 |
本会議に先立ち、3月26日の予算特別委員会総括質疑で3項目の付帯決議が採択された。
1、今回の追加出資は、預金者や融資先中小企業の保護のためにやむを得ざるものと判断したものであり、今回限りの 措置であること。したがって、更なる追加出資は許されないこと。
2、都は、新銀行東京が、今回出資する400億円の資本を毀損させることのないよう、適切な監視に努めること。
3、都は、新銀行東京の再建計画が円滑かつ効果的に実行されるよう体制を整備すること。具体的には、新銀行東京の経営の支援及び監視のための専門組織を設けること。
今後、再度の追加出資がなく、この付帯決議が確実に履行されるという前提に立つなら、今回の追加出資は後のない措置≠ニなる。
だが、大方の見方は、来年7月の都議選を視野に入れての臭いものに蓋をした措置≠ニいうことで一致している。結局、責任の所在は棚ざらしにされ、「反省なき再出発」となった。
新銀行東京延命へ、国内5行や外資系6社との統合・資本提携、あるいは都と民間資本との共同出資が探られたが、いずれも不調に終わった。開業3年間の累積赤字が1016億円。一日1億円の資本毀損である。
その内訳は債務不履行285億円、営業経費約500億円、資金調達費約100億円、特別損失約150億円。 また、追加出資400億円の根拠は、自己資本維持に80億円、リスク対応に280億円、新規事業に備えて40億円。「追加出資がなければ、新BIS規制に基づく国内行基準の43%を下回り、金融庁の是正措置が発動される」(産業労働局)状況なのだ。
そもそも、追加出資の主旨が預金者や融資先中小企業の保護というところがマヤカシ。貸出に回した資金の割合である預貸率(07年9月)は、新銀行東京は地方銀行の約5割の38%。中小企業に対する融資割合は47・2%と5割を切っている。
400億円の追加資本を毀損させない方法とは何か。2月20日発表の再建計画(2008〜11年度)では貸出残高を現在の4分の1に縮小する。そこには、貸倒引当金を切り崩し利益に計上するシナリオが見え隠れする。
すでに融資・保証の43%に当たる5600社が債務超過、その貸出残高は415億円。焦げ付き285億円の行方とともに、すでにシナリオの根拠が崩れている。
そこで打ち上げられたのが目先を逸らす新たなビジネスモデル=B石原知事は、「今までの日本の金融機関がやってこなかった仕事をやる。セカンドステージの展開を見てほしい」とあくまでも強気だ。
中小企業へ毎年約2兆円規模の制度融資を担当する産業労働局の佐藤広局長は、「将来展望として、さまざまな可能性を視野に入れている。新たなビジネスモデルを一刻も早く軌道に乗せ、まず再生することが必要。将来最新の金融ノウハウを有する銀行との連携を視野に入れながら、投資銀行業務を拡大する」と述べた。
最新の金融ノウハウといっても、その実情が世界的金融不安の引き金となったサブプライムローン問題に明らか。ましてや外資系ファンド等との連携に活路を見いだすのは、無謀というもの、格好の餌食されるだけだ。というより、石原知事以下の関係者は身売りという本格的処理を模索しているのが実情だろう。
これまで新銀行破たんという大きな無駄を生んだ責任者として、発案者の石原知事、それを承認した都議会、ずさんな経営をした旧経営陣、監督官庁の金融庁、それにバブルの発生と崩壊を演出し石原手法の生みの親となった大手行が指摘されている。それに加えて石原知事に喝采した都民、石原知事を支えてきた自民・公明等に1票を投じた都民の責任を指摘しておこう。
|