高いケアの提供が求められており、質の向上が重視されるのに伴い看護記録の重要性が認識されるようになっています。また、カルテなど診療情報の開示を求める声が高まる中、記載内容や方法に関しても、患者、家族など医療者以外が理解できる・納得できるものが必要になってきています。日高グループでは記録者の意識変革を図る記録用紙の改善に取り組み、日高病院での記録者の意識変化の現状を報告します。

 

5.簡易型比濁時間分析法による透析液管理

 日高病院 ○小野隆

 市販ハイフラックスダイアライザーでは、1透析の逆濾過量が数リッターにも及ぶインラインHDFに近いものもある。したがって、透析液の清澄化は通常の透析であっても必要不可欠な状況に来ている。そこで、日常の透析液管理として透析液エンドトキシン濃度(ET)に着目し、ETを簡便に測定する方法について検討した。

 

6.低分子ヘパリン使用透析患者の検討

 両毛クリニック ○瀧川知子

 従来、当院では出血性病変または出血傾向を有する患者には、透析時に低分子ヘパリンのダルテパリンナトリウム(フラグミン®)を使用していた。今回、低分子ヘパリン製剤の中で重量平均分子量が安定しているとされるレビパリンナトリウム(ローモリン®)に変更した。

 現在、全透析患者204例中67例が低分子ヘパリンを使用している。使用症例を検討するとともに、透析終了後のダイアライザーの残血と動静脈エアートラップ内の凝固をスコア化して各使用症例について至適投与量を検討した。

 

7.バイフィルS(アセテートフリー透析液)の使用経験

 両毛クリニック ○桑山怜

 通常の重曹透析液を使用しても、ほとんど毎回、血圧が低下して気分不良が発現し、その都度、生理食塩水の注入やECUMなどの処置を繰り返す透析困難症の患者に対して、アセテートフリーの透析液であるバイフィルSを使用したので報告する。

 症例は68歳女性、原疾患は慢性糸球体腎炎。透析歴は11年で約3年前より糖尿病を合併し、非透析日にインスリン(ヒューマカートN8U)注射している。

 

8.透析事故防止のための標準的操作マニュアル(厚生省発)と長野県内の実情

 長野県厚生連佐久総合病院 臨床工学科 ○秋山康則、伊藤利弘、小野沢浩志、碓井照男、小宮山進一、中野佐保理、近藤大輔

 透析の診療報酬は圧縮の一途をたどり、前年並みの収支を維持しようとすれば、人員配置を含めた支出削減や、様々な効率化が必要な現状にある。

 しかしその一方で、透析患者は急速な高齢化と要介護化が進み、透析室でも介護や介助が当たり前の時代にあり、人手不足も否めない実情もある。

 さらに、厚生労働省は平成13年12月、透析治療は医療事故が発生しやすい要因を常に内在していると位置付け、「医療事故防止のための標準的透析操作マニュアル」を公表した。

 当施設では、同マニュアルからの標準化に困難を期した経緯が有る事から、長野県内の透析施設を対象に同マニュアルと各施設での標準化についてアンケート調査を実施し報告する。

 

*特別講演

「狭心症 −最新の治療−」

 群馬県立心臓血管センター 副院長 ○大島茂先生