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第53回(2006.7.2)日高病院6階大会議室9:00〜

9:00〜

総合司会  平成日高クリニック 高橋祐介 開会の挨拶 日高病院 安藤義孝 理事長

一般演題9:10〜 発表7分 質疑応答3分 座長:白根クリニック 小野隆  日高リハビリテーション病院 飯塚春美

「演題1」−外来糖尿病患者の自己管理成功への手助け−

○金井千賀子 増子麗子 三保家ツイ子 保科和子 平成日高クリニック

【目的】糖尿病患者へのより良いコントロール目的・合併症予防へ向けて生活支援指導を外来診療待ち時間を利用し、糖尿病療養指導士、専任看護師が行った。指導前と指導後にどのように行動変容できたかを評価した。 【対象】2005年1月〜2006年5月迄の期間に生活指導を行った外来糖尿病患者200名を対象とした。 【結果及び考察】生活指導前の治療目的把握度は60%で、指導後は90%にあがった。その結果、食事療法・運動療法への行動変容へとつながり体重減少・検査データ改善となったと考えられる。

「演題2」−診療報酬改定に伴う透析患者の貧血治療の検討−

○佐野恵美子 両毛クリニック

本年4月の診療報酬改定でエリスロポエチン製剤(EPO)は透析技術料に包括化され、患者個々でみると、EPOを使用した場合、1回1,500U(週3回透析で4,500U)以上では、従来の請求点数よりも施設の持ち出し分が増えるということになった。 当院の透析患者206例について貧血治療の現状を分析し、目標ヘマトクリット値(Hct)を25%以上にして、Fe製剤の適応がある場合にはこれを使用し、EPO使用量の調節を行ない、3、4、5月末のデータを比較検討した。 Fe剤使用は、74例(35.9%)であり、EPOを使用または増量しないでHctの上昇が得られたのは45例(Fe製剤使用例の60.8%)であった。3月に比し5月には、EPO使用例は週9,000Uが28例から5例、4,500Uが84例から44例に減り、また、2,250Uは52例から80例、非使用例は34例が73例に増えた。一人当たり平均EPO使用量およびHctは、3月には3,460.8U、27.3%であったが、4月1,707.6U、26.9%、5月2,060.7U、26.6%であった。

「演題3」−適正Kt/V値と至適Kt/V値との比較− 〜適正Kt/V値算出式を用いて〜

○七五三木尚幸 白根クリニック

慢性腎不全患者の透析効率の指標のひとつにKt/Vがある。K/DOQIガイドラインではKt/Vは1.2以上でなければならないとされているが、年齢、性別、血液データそれぞれが異なる多くの患者すべてにこれが基準値として必ずしも一致するとは限らない。そこで、今回新里らより提唱のあった患者個々の適正なKt/V値『適正Kt/V値』を算出する式を用いて当院各人工透析患者の適正KT/V値を算出し実測のKt/V値と評価の比較をしたところ、若干の考察が得られたためここに報告する。

「演題4」−ポリスルホン(PS)膜ダイアライザーに対するアレルギー反応を呈したと思われる一例−

○田島將隆 桑山怜 両毛クリニック

症例は57歳、男性、透析歴22年、1回4時間週3回血液透析を施行している。3月12日(日)朝にGraft閉塞に気づいた。13日定期の準夜透析で来院、股静脈穿刺で血液透析を開始した。しかし、開始30分後に意識消失を伴うショックに陥った。生食水注入で意識は回復したものの血圧が80〜mmHg程度にとどまっているので回収して翌日再透析をすることにした。14日朝に来院、低分子ヘパリンで血液透析を開始したところ30分で同様にショックに陥り、血液透析続行を断念した。15日には、クリットラインをつけ、低分子ヘパリンで開始し、10分ごとに末梢血を見ることにした。喫煙者でもともと白血球増多傾向はあったが、開始時の白血球数11,400が20分後に1,300になってショックに陥った。一旦回収後、血圧が回復したのでダイアライザーをAPS15UAをKF10Cに、抗凝固剤はフサンに変更してソルコテフ、イノバン使用で血液透析を再開したが、再び症状発現し、透析続行を断念した回収後は血圧は回復、笑顔で話せる状態で本人の希望で帰宅。翌日、大学病院に紹介した。大学病院でも同様の症状を呈し、好酸球増多が著明でPMMA膜ダイアライザーで症状発現しなくなったことよりポリスルホンダイアライザーに対するアレルギー反応が考えられる。

「演題5」―下肢不快感に対しての人口炭酸泉浴の効果の検討―

○小板橋恵美 富岡クリニック

人工炭酸泉浴は浸漬することにより、経皮的に炭酸ガスが吸収され、血管が拡張し、血流が増加することで末梢血流改善に効果があると言われている。当院では維持透析患者102名に対し下肢不快感について聞き取り調査を行った。その結果27名の患者が下肢に何らかの不快感があると回答を得た。27名に人口炭酸泉浴の施行を進めてみると8名の患者に了解が得られた。その8名に対し人口炭酸泉浴を行い若干の考察を得られたので報告する。

「演題6」−抗菌炭酸足温剤の使用経験−

宮川英樹 日高リハビリテーション病院

 糖尿病性腎症患者の増加とともに、足病変を有する患者も増加している。足趾創傷の難治性潰瘍など透析看護に置いて見逃すことのできない合併症を有する症例もある。今回、当院では出血性表皮剥離を繰り返した患者に対し、フットケアとして抗菌炭酸足温剤を使用したところ、短期間で著明な改善がみられた。抗菌炭酸足温剤の使用には問題点もあるが今回の症例では有用であったと思われる。

「演題7」−日高会における男性透析患者の勃起機能障害(ED)の実態調査−

○木暮和彦 安藤哲郎 日高病院 

勃起機能障害(=Erectile Dysfunction:以下ED)は全国的に約1,130万人いるといわれ、その原因はストレスなどの精神的な要因に加え、糖尿病や高血圧、飲酒や喫煙など生活習慣に起因しているとされています。これは男性透析患者においても以前から指摘されている合併症の1つであり、患者のQOLを低下させている一因と考えられる。今回、日高会4施設において実施した、男性透析患者に対する性機能に関するアンケート結果より、EDに対する意識とその実態についての検討を行ったので報告する。

「演題8」−当院透析患者の血圧コントロールの現状と血圧影響因子について−

小保方ゆかり 平成日高クリニック

透析患者にとって血圧を良好な値にコントロールすることは重要であり、コントロールの良否が心血管系疾病発病リスクに影響すると考えられます。今回我々は当院透析患者の血圧コントロールの現状を把握し、透析患者の血圧に影響を及ぼす因子を解明することを目的として透析方法(HD HDF)、血流量の影響、ダイアライザー面積の影響、その他血圧に関連する因子の調査を実施しましたので報告します。

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11:00〜

―特別講演―『腎移植における最近の進歩 -現況と展望- 』

『講師』 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター外科  唐仁原全 先生

閉会の挨拶 両毛クリニック 池内広邦 院長