検証A
あの女は誰だ?
 

 カエルの異性関係の話は、作品中ではまったく語られることは無い。強いて言えばマルチエンディングの中のひとつの結婚式ぐらいである。が、それもマールにあっさり否定されてしまう。何故ならばマール自身にその「出来事」の影響が反映してしまうからである。
 そう、その相手はあの「リーネ」王妃なのだ。このエンディングを見て仮説が確信に変わった。その仮説とは、カエルがリーネ王妃に好意を抱いていることである。どうやら、確かなことらしい。彼の王妃に対する数々の発言からしてみても、それは間違いないと思われる。王妃に対する彼の心遣いは、「王妃」という身分の者に対してではなく、「リーネ」という女に対して使われていると思われるからである。

 ここで本題に入ろう。では「あの女」は一体誰なのであろうか?
 ちなみに、「あの女」とは検証@で語った、魔王城に向かう前の一夜にある彼の「回想シーン」に出てくる女である。ほんの一瞬なのでレトロなファン以外わからないと思う。詳しく説明すると、勇者バッチを奪ったゴールデンフロッグとの戦いのときのサイラスが必殺技を出すシーンで、サイラスにではなく後ろのグレンに目(当時、彼はまだ人間だった)のほうに目を向けてみると、彼の隣に女がいるのがわかっていただけるだろうか?
 あれは一体誰なのであろう。前にも後ろにも、彼女が出てきたのはこのシーンだけである。彼女のことはカエルの口からは何も語られないので、ここで仮説をたてて推察をしてみることにする。
 仮説@ パーティの一員である
 彼女は実はパーティの一員であったとは考えられないだろうか。
そもそもクロノ・トリガー内のシステムから考えてみると、パーティは3人までとなっている。彼の回想シーンからすると、サイラスは王国の騎士団長になった後、魔王討伐のためグレンと二人で旅立っていった。この時点で二人。あと一人パーティに入ることが可能なのである。
 可能性が無いわけではない。だが、カエルの回想シーンの中にある魔王との戦いに彼女の姿が見られないところからして、この仮説が現実である可能性は薄い。なぜならば、最終目的である魔王との戦いに、パーティの一員である彼女が加わらない訳が無いからである。たとえ彼女が途中で戦死したとしても、あのカエルが戦死した仲間を回想しないわけが無い。と、いうわけで、この説はハズレと考えたほうが無難だろう。
 仮説A どちらかの連れである
 彼女は実は、カエルか、サイラスの連れであった。
ありえないこともない。まあ、カエルの連れである可能性が無いことは上記で語ったとおりであるとして、問題はサイラスの連れである可能性である。
 その可能性について考える前にまず頭に入れておかなければいけないことがある。それは、これがあくまでも「グレン」の回想であることで、「サイラス」の回想ではないという事だ。もし、これがサイラスの回想でさらにこの仮説が正しいとすると、彼女はもっと注目を受けることになるだろう。
 しかし、ちょっと待ってほしい。これから世界を救おうとしている男が、むざむざと自分の大切な人を危険を冒してまで連れて行くのだろうか。
 以上の理由によりこの説はどうも説得力に欠ける。どちらにしろ、力を持たないただの一般市民を、危険の真っ只中につれていくような二人ではない、ということだ。
 仮説B 通りすがりの少女
 この説が一番有力であることは言うまでもないだろう。
これなら仮説@であげた魔王との戦闘で彼女がいない理由も説明がつく。
 静けさに囲まれた深い森の中。ゴールデンフロッグを探す二人の耳に悲鳴がこだまする。二人は足早に、その声の持ち主のほうへ向かった。すると・・・。
 うん。これが一番自然ではないだろうか。
 まあスクウェアさんの方から真相を教えていただかないとどうしようもあるまい。
 今後、スクウェアさんの開発者のどなたかがこのHPを見つけてここを読んでいただけることに期待したい。
 最後に。
 結局なにが言いたかったといえば、カエルさんは優しい!ということである。こんな何の関係も無い少女を守ろうとするなんて、さすが世界を救う男。
 あっはっは。

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