| 2002年9月 |
| 2002年9月30日 これからの行政書士事務所諸形態 行政書士の業務はポスターのロゴにあるような、”あなたの質問にお答えします。””頼りになる街の法律家”の様にのんびりとしたものではなくなってくるでしょう。 一つには、社会福祉法人の設立に見られる様に、要求される書類自体が複雑で難しくなり、高度の知識が要求される。このため、受託すると今までの形態の事務所では、作成書類が多いため既存の業務を中止せざるを得なくなる。また、この間の収入を確保しなければならない。 その問題を解決するには、 (1)行政書士事務所を大きくして、専門に担当できるスタッフを確保しておく。 (2)小さな事務所が強力なネットワークを持ち、企業組合か、事務所合同に向かう。 そして、このような行政書士業務を受託したときの対策を考えておく。 このようなことが考えられる。もしこのことに多くの行政書士が気が付かなければ、これからの社会福祉法人の設立は、気の利いた建築士事務所のものになるだろう。 行政書士 妹尾芳徳 「建設業法あれこれ・・・・(31)」 建設業法第七条第三号は、少しもってまわった言い方になっています。 「・・・・が、請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと」となっています。 解釈として一般に考えられているのは、ここで言う「不正」というのは、請負契約の締結に際して、詐欺、脅迫、横領、文書偽造等の法律違反をすることであり、「不誠実」というのは、締結された請負契約の履行に関して不誠実な行為があることを指していると考えられています。 また、この号に関する規定は、単に建設工事に関する請負契約に関する場合のみならず、建設関連産業とも言うべき宅地建物取引業法や建築士としての業務においての「不正・不誠実」な行為も対象としている点は、注意を要するところです。 ところで、ここで述べられている「請負契約」に関して、問題があります。民法では、請負契約は当事者双方の意思表示のみでも成立する「諾成契約」として、契約自由の原則から、契約書などの文書が存在しないからと言って、契約そのものが存在しない、あるいは無効であるという言い方はしませんが、建設業法では、その第二十九条に、「建設工事の請負契約の当事者は、(中略)契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。」と規定して、契約書を義務付けているのです。 行政書士 八尾信一 |
| 2002年9月29日 全国高度情報実務担当者会議 参加記(10) ○先進単位会事例報告――北海道会(2)……1.会員及び会の電子化の着実な推進 (1)北海道会は昨日紹介しましたように五つの事業部を持っています。ホームページの運営管理は、広報部が所轄するのですが、人材不足とかいろいろと問題があります。それで、各事業部からホームページ運営の担当者を各一名出してもらい、それに高度情報化対応委員も加わり協議して、例えば各官公庁から次々と新しい資料が発表されてるのを、各部門が別々に収集していますが、それぞれが収集した情報をすぐに提供してもらい、さらにそれをホームページなどを通じて、各会員に情報提供するという形をとっているとのことです。 (2)会員にいちはやくインターネットになれてもらうため、「情報ボックスサーバ」関連のサポートを行っているそうです。(「情報ボックスサーバ」については、何回か後に触れます)。メールの活用支援などは当然ですが、電子申請に関しての先行三省(経済産業省・国土交通省・総務省)で既に開始されている申請手順について、この情報ボックスで慣れてもらおうということを意図しているとのことでした。 (3)昨年までは5名であった高度情報化対応委員の体制を、8名に強化して、広大な北海道という地域でありながら、全土をくまなくサポートする体制をとっているとのことです。具体的には、情報化推進の研修会なども、今後積極的に進めて行く予定だそうです。 行政書士 寺見敬三 「蘆刈り」――ちょっとひとやすみ 彼岸も過ぎて、9月も終わりが近づきました。朝晩は、めっきりすずしくなり、そろそろ秋の気配がありますね。こういう時期になると、昔読んだ古典が、なんとはなしに想い出されます。 『大和物語』の百四十八段に「蘆刈り」という歌物語があります。その中で次のような歌が詠まれています。 君なくて あしかりけりと思ふにも いとど難波のうらぞすみうき 高校生の頃読んで以来、妙に印象に残っている歌です。谷崎潤一郎にも、この「蘆刈り」に題材をとった小説があります。谷崎の小説には、ずいぶん癖の強いものもありますが、この「蘆刈」や、同じく古典に題材をとった「吉野葛」などは、とても素直な文章で、秋の夜長にゆっくりと読むのにおすすめです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月28日 「建設業法あれこれ・・・・(30)」 建設業法が定めている技術者には、大きく三種類あります。ひとつは、学校などで一定の学科を修了したあとに一定の期間の実務経験を有する人。また、ひとつは、その建設工事に関して10年以上の実務経験を有する者。そして、もうひとつは、国家資格等を取得している者。 建設業法が定めている「技術者制度」は、あまり、完全ではありません。もっとも、建設技術そのものが時代とともに発展・変化しているために、法律がそれを「後追い」しているせいもあるのですが、それにしても複雑すぎます。 建設業許可制度が求めている建設業許可上の「営業所に専任の技術者」はその主要な役割が、現場での施工管理にあるのではなく、請負契約やその履行に関する技術的問題を司ることにあるのだとすれば、むしろ、「10年以上の実務経験者」というのは、果たして、このような位置付けにふさわしいものかどうかは検討されるべきと思われます。 また、建設業のうち「土木一式工事」と「建築一式工事」に関しては、この工事の具体的な位置付けから考えても、「10年以上の実務経験」としての内容をもちうるものかどうか、疑問があります。 それと、「電気通信工事」や「機械器具設置工事」のような国家資格がない建設業に関する資格制度については、その充実を図る政策が必要だと思われます。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(9) ○先進単位会事例報告――北海道会(1) 今回の会議で、先進単位会の事例として報告がおこなわれたのは、北海道会と大分会でした。まず、北海道会の事例から紹介したいと思います。 北海道会では、5つの事業部を持ちますが、そのなかの「企画開発部」に「高度情報化対応委員会」おかれ、高度情報関連の担当部門になっています。北海道会の組織図は、以下のURLを参照して下さい。 http://www.do-gyosei.or.jp/kaiin/sosiki/index.htm 北海道会は、会員数が1500名弱で、他会にくらべて、北海道の地理的な特性から、広大な広がりを持つ地域に、その会員が分散している、という著しい特徴があります。その広大な地域を12の支部に分けているそうですが、各支部にはパソコンを配置し、さらに高度情報化対応委員8名が、北海道全土をカバーするかたちで、会員に対して、IT化の支援をする体制をとり、組織と会員の電子化を進める活動を行っているとのことでした。 その活動は、具体的には、次の4つのテーマとしてまとめられていました。 1.会員及び会の電子化の着実な推進 2.電子道庁、電子自治体への提案 3.パソコンネットワークの活用 4.情報ボックスサーバの構築と活用 この4つのテーマそれぞれについて、その内容を紹介していきます。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月27日 「建設業法あれこれ・・・・(29)」 許可上の「営業所専任の技術者」と、現場の配置技術者となる技術者では、技術者としてその司るべき技術者としての内容が違います。 前者はあくまでも、請負契約の締結や履行に関する問題に技術者として能力を発揮するものであり、一方、現場の技術者は施工に関する技術を司ることをその本分としています。 この役割の違いを基準として、日本の技術者制度を大きく二つに分けて考えてみることもまた面白いかもしれません。 ただ、もし、「営業所に専任の技術者」は、現場に「専任」となることができないのであれば、例えば、現在日本全国に許可業者数はおよそ五十八万社。一社が一つの営業所とは限らないから、この五十八万社が平均して1.5個の営業所をもっていたとすれば、八十七万箇所の営業所があることになり、その営業所ひとつに最低でも一人の「専任の技術者」がいるとすれば、「専任が義務付けられた現場」へ出ることが出来ない技術者が、全国に八十七万人いることになる。 土木施工管理技士制度や建築士制度が誕生してからどれくらいの年数が経っているのか、そして、現在までに累計で何人くらいの合格者を出しているのかいま手元にその資料はありませんが、それにしても、八十万人以上の技術者が「公共性のある工作物で重要な工事」の施工現場に出られないということはむしろ、建設業法が大きな「損失」を生み出しているとも言える事態ではないでしょうか? 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(8) ○単位会へのアンケート集計 今回の会議に先だって、各都道府県単位会の高度情報実務担当者に対して、アンケート調査が行われていました。単位会としてホームページを開設しているかどうか、その運用形態、費用といったことから、電子申請、電子商取引等に対する単位会としての取り組み姿勢についてまで、かなり幅広い項目について、アンケートを取っています。 日行連高度情報通信社会対策本部の3つの事業報告に続いて、事前に回収していたこのアンケートの集計結果と分析・評価が、対策本部の藤崎善英委員から報告されました。 このアンケートの目的は、一言でいえば、単位会として情報化にどのように取り組んでいるかということと、単位会が日行連に対してどのような要望を持っているかということを確認することにあったのでしょう。そういった視点から、各単位会の回答をみますと、情報化の度合いというのは、総じて、まだまだ低いのかな、という印象を受けます。 各単位会の共通の悩みとして、情報化・電子申請といったことに対する意識の上で、会員の間に極端な「温度差」があり、困っているということがありました。会員の情報リテラシーをどうやって引きあげていくか、ということが各単位会の担当者共通の悩みであるようです。 この「温度差」は、単位会間でもみられましたし、また単位会と日行連の間でも見られました。あたかも、今回の会議を象徴する、一つのキーワードであるかのように、この「温度差」という言葉を、何度も耳にすることになりました。この会議に参加していない単位会もありました。しかし、先進的な単位会は、驚くほど先に進んだ取り組みをやっているのです。そういった先進的な取り組みをしている、北海道会と大分会の事例が、これに続いて報告されました。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月26日 「建設業法あれこれ・・・・(28)」 「経営業務の管理責任者」の次は、「専任の技術者」の問題です。これは、営業所ごとに許可を受けた建設工事に関する専任の技術者を置くこととなっています。 建設業の営業の中心的役割は営業所にあり、従って、その営業所において請負契約の締結やその履行を確保するために、専らその営業所に常勤している専任の技術者が必要である、という理由からです。 これは、極めてもっともなことであると思います。ただ、問題は、この「営業所に専任」の技術者が、施行現場の「専任の技術者」となることは制度として認められるか、認められないか、ということが問題だと思われます。 例えば、建設業法第二十六条第三項に定められている「公共性のある工作物に関する重要な工事で政令で定めるもの」(現行は請負金額が2500万円以上の工事)に関しては、現場に配置されるべき技術者はその現場に「専任」であることが義務付けられています。 となれば、文字通り解釈すれば、許可上の「営業所に専任の技術者」は、「専任」が義務付けられる現場の配置技術者にはなれない、ということになります。 行政書士 八尾信一 解体工事施工技士試験 解体工事業者登録にあたっては、土木施工管理技士や、建築士などの資格を有している技術管理者か、決められた年数の実務経験がある技術管理者が必要です。 技術管理者の資格の一つに「解体工事施工技士」があります。この資格を取るためには、国土交通大臣が指定する試験を受けて合格しなければなりません。その試験は下記の通り発表されています。 試験日時 平成14年12月1日 12:00〜16:30(入室時間12:00) 受験料 17,850円(ほかに合格者は6,300円必要) 試験地 岡山市ほか全国8ヶ所 詳しくは、全解工連のサイトをどうぞ http://www.zenkaikouren.or.jp/lec/siken.html 事前講習も用意されています。 http://www.zenkaikouren.or.jp/lec/lec.html 行政書士 妹尾芳徳 |
| 2002年9月25日 「建設業法あれこれ・・・・(27)」 「経営業務の管理責任者」制度は、いま生きていない。ただ、許可の「参入障壁」としての役割を果たしているに過ぎない、と言えば言いすぎになるであろうか? ただ、「経営業務の管理責任者」制度は、根本から改善されるべきでしょう。言葉の揚げ足とりではないが、何ら具体的責任のない責任者を必置べし、そうでなければ「許可をしてはならない」という制度は、いびつである。 もう一つ、この「経営業務の管理責任者」は、経営経験の時間的な長さのみが尺度となっている。経営経験の中身は問われない。従って、会社を作ってはつぶし、作ってはつぶし、した経験であっても一定の年数を役員経験で過ごしていれば「経営業務の管理責任者」として認められる。本当は、会社をつぶした経験しかなくても、だ。 結論を言えば、まず、建設業法において、経営業務の管理責任者の責任と権限を明確化しておくということです。実態的な役割と責任がなければ、いくら名前を「管理責任者」とうたっても意味がありません。 そして、「経営業務の管理責任者」は、その経験の長さだけではなくその能力をも含めて総合的に判断する方法が採用されるべきであると思います。もっとも簡便な方法は、一定の期間について役員経験を有する者に国土交通省が講習・試験等を行うことによって、「経営業務の管理責任者」としての認定を行うというシステムが考えられます。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(7) ○日行連認証サービスの電子証明書 三人目が北上雅弘委員で、「認証局・資格の電子化と証明制度」と題する報告でした。この北上委員は、日行連認証局運営委員会の副委員長も兼務していることもあり、認証局運営の現状が報告されました。 日行連認証局は、1998年10月に、日本で最初の、資格者認証のための認証局として運用が開始されました。総務省の運営する政府認証基盤の認証局仕様を踏まえて、ブリッジ認証局との相互認証を目指して、本年6月に、新認証局の運用が開始されました。 その日行連認証サービスにより、新電子証明書の発行が6月から行われていますが、それは、旧電子証明書を取得していた会員への切替発行でした。10月1日からは新規発行の申し込み受付を開始するそうです。 その新電子証明書について、若干の不具合が指摘されていることについても掌握しているとのこと。ただ、現在の課題は、政府認証基盤(GPKI)のブリッジ認証局との相互認証を早急に実現することであり、また、日行連の電子証明書をその取得者が実務連絡等に用いることで、日行連電子証明書が社会的な認知を得ていくことにある、とのことでした。 法改正により「代理」の文言が行政書士法にもりこまれ、政府認証基盤と相互認証可能な日行連認証サービスも運用が開始されました。さらには、昨日紹介しました「契約存在証明サーバ」ビジネスモデル等も加わり、電子申請時代に向けての「ツール」は、着々と整備されているのだな、という印象をもちました。後は、それら「ツール」を、我々がどのように使いこなすかにかかっているのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月24日 「建設業法あれこれ・・・・(26)」 「経営業務の管理責任者」に関する問題の第一は、「管理責任者」という名を与えられていながら、具体的には、何も「責任」がないという点にある。この「経営業務の管理責任者」は、一般に商法などが規定している経営責任以外のどんな特殊な責任も負わないのである。 例えば、建設業者が不幸にして倒産したなどという場合に、この「経営業務の管理責任者」は、通常の役員としての「経営責任」に加重して特別な責任があるのかと言えば、そのようなものは全くない。法律的にも、許可制度的にもない。 あるいは、建設業者が、談合や贈収賄事件などを起こした場合、あるいは、下請会社などの対する支払いの遅延等の問題を起こしたときですら、「経営業務の管理責任者であったから」ということで、他の役員に比較して特別の責任を追及されることもないのだ。こんな、「責任者」制度は、おそらく建設業許可だけではないのか、という気がする。 許可において、「経営業務の管理責任者」がいるかいないかは重要な問題だ。にもかかわらず、許可を取得してしまえば、この「経営業務の管理責任者」と言えども、他の役員と全く同一の責任分担であるというのでは、せっかく建設業経営という問題を許可制度の中へ組み込んだ意図が死んでしまうというものだ。 建設業の経営は、昨今、重要性を増すばかりだ。建設業法に書かれてある「経営業務の管理責任者」を制度として生かしていく工夫がほしいものである。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(6) ○資格属性を証明できる可能性 昨日紹介した応用例は、「契約存在証明サーバ」と呼ばれる機能ですが、これは、単に一般的な範疇の「契約」だけでなく、GPKIと相互認証した民間認証局が行う認証機能も、「契約」としてとらえると考える幅広いものです。 「契約存在証明サーバ」を活用すれば、例えば、日行連認証局やこれから稼働するであろう各種法定資格者団体の認証局の機能を総合し、各認証局がそれぞれ保有しているユーザー情報を一元管理して、各認証局それぞれが行っている証明書の確認処理などを一箇所で一括して実行することも可能なるそうです。 もしこのシステムが、信頼できる第三者機関によって運営され、電子政府・電子自治体に制度的に組み込まれることになれば、「電子証明書」だけでは資格属性が証明されない、といった法制度上における、現在の電子証明書の限界が、このサーバーの運用次第で克服できる可能性があるとのことでした。 もちろんこれは、「契約存在証明サーバ」が「電子政府・電子自治体の制度に組み込まれたならば」という、仮定に基づいた話ですが、三番目に報告された日行連認証局の活動などと相まって、資格属性を電子的に証明する道を模索している、ということのようです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月23日 「建設業法あれこれ・・・・(25)」 建設業法第七条の本文は、「・・・・許可をしてはならない。」と強い断定で結ばれています。つまり、建設業の許可については、この第七条の規定に適合していなかったら「許可をしてはならない」のです。行政機関は、縛られています。 しかし、これには裏返しがあるはずです。もし、この第七条の規定に適合していたら、今度は当然のことながら、行政機関は「許可」をしなければならないのです。 ところで、第七条に掲げる基準の第一は、「経営業務の管理責任者」です。許可を申請する者が個人であれば、事業主もしくはその支配人、法人であればその役員のうち常勤であるものの一人が、「経営業務の管理責任者」としての経験を積んでいなければなりません。 建設業の経営は他の産業に比較して特殊性があり、また複雑でもあることからその経営は一朝一夕にはマスターすることがむつかしい、従って、いやしくも許可業者となるからには一定の年数について「経営経験」のあることを義務付けて、その経営能力の担保を求めた規定である。 その趣旨は、よく理解できるが、問題は許可制度における取扱い方である。そこが明白でないために、「経営業務の管理責任者」必置の規定は業者からは単なる「障壁」としてしか理解されていないフシがある。その問題点は、明日。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(5) ○「電子取引公証サーバ」について 活動報告の二番目は、松下忠司委員による「電子代理研究会」についてでした。 「代理申請・電子取引公証基盤構築に向けて」というテーマで、官公署への申請代理だけでなく、民民取引に関しても、行政書士が電子代理を行うことを実現できるような、「電子取引公証サーバ」というものをビジネスモデル特許として申請済みであるとの報告が行われました。 特許公開番号は特開2002−132996で、特許庁の特許電子図書館でその内容を確認できます。特許電子図書館のURLは、以下の通りです。 http://www.ipdl.jpo.go.jp/homepg.ipdl この特許公開の文献上では、「情報存在証明サーバ」という表現になっており、機能によって、「契約存在証明サーバ」等、様々に呼び変えているようです。 応用例として、契約書のような電子データが、過去の時点において存在していたことを証明できるようにして、過去に作成された電子データの内容の信頼性を担保するシステムが紹介されています。このシステムは、電子取引や代理申請で作成される電子データの存在証明をするのが本来の機能ですが、その機能を応用すれば、代理申請時に問題になる法定資格の証明にも道が開ける可能性があるとのことでした。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月22日 「建設業法あれこれ・・・・(24)」 建設業法第七条と続く第八条には、いよいよ許可の内容に関する重大な事項が登場します。 俗に言われる、建設業許可の五大要件です。第六条までの規定は、言わば、前触れのようなものでしたが、ここから建設業者が許可を取得するに際して、苦しむべき課題が出てくるということでもあります。そういう意味では、この第七条、第八条は「規制」なのだということができます。 ともかく、この五つを列挙すると以下のごとし、です。 @経営業務の管理責任者 ・・・・・第七条1号 A専任の技術者 ・・・・・第七条2号 B請負契約に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと ・・・・・第七条3号 C財産的基礎又は金銭的信用を有しないことが明かな者でないこと ・・・・・第七条4号 D欠格要件に該当しないこと ・・・・・第八条 次回からは、この内容を少し詳しく見ていくことにします。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(4) ○『電子的代理申請・電子委任状研究会 報告書』 会議二日目は、日行連高度情報通信社会対策本部の主な事業報告ということで、それぞれ約30分程度のものですが、密度の濃い報告が行われました。 まず、牟田学委員による「電子的代理申請・電子委任状研究会」の活動報告がありました。ここで扱われた「電子的代理・電子委任状」というものは、電子申請を行政書士が行うためには避けて通れない極めて重要な問題です。牟田委員のホームページには、これらに関する様々な情報が整理された形で提供されていますので、そちらも参照して下さい。以下のURLです。 http://www.manaboo.com/ この活動報告の資料として配布されたのが、『電子的代理申請・電子委任状研究会 報告書』です。この文書は、その時の説明で、前日(つまり9月12日)、総務省から了解を得て、その日初めて公開する文書だ、ということでした。この文書は、以下のURLで公開されています。 http://www2u.biglobe.ne.jp/~i-gyosei/final140820.PDF この文書が注目されるのは、この研究会のメンバーに、大学教授や行政書士だけでなく、総務省の職員(二人)が加わっていることだと思います(P28参照)。公表するのにも総務省の了解をとった、ということは、一研究会の報告書とはいえ、かなり公的な性格が強いのかな、という印象を受けました。 少なくとも総務省は、この報告書にあるような方向での「電子的代理申請」あるいは「電子委任状」の運用を、検討していると予想されます。そういう意味で、画期的な文書であるといえるでしょう。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月21日 「建設業法あれこれ・・・・(23)」 規制緩和が叫ばれて、少しでも申請の「紙」を減らすことが社会的善であるかのような嵐が吹き荒れていた時代もありましたが、こと、建設業許可に関して種類を減らすということは、発注者保護をうたった法の目的には合致しにくい方向でした。 勿論、いきがかりで、本当はもうその必要性が消えかけているのに漫然と添付させていたような書類は、バッサリ削除・省略してOKでしょう。 しかし、「建設業者の負担を軽減する」という一方通行の論理だけでは建設業法は語れないというのが事実です。発注者保護こそが、建設業法の掲げる大きな法理だからです。 ところで、この添付書類は、一度、建設業の許可申請を体験した方には、なるほど、なるほどというものです。とりわけ、「一」から「四」の誓約書までは様式そのものであり、また、「五」の次条(第七条)の一号とは「経営業務の管理責任者」であり、二号は「専任の技術者」のことです。 そして、「六」の「国土交通省令で定めるもの」とは、現在は14種類。役員の略歴書であったり、会社謄本、財務諸表、納税証明書などのことです。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(3) ○住基ネットと公的個人認証サービス、そして「外字」 二つの講演の後、15分程度の休憩がありました。その休憩の間に、富士通による電子申請システムの適用事例紹介が簡単に行われました。 次が、「組織の電子化と行政書士の電子申請等への展望」というテーマを掲げたパネルディスカッションでした。コメンテーターは、大山教授と盛武本部長。座長とパネラーは、対策本部委員の方などで構成され、会場からの質問もまじえながら議論が行われました。 主な内容は、住基ネットとその後に予定されている公的個人認証サービス。それらとの関係で、資格証明をどのように実現していくかということで、オンライン代理申請との関連させながらの議論でした。 少し細かな問題になりますが、これまでそれぞれの自治体で個別に対応していた氏名や住所の特殊文字、いわゆる「外字」は、住基ネットではどのようにあつかわれるのでしょうか、という質問がパネラーからありました。 コメンテーターの大山教授によりますと、11桁の住基コードには、外字の情報など当然にはいるはずがないが、住基ネットは、非常に巧妙なしくみで、自治体とリンクしているので、外字がそのまま取り出せるとのことでした。この説明には、とても驚かされました。 予定を30分ほどオーバーしてパネルディスカッションが終了した後、会場を移して、大山教授を囲んでの情報交換会(懇親会)が2時間程度ありました。単位会からの出席者同士の情報交換も活発に行われて、第一日目の予定を終えました。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月20日 「建設業法あれこれ・・・・(22)」 建設業法第六条には、許可申請書に添付すべき添付書類について記述しています。添付種類は、次の六つに分類されています。 一、工事経歴書 ニ、直前三年の各営業年度における工事施工金額を記載した書面 三、使用人数を記載した書面 四、許可を受けようとする者(中略)及び法定代理人が第八条各号に掲げる 欠格事項に該当しない者であることを誓約する書面 五、次条第一号及び第二号に掲げる基準を満たしていることを証する書面 六、前各号に掲げる書面以外の書類で国土交通省令で定めるもの ところで、ここで建設業の許可申請書類というのは他の許認可申請書類とは異なった、特別な「任務」を与えられている書類であるということを言わなければなりません。 それは、建設業法第十三条と関係があります。つまり、建設業法において、国土交通大臣や都道府県知事は、許可申請書や変更届は「公衆の閲覧に供する閲覧所を設け」ることを義務付けられているということです。 建設業許可申請書及び各種の変更届の書類は、従って、単に行政庁が許可をすべきかどうかを判断するための最低限の情報が記載されていればいい、という性格のものではなく、広く発注者を保護するために建設業者に関するより多くの情報を記載させるという目的で作られる書類でもある、ということです。 行政書士 八尾信一 全国高度情報実務担当者会議 参加記(2) ○二つの講演 ――会長講演と基調講演―― 最初の講演は、盛武隆本部長(日行連会長・高度情報通信社会対策本部 本部長)による「『オンライン化法(案)と行政書士』について」と題するものでした。そこでは、日行連がどのような戦略にもとづいて、行政書士法の改正や、オンライン化法案に何を盛り込み、それをどのように使っていこうとしているのか、についての見取り図が示されました。 司法制度改革やオンライン化時代に行政書士制度自体を対応させるために、法改正を行い、日行連組織としては、認証局をつくり、準備を進めている。この流れのなかで、電子申請での行政書士の位置づけを確立し、「ADR」や「民民取引」領域への参入を目指す等々、将来的な展望が提示されました。 次に、基調講演として、東京工業大学の大山永昭教授による「電子政府・電子自治体における行政書士の役割 〜期待される電子代理人としての行政書士〜」が行われました。 住基ネットの安全性の問題、公的個人認証サービスと、その実現手段であるICカードの基本仕様等々、電子政府の基本的な構想に、技術面から参画した設計者ご本人の解説は、非常に興味深いものでした。 このICカード(住民基本台帳カード)として、現在候補にあがっているのは、CPUを組み込んだ「スマートカード」と呼ばれるものだそうです。これは、住民基本台帳カード機能の他にも、いくつかのアプリケーションを組み込めるしくみを持っている、多目的カードとして設計されているとのことでした。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月19日 全国高度情報実務担当者会議 参加記(1) ○統一テーマは「21世紀型ネットワーク社会は行政書士が担い手!!」 9月12日・13日、東京目黒の行政書士会館地下講堂で、日行連高度情報通信社会対策本部による平成14年度高度情報実務担当者会議が開催されました。その会議に参加する機会を得ましたので、何回かに分けて、その概要やいくつかのトピックを紹介してみたいと思います。 この会議の開催趣旨については、急速に進展する高度情報化(IT化)に対して、行政の電子化(電子申請等)への対応や、組織の電子化が急務となっていますが、中央と単位会、或いは各単位会同士の情報交流も十分には行われていないという現状があるわけです。そこで、各単位会の高度情報担当者間での情報交流円滑化を図るための意見交換会を実施し、継続的な意見交流環境を構築することを主眼として、この会議を開催したとのことでした。 12日の午後1時に開会され、最初に戸嶋正二氏(日行連 副会長・高度情報通信社会対策本部 副本部長)の挨拶が約15分間ありました。その内容としては、日行連 度情報通信社会対策本部を設置してから数年になるが、予算等の関係で、全国から担当者を集めてこのような会議を開くのが遅れて、今回、やっと第一回目の会議を開催できたということ。 テーマに関しては、江戸時代の公事宿(くじやど)制度や、明治時代の「代書人」制度などから説きおこし、かつては「識字(=リテラシー)」と関連した職業であったが、これかの時代は、「情報リテラシー」に関連して、「21世紀型ネットワーク社会は行政書士が担い手」であると、今回の会議の統一テーマを提示されました。 ※「情報リテラシー」に関しては、「今日の意見」8月8日〜10日参照。 次が日行連会長の講演(13:15〜12:00)ですが、盛武会長は日行連高度情報通信社会対策本部本部長も兼務されており、講演のタイトルは、「『オンライン化法(案)と行政書士』について」というものでした。 (以下、次回) 行政書士 寺見敬三 建設業経理事務士検定試験 建設業経理事務士検定試験の申し込みが始まります。 申込受付期間 平成14年10月1日〜10月31日(消印有効) 試験日 平成15年3月9日(日) 合格発表日 平成15年5月30日(金) 詳しくは 財団法人建設業振興基金 http://www.kensetsu-kikin.or.jp/gyom2/kenteisiken.html 試験地は全国主要51都市であります。 平成16年3月31日までは、3級も経営事項審査で評価されます。 行政書士 妹尾芳徳 |
| 2002年9月18日 「建設業法あれこれ・・・・(21)」 建設業法第五条について、です。許可申請書に記載しなければならないもののうちの、四番目。 四、個人である場合においては、その者の氏名及び支配人があるときは、その者の氏名 個人事業である場合は、当然、その個人事業の事業主の名を記載することになります。問題は、「支配人」という存在です。 個人事業主が自らに代わって、支配人がその営業に関する行為を行おうという場合には、商法第三十八条の定めに従って、「支配人は営業主に代りて其の営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為を為す権限を有」しており、その地位については同法第四十条の規定によって登記されなければならないこととされています。 建設業法もこの趣旨を尊重して、「支配人」であるか否かは登記の有無によって確認することがうたわれています。(建設省計建発第四十六号) 五、許可を受けようとする建設業 六、他に営業を行っている場合においては、その営業の種類 上記の五、六に関しては、解説は不要でありましょう。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(20) 20回にわたって、「SOHOとLAN」というシリーズを続けて来ましたが、今回は、その最終回です。 事務所内のコンピュータをネットワーク接続して内部的な環境が整ったら、次は、内側と外側をシームレスに繋いで、外部のリソース(資源)を有効に活用しましょう。いわゆるアウトソーシングですね。 例えば、データのバックアップ。これまでは、事務所内でデータをバックアップする場合、DATやMO、CDRやDVDなどを使ってきました。もちろん、それらも有効なバックアップ方法です。ただ、事務所が火災で消失するとか、地震のような天災で壊滅的な被害を受けた場合、同じ事務所内に保存していたら、バックアップも含めて失う可能性もあります。もちろん、重要なデータのバックアップは、何重にもとり、1セットは自宅に持ち帰るとか、保存場所を別にすることも有効でしょう。 最近では、ホスティングサービスやデータセンターといったサービスも手軽に利用できるようになりました。貴重なデータは、事務所内でバックアップを取るだけでなく、外部サーバのディスクスペースに保管する、という手法も安価に利用できるようになりました。 そういったサービスとセットで、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)が提供するグループウェア機能(「今日の意見」、7月17日〜28日参照)などを活用していくのも、これからの事務所経営には必要になってくるでしょう。IT機器の発展や情報インフラ整備が進んで来たことで、事務所の姿だけでなく、仕事のスタイル自体が大きく変化してきているのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月17日 「建設業法あれこれ・・・・(20)」 前回は、建設業の許可申請にあたって、許可申請書になにを記載しなければならないか、ということについて書きました。それは、以下の通りでした。 一、商号または名称 ニ、営業所の名称及び所在地 三、法人である場合においては、その資本金額(出資総額を含む。以下同じ。)及び役員の氏名 四、個人である場合においては、その者の氏名及び支配人があるときは、その者の氏名 五、許可を受けようとする建設業 六、他に営業を行っている場合においては、その営業の種類 今回は、もう少しそれを砕いてみます。 「一」の商号とは、法人であれば登記された商号のことです。しかし、登記されていないものであっても、商法第四条に定める「商人」が、「自己の名をもって商行為をなす」場合の名称も含まれると解釈されています。 「ニ」のうち、「所在地」とは、建設業の営業をする事務所の所在地であって、これについては、建設業法第三条の説明通りです。 「三」の「資本金額」とは、株式会社の払込資本金額をいい、有限会社、合名会社協同組合等については、出資総額をいいます。また、役員とは、株式会社、有限会社にあっては(代表)取締役(及びこれに準ずる者)、合資会社にあっては無限責任社員、合名会社の社員、組合等の理事等をいいます。これ以外の、監査役、監事、執行役員等は含まれません。(なお、実務的には、役員は許可申請書の別表に記載する形式になっています。) 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(19) 無線LANで事務所内のネットワークを構築する場合のメリットは、昨日も書きましたように、ケーブルの引き回しが不要であることです。実際に有線LANで、設置に苦労したことのある方なら、ケーブルが不要であることで、どれだけ作業が楽になるか、すぐに分かると思います。 逆に無線LANのデメリットは、有線LANに比べるとかなりコストがかかることです。有線LANに使用する機材が極端に安価に入手できるようになりましたから、無線LANの機材は、相対的に高価な印象をうけます。アクセスポイントが数万円、各端末に取り付ける無線LANカードが1万円〜2万円程度でしょうか。 それから通信速度の問題です。昨日、無線LANの通信速度は、現在、普及しているのが11Mbps、そして、新しい規格で54Mbpsの製品も発売されていると書きました。ただ、これは実効速度ではなく論理値なのです。実効速度は、使用環境によって左右されますが、良好な状態でも、多分、論理値の6〜70%の通信速度しか出ないでしょう。壁などが間にあったり、また、アクセスポイントとの距離が開いてくると、この通信速度はどんどん低くなってしまいます。さらに、有線LANに比べて、無線LANは、その設定が若干難しいということもあると思います。 だだ、このようなデメリットをカウントに入れても、ケーブルが不要であるメリットは、捨てがたいものがあります。特にワンフロアの事務所の場合は、通信環境は総じて良好なはずですから、通信速度の低下もそれほどないはずです。これらのメリット、デメリットを十分検討した上で、有線LANと無線LANをうまく組み合わせて使えば、機能的な「SOHO」ネットワークを構築できるでしょう。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月16日 経審制度見直し案 国土交通省の経審制度見直し案が明らかになった。 (1)X1評点は、完工高に重点を置いているため、ダンピングにつながっているとの配慮から、完成工事高に利益を加味する。その場合には、(ア)利益額、(イ)利益率、(ウ)評点算出で利益率を完成工事高に直接反映させる、の3つの案がある。 (2)X2の評点は、現行の職員数が多ければ評価が高いのは問題だとして、(ア)職員数の評点を下げる、(イ)評価指標から職員数を削除する、の2つの案。 (3)W評点(社会性)では、(ア)ISO認証取得企業の加点(認証取得組織の範囲により加点点数を変える)、(イ)公認会計士の監査を受けた企業の加点。 (4)Y評点で、固定資産の指標を用いた評価の調査。 行政書士 妹尾芳徳 「SOHOとLAN」(18) LANを構築するとき、以前はケーブルを引き回す有線LANしか選択肢はありませんでしたが、現在は無線LANというのも現実的な選択肢になりました。 有線LANについては、現在主流の規格は Fast Ethernet(100Base-TX:通信速度100Mbps)ですが、床や壁などに最初から埋め込みスペースがあるような場合を除いては、ケーブルの引き回しに困り、コンピュータの配置に苦労することもあります。その点、無線LANは、ケーブル不要ですから、コンピュータの配置も、そのレイアウト変更も自由にできます。 無線LANの製品が、最初に登場した数年前は、その通信速度は2Mbpsでした。機器も高価でしたし、通信速度の低さもあり、あまり普及しませんでしたが、その後、通信速度11Mbpsの新しい規格が登場して状況が変わりました。 特に家庭で、壁で隔たった何部屋かに別々にコンピュータを設置し、それを無線LAN+ルータで結んで、家族でそれぞれインターネットに接続する、といった使い方が増えてきたこともあり、機器の低価格化も進み、かなり普及してきています。現在は、通信速度が54Mbpsと、さらに高速化した新しい規格の製品が市場に出始めています。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月15日 「建設業法あれこれ・・・・(19)」 建設業法第五条は「許可の申請」についてです。 ここではまず、「一般建設業」の許可についての記述です。複数の都道府県にまたがって営業所をもつものは、大臣許可。一の都道府県内にのみ営業所をもつものは県知事許可を取得することになる、ということは、第三条で述べた通りです。 ここでは、「許可申請書」に記載しなければならない六つのことについて書かれてあります。それは、以下の通りです。 一、商号または名称 ニ、営業所の名称及び所在地 三、法人である場合においては、その資本金額(出資総額を含む。以下同じ。) 四、個人である場合においては、その者の氏名及び支配人があるときは、その者の氏名 五、許可を受けようとする建設業 六、他に営業を行っている場合においては、その営業の種類 実務的には、建設業の許可申請書として国土交通省令で定められた様式があり、それ以外の様式で申請することは許されていないので、申請書を買い求めて、それに該当するデータを記載していくということになります。 行政書士 八尾信一 画期的開発 岡山市の会社などが開発したコンクリのひび割れ低減技術が、このたび東京で記者発表された。コンクリートは、圧縮強度は強いが、反面引っ張り強度は計算に入れられないほど弱い。 従来は、この弱点を補うため、鉄筋の量を多くしたり、繊維を混ぜたりしていたが、コンクリートの強度自体を高める研究はなされていなかった。むしろ引っ張り強度は極端に弱いのが当然だとする諦めがあった。 岡山の会社が中心になって開発した、ケイ酸塩を成分とする混和剤を混ぜることにより、30%以上(実験では40%以上)に強度をます技術は、世界でも初めてのことであり、きわめて画期的なことです。 この技術を使えば、コンクリートのひび割れが大幅に減ることにより、コンクリートの水密性が確保され、コンクリート製のタンクや水槽、ハイダム、水路や建築物などにメンテナンスの軽減や、耐久性の増大など大きな効果が見込める。 9月29日に北海道大学で開かれる、土木学会でも発表されることにより、一気に世界的に注目を集めるのは間違いないようです。 行政書士 妹尾芳徳 |
| 2002年9月14日 育てるということ 継続的に発注する場合には、発注者は受注者を育てていかなければいい製品はできない。建設工事においてもこのことはいえると思う。 建設工事で一番の発注者は、一生に一度の家を建てる一般市民ではなく、公共工事を発注する官公庁です。さて最近の官公庁は建設業者を育てているでしょうか? 国土交通省は、無茶苦茶なダンピングを止めない限り、建設業の発展はないといいながら、親の心子知らず、他の官公庁発注者が、その無茶苦茶なダンピングを黙認する発注をしていたのでは、結果的には、ダンピング業者を育てているようなものです。 官公庁などの発注者は、これからの建設業者を育てていくという使命感を持つことが、建設業界の将来の明暗を左右するだろう。 行政書士 妹尾芳徳 「SOHOとLAN」(17) これまで書いてきましたような対策を施した上で、インターネットに接続すれば、そこにある無限とも言える資源を活用することができるわけです。メール(メーリングリスト等)を介して、遠方の人と意見を交換するのもいいでしょう。そういう交流を通じて、業務上の提携関係を築いていくことも可能でしょう。これは、人的な資源の拡充に通じます。 また、インターネット上にある情報そのものも、無限の資源です。インターネット上の情報というのは、常に更新され、新たなものが生み出されているわけですから、文字通り無限とも言えます。 行政書士の業務というのは、官公庁はもちろん、自治体の動向に敏感でなくてはなりません。法律の改正はもちろん、官公庁・自治体の組織変更、各種申請手続きの変更等々、注意すべき点は数限りなくあります。 また、官公庁や自治体、さらにそれらの外郭団体が公表しているデータというのは、業務を行う上で、非常に重要な意味を持つものもあります。LANでインターネット接続を共有することによって、事務所内の全てのスタッフが、そのような情報に触れることが出来るようになるのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月13日 「建設業法あれこれ・・・・(18)」 建設業法第四条が問題にしているのは、許可を受けた建設工事に附帯する工事であれば、その工事の許可がなくても請け負ってよろしいということです。 ところで、もともと建設業法には許可がなくても請け負っていいという工事がありました。いわゆる、「軽微な工事」です。(建設業法第三条参考) 従って、この第四条で問題にしているのは、「軽微な工事」の範囲を超える工事のことです。請負金額が500万円を超えても、許可を取得している工事に附帯する工事であれば、その工事の許可を取得していなくてもOKだと言っているわけです。 ところで、この「附帯する」ということの意味ですが、本体工事の施工に必要な従たる工事という性格を持ちつつ、工事注文者の利便、請負契約や施工の慣行等を勘案して判断されます。そういう意味では、附帯工事の範囲はかなり限定されていると言うべきなのだと思われます。 当然のことながら、主たる工事を上回る工事価格の従たる工事はありえないこと、また、専門工事に附帯する「一式工事」はありえないこと、などが判断の根拠とされることとなっています。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(16) 前回書きましたように、業務用に使用するコンピュータをインターネット接続するためには、スタンドアロンであっても、LANからであっても、セキュリティ対策を十分にしておく必要があります。 業務用ですから、仮にもコンピュータの障害が原因で、業務に支障を来すことがあってはなりません。今後、各種申請手続きが電子化されてゆくのは目に見えており、インターネットに接続しなければ仕事が出来ない、という時代がすぐそこまできています。そうであるからこそ、業務用のコンピュータをインターネットに接続することの必要性と危険性を認識した上で、十分な対策が必要なのです。 事務所内のLANを二系統に分けておき、もし1系統が使用不可能になっても、もう1系統で仕事ができるような対応をしておくことも有効でしょう。もちろん、1系統はLAN、もう一系統はスタンドアロンという組合せでもよいのです。 そして、インターネット接続する方法も、片方がADSLなら片方はISDNか通常モデムというふうに、二系統確保しておく必要もあるでしょう。こういったことは、「冗長化」といって、システムの信頼性を高める手法の基本中の基本なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月12日 「建設業法あれこれ・・・・(17)」 建設業法第四条は、「附帯工事」について定めてあります。 建設業の許可は、法が定めた二十八の業種ごとに許可を与えることになっています。しかし、実際の建設工事の施工にあたっては、許可を受けた建設工事そのものではないが、それと密接不可分に附帯関連する工事の施工を行わなければならない場合が発生します。 家屋の新築に先だって既存建物の解体をしたり、管工事の施工により必要を生じた熱絶縁工事を施工しなければならないとか、配水管を土中に布設するために掘削したり、また、埋め戻して舗装したりしなければならないような場合です。 そのような場合に、許可がないからといってその附帯工事の部分を請け負わなかったり、その部分について注文者が別途の建設業者との契約をしなければならないとすれば、まことに不便なことになります。 そこで、建設業法は、「当該建設工事(許可を受けた建設工事のこと・・筆者・・)に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる」としています。 「附帯する」という言葉の意味が具体的にならないと、せっかくの許可制度がちょっとぐらつくようなアブナイ規定ですね。 そのあたりは、また、次回に・・・ 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(15) 外部からの不正アクセスに関しては、ルータを使っている方が、相対的には安全、という話しの続きです。 何回か前に、IPアドレスの説明をしましたが、ルータは、外部のインターネット向けには、グローバル・アドレスを持ち、LAN内部向けには、プライベート・アドレスを持っています。その二つのアドレス間と、さらにLANを構成する個々のコンピュータのプライベート・アドレスとの間でも、変換作業を行っていますので、外部から侵入しようとする者に対して、LAN内部のIPアドレスが目隠しされた状態になり、その侵入にストップをかけることも出来るのです。 それに大抵のルータは、簡易ファイヤーウォール機能を持っています。外部からの不正アクセスに対する防火壁ですね。さらに厳重な不正アクセス対策を施す場合は、ルータとは別に単独のファイヤーウォールを設置するのもよいでしょう。最近は、古いパソコンにLinuxを組み込んで、本格的なファイヤーウォールを安価に構築することも出来るようになりました。 セキュリティ面に関していえば、LANについて上記のような不正アクセス対策と、個々のコンピュータへのウィルス対策を施していれば、スタンドアロンで使用しているコンピュータに比べて、セキュリティ上脆弱であるとは言えないということです。 スタンドアロンであろうと、LANを構築していようと、対策次第で危険でもあり、安全でもある、というのが現在のインターネット接続の状況なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月11日 「建設業法あれこれ・・・・(16)」 建設業法第三条のニは、許可権者が許可をするにあたって、「条件」を付することができる旨の条文です。これは、微妙で難しい問題です。 「許可」という行政行為を行うに当たって「条件」を付すということが、法律上明記されていますから、それ以上とやかく言うことはないというべきなのでしょう。 しかし、行政法の建前から言えば、ある行政行為の効果を発生しないように、許可という「主たる意思表示」に付随させて、その効力を制限するための「従たる意思表示」をする。それを、ここでは「条件」と言っています。 私は、浅学にして、まだ建設業の許可において、「条件」が付された許可というものを見たことがありません。読者諸氏にその経験のある方からのご教授を待ちたいところです。 ここでは、許可は、許可行政庁によって、「建設工事の適正な施工の確保及び発注者の保護を図るため必要最小限」の条件を付されることがあること、また、この条件に違反した場合は、第二十九条第二項の規定によって、許可を取り消されることがあることを記憶する必要があると思います。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(14) 「SOHO」でLANを構築して、ルータでインターネット接続した時のデメリットというのは、セキュリティ上の対策を怠ると、外部からの不正アクセスや、ウィルス感染によって、被害を受ける可能性が高くなる、ということです。 これは、事務所内のコンピュータの全てがLANで接続されている場合、不正アクセス対策や、ウィルス対策が十分になされていないと、1台のパソコンが受けた被害が、他のコンピュータにも波及してしまう可能性がある、という意味で、「被害を被る可能性が高くなる」というわけです。 最近のコンピュータウィルスには、1台に感染すると、そのコンピュータとLANで接続している他のコンピュータにも、こっそりと、しかも素早く感染を広げるタイプのものが出現しています。不正アクセスやウィスル対策をしていないと、事務所内のコンピュータが全滅する恐れもあるのです。 しかし、スタンドアロンで使用しているコンピュータでも、インターネット接続している限り、外部からの不正アクセスやウィルス感染の危険はあります。実は、外部からの不正アクセスに関しては、ルータを使っている方が、相対的には安全なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月10日 「建設業法あれこれ・・・・(15)」 建設業法にいう建設業の許可の有効期間は、正確には次のような文言によって定められています。 「第一項の許可は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。」 つまり、許可の更新をしなかったら、許可がなくなりますよ、ということです。それでは、許可の更新はいつ頃すればいいのか? それを決めてあるのは、同法施行規則第五条です。「許可の更新を受けようとする者は、有効期間満了の日前三十日までに許可申請書を提出しなければならない。」とあります。 決めてあるのは「三十日」です。「一ヶ月」なんてうろ覚えは、アブナイですよ。 このほか、第三条で決めてあることは、この「更新」のハザマに起こり得る事態に関するルールですが、いずれも常識的なことばかりです。 ただ、しっかり読んでおく必要はあるでしょう。実務で問題が発生しやすいのは、こういうところだからです。 行政書士 八尾信一 日行連認証局ページが再開 6月11日以降、サーバの不具合により、一時的に公開停止していた日本行政書士会連合会のホームページは、7月2日から、本体部分は公開されるようになっていました。しかし、「日行連認証局」ページは工事中のままの状態が、以後、長く続いていました。 その「日行連認証局」ページが再開された模様です。日行連サイトでは、まだ正式なアナウンスはないようですが、「日本行政書士会連合会認証サービス」についての情報が、以下のURLで提供されています。 https://www.gyosei.or.jp/ca/ 6月から発行している新電子証明書は、旧電子証明書からの切替発行のみ(昨年11月末の時点で有効であった旧日行連認証局発行の電子証明書を保有していた会員対象)でしたが、新規発行も、10月1日から受付開始するとのことです。 上記URLに、新規発行についての案内が掲載してありますので、関心のある方は、それを参照の上、申請手続きを。なお、「月刊日本行政9月号」にも、新規発行申込の案内を掲載予定とのことです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月9日 「建設業法あれこれ・・・・(14)」 建設業法第三条には、前回で触れたこと以外に次ぎのように規定されています。 まず、許可の有効期間に関して。これは、五年です。平成六年の改正によって、それまで三年だった有効期間が五年に延伸されました。 平成六年の改正は、とても重要な意味をもつ改正でした。当時、世間一般に「規制緩和」の声が大きくなるのを尻目に、建設業法は逆に規制強化とも受け止められかねない改正を実行したのです。 (「規制緩和」について、ひとこと言うならば、当時の世論は規制の数を減らすことがそのまま善であるかの論調でした。問題は、「規制緩和」でなく「規制改革」であるというきわめて当たり前の論議すらかき消されるほどの時期でした。必要な規制は強化せよ、不必要な規制はなくすればよろしい、というあたり前の議論になるのに、五年以上はかかってしまったようです。) で、このときの建設業法は、実は「規制を強化」したのです。特に、欠格事項に関しては大幅に強化されました。あとで詳しく触れることがあると思いますが、許可の取り消しを受けた業者の欠格期間を二年から五年に延長したり、取り消し逃れで廃業した業者にも五年の欠格期間を設けたり、一定の場合には「罰金」の刑に処せられた場合も欠格事項に該当する、などの規制強化が行われたのです。 と、同時に、許可の有効期間は延伸されました。問題ある業者の排除の壁は厚く、高く、しかし、正当に許可を取得している業者には負担を軽くしましょう、ということだったのです。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(13) 「ルータ」の話しを続けてきましたが、「SOHO」で「LAN」を構築し、「ルータ」でインターネット接続出来るようにすると、どんなメリットがあるのでしょうか。 「LAN」を導入するメリットは、資源の共有にあると8月29日の「SOHOとLAN」(3)に書きました。仮に5人のスタッフがそれぞれ5台のパソコンを事務所で使っているとしたら、「ルータ」によってインターネット接続を共有することが出来るので、プロバイダとの1契約で、全員がインターネット上の情報を利用できることになります。 今の時代、スタッフがインターネット上の情報を、自在に活用できるかどうかは、その事務所の作業効率を大きく左右するといえます。「LAN」+「ルータ」で、インターネットに接続できる良好な環境が構築できるというのは、大きなメリットといえます。ただ、それと同時に、デメリットについても触れておいたほうがよいでしょう。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月8日 東西の未来都市 相次ぎオープン 日本の顔、東京の顔として丸の内ビルディングが6日オープンした。 旧丸ビルが最先端ビルとして建て替えられたもので、地下1階から地上4階までは国内外の店舗、5、6階は飲食店、7、8階は会議室、展示場など、9階から34階までオフィスゾーンです。 この地域は、「都市再生緊急整備地域」に指定されており、この地区の役割は大きい。 「JRAウインズ難波」が7日にオープンした。 来秋完成する予定の「未来都市なにわ新都」の内の南海ホークスの根拠地であった大阪球場の跡地を中心に建設されている「JRAウインズフロア」が先行オープンしたものです。 東西相次ぐ再開発地区の完成を耳にすると、国土交通省が掲げる都市の再生、「街づくり」の建設工事jの実感がわいてきます。 行政書士 妹尾芳徳 「SOHOとLAN」(12) LANの内部と、外部のインターネットとの接続をコントロールする「ルータ」の役割一般についてみてきましたが、話しを「ダイアルアップ・ルータ」と「ブロードバンド・ルータ」にもどします。 「ダイアルアップ・ルータ」の場合は、出先などから電話回線やPHSで「ダイアルアップ・ルータ」に接続して、LANに参加することができると、9月1日の「SOHOとLAN」(6)で書きました。この場合の接続は、LAN内部にその一構成員として参加することを意味しますから、外部のインターネットを介さずに接続が確立できます。これはつまり、この形態での接続には「グローバル・アドレス」は不要ということになりますし、セキュリティ対策もわりと簡単に、あまりコストも掛けずに実現できるわけです。 それに対して、「ブロードバンド・ルータ」の場合は、かならずインターネットを介しての接続になりますから、「ルータ」の「グローバル・アドレス」が固定されているか、もしくは現在割り当てられている値が、接続しようとする側に通知されている必要があります。いずれにしても、インターネット経由のアクセスというのは、万人に開かれたものですから、相当高度なセキュリティ対策を施しておく必要もあり、そのためのコストもかかります。 このような現状であるため、「SOHO」では、外部から接続する必要があるときには、「ダイアルアップ・ルータ」が使われることが多いのです。いずれ、技術面・コスト面での問題が解決されるでしょうから、インターネットを介しての外部からの接続が「SOHO」でも一般的になっていくと思いますが、現状では「ダイアルアップ・ルータ」を利用する形態が主流なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月7日 「建設業法あれこれ・・・(13)」 建設業法第三条に戻ります。 この第二項には、建設業の許可は、別表上欄に掲げる工事の種類ごとに、同表下欄に掲げる建設業に分けて与える、となっています。つまり、二つの一式工事と二十六の専門工事のことです。これ以外の建設業の許可はないということですね。 最近はさすがに少なくなりましたが、以前は、「おい、総合建設業という建設業の許可を取ってくれ。」とかおっしゃる元気な経営者の方がおられました。 また、自分たちがやっている工事は、土中にケーブルを埋め込む仕事なので「通信土木」工事の許可というのは取れないのか、と真面目にご相談に来られた方もありました。残念ながら、いずれも不可でありますね。 第二条のところでも述べましたが、工事種類の細分化がそのまま許可業種の細分化に直結しています。そして、これは技術者制度にもそのまま直結していくのです。 建設産業を活性化させる方向での工事業種の見直しは、是非、考えてもらいたいと思うところですね。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(11) ところで、日本行政書士連合会のURLをブラウザのアドレス欄に打ち込んだ場合はどうなるでしょう。9月2日に、日本行政書士連合会のサーバは、「http://www.gyosei.or.jp/ 」のURLを持っているけれども、実は、そのコンピュータは「130.94.213.65」のIPアドレスを持っていると書きました。つまり、ブラウザのアドレス欄に「http://www.gyosei.or.jp/ 」を打ち込むことは、「130.94.213.65」のIPアドレスを持つコンピュータとの接続を要求しているのと同じ事なのです。 仮に、LAN内部のコンピュータAのブラウザ上で、日本行政書士連合会のURLをアドレス欄に打ったとき、「192.168.0.1」=Aから、「130.94.213.65」のIPアドレスを持つコンピュータへの接続が要求されているわけですが、Aが属するネットワーク識別番号「192.168.0」と、「130.94.213.65」を比較すると、すぐに外部のものであると判断できるわけで、そうすると、「ルータ」を通して、外部のインターネットに接続先を探しにいくことになるのです。 「130.94.213.65」のIPアドレスを持つコンピュータを見つけだしそれと接続すると、逆向きにデータが流されますが、この場合、直接コンピュータA(=「192.168.0.1」)に向けてデータが返されるのではなく、「ルータ」に向かって返されるのです。そして、そのデータが「ルータ」に到達すると、「ルータ」は、そのデータが、LAN内部のどのコンピュータが要求を出したものに対する返答なのかを判別して、本来の受け手であるAにむけてデータを流してくれるのです。 「ルータ」というのは、ネットワーク内部と外部のデータ経路(ルート)をコントロールする機能を持った、高度な器機なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月6日 「建設業法あれこれ・・・(12)」 前回は「許可」について、書きました。これと対極をなすのは、「無許可」ですね。許可を定めた建設業法が、最も嫌うのが「無許可」であるということは、論理の自然です。しかし、この中身を熟知している方は意外と少ないのです。 少し先走りになりますが、罰則の部分にも触れておきましょう。建設業法第四十五条です。建設業法が最も重い刑罰を与えようとするのは、次の四つの場合です。 (1)建設業の許可を得ないで建設業を営んだもの。 (2)特定建設業の許可を持たないのに、一定金額以上を下請契約した場合。 (3)「営業の停止」又は「営業の禁止」期間中に建設業を営んだもの。 (4)虚偽又は不正の事実に基づいて許可を受けたもの。 この四つの場合、与えられる刑罰は「三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金」です。重い刑罰です。四つともに共通に問題にしているのは、「有効な許可の不在」です。 「有効な許可の不在」を建設業法は最も憎んでいるという論理のあり方をバックに意識しながら、もう一度許可制度を表から見ていくと理解も一層深まると思いませんか? 行政書士 八尾信一 日本語ワープロの原点 NHKの”プロジェクトX”は、深夜の番組に関わらず見入ってしまった。東芝技術陣が日本語ワープロを開発した時のことが物語られている。 英文タイプライターはアルファベット26文字に対し、日本語は、漢字5万字と平かな48文字あり、和文タイプライターの非能率性は昭和48年、企業活動が一段と活発化した時代の要請に応えられるものではなかった。 そこで試行錯誤の末、平かなを漢字に”変換”する発想にたどり着き、しかも3秒以内に変換するには、”仕掛け”を予め作っておくと言った、すばらしい発想により完成されたのです。 こういった「発想の転換」は、「改善」とは違い、質的に大きな発展をもたらしてくれます。 行政書士 妹尾芳徳 |
| 2002年9月5日 「建設業法あれこれ・・・(11)」 第三条第一項でもうひとつ大事なことは、建設業を営む全てのものが許可をとらなければならないことはない、ということが決めてあることです。つまり、「政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とするものはこの限りでない。」というのが、それです。 現在、この政令では、「建築工事にあっては1500万円に満たない工事、又は延べ面積が150uに満たない木造住宅工事。建築工事以外の工事では、500万円に満たない工事」ということになっています。(この場合の金額はすべて、消費税を含んだ金額です。) 建築工事の場合は、「木造」「住宅」工事となっていますから、少なくとも建物の主要構造が木造でなければならないし、建築物が住宅、他との併用住宅であってもその半分以上が「住宅」でなければならないと考えられています。さらに、条文が「又は」でつながっていますから、前半と後半はいずれか一方を満たせばいいのであって、たとえ請負金額が1500万円を超えても、150u未満の木造住宅工事であれば、許可を要しない「軽微な」工事とみなされるものです。 勿論、許可を要しない「軽微な工事」を専ら行っている業者が許可を取得することは、なんら妨げられることはありません。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(10) 「ルータ」は、外部のインターネットと、内部ネットワーク「LAN」との間に経路をつける、と昨日書きました。これは、どういうことかといいますと、「ルータ」には、通常、外部向けの「グローバル・アドレス」と、内部むけの「プライベート・アドレス」の二つが、割り当てられているのです。 つまり、プロバイダから一時的に借り受けた「グローバル・アドレス」を外部向けには取得し、内部では、「192.168.0.100」のような「プライベート・アドレス」を割り当てる、というような設定をします。 それで、一昨日書きましたように、LAN内部にコンピュータが5台あったとします。識別するために、A〜Eと記号をつけて、それぞれに、A=「192.168.0.1」、B=「192.168.0.2」、C=「192.168.0.3」、D=「192.168.0.4」、E=「192.168.0.5」までのIPアドレスを割り当てた場合、LAN内部のそれぞれのコンピュータ同士で通信するには、例えば、AがDにアクセスする時は、「192.168.0.1」から「192.168.0.4」に接続要求が行き、それに対して逆方向に要求に対する返答が行われる、という形で接続が確立されます。 これは、クラスCの場合、IPアドレスの最初の3つの数字の組合せがネットワークを識別するために用いられ、最後の4つ目の数字が、コンピュータを識別するという仕掛けになっているからで、AもDも、同じネットワーク「192.168.0.」に属しますから、そのネットワーク内で、相手を捜し、IPアドレスの末尾が「1」のAと、同じく末尾が「4」のDのコンピュータを探し出して、接続するわけです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月4日 「建設業法あれこれ・・・(10)」 建設業の許可制度のまず第一の問題が「営業所」である、と前回はいいました。 結論から言えば、一つの都道府県の中に「営業所」が存在している場合は、県知事許可、これが二つ以上の都道府県に「営業所」が設けられている場合は大臣許可ということになります。 ときどき、これを誤解されている方がありまして、「大臣許可をとるにはやはり資本金が1億円ぐらい要るんかいな?」なんて質問されますが、そんなことは全くありません。県知事許可に比べて大臣許可の方がカクが上なんてことも全くないのです。要するに「営業所」が県境をまたいで複数あるかどうか、という問題です。 ところで、問題は「営業所」とはなんぞや、ということですね。これは、実務の上では結構むつかしいのです。建設業の許可にいう「営業所」とは、「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」という定義になっています。つまり、「請負契約に関する見積もり、入札、実際上での請負工事契約の締結行為そのものを行う事務所」ということです。 逆に、こんなモノはだめだよという例でいくと、「特定の工事のための臨時の事務所」「作業所」「連絡事務所」「建設業以外の兼業事業のための事務所」あるいは「登記簿上の本店にすぎないもの」「海外の事務所」などは、建設業法にいう「営業所」とはみなされないということになります。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(9) 「プライベート・アドレス」は、閉じたネットワーク内での使用に限定されていますから、ネットワークが異なれば、同じIPアドレスを使えることになります。「グローバル・アドレス」の場合は、同じIPアドレスを持つコンピュータが他に存在することは認められませんが、「プライベート・アドレス」の場合は、ネットワークが異なっていれば同じIPアドレスが割り当てられたコンピュータがあっても、何ら問題ありません。 ただ、この「プライベート・アドレス」は、外部のネットワークで使うことはできません。「プライベート・アドレス」と「グローバル・アドレス」は、質的に異なるものとして、区別されているのです。 こういった区分が行われるようになった理由は、「IPアドレス」の枯渇が問題になってきたからです。IPアドレスは、「0.0.0.0」〜「255.255.255.255」の間の数で示されますが、世界中のコンピュータ数が急速に増加したために、このIPアドレスを一意のものとして一台毎に割り当てていくことが不可能になる恐れが出てきました。それで、閉じたネットワーク(つまりLAN内部)では、自由に割り当てられる「プライベート・アドレス」というのを設定して、その部分の管理は、個々のネットワークの管理者にまかせるようになったのです。それに対して「グローバル・アドレス」は、各国のドメイン管理団体によって、厳格に管理されています。 そうすると、「LAN」内部は「プライベート・アドレス」によって管理される閉じたネットワークであり、外部のインターネットは、それとは異なる「グローバル・アドレス」によって管理される異質なネットワークですから、双方で直接接続することが不可能といことになります。その間に経路(ルート)をつけるのが「ルータ」の役割なのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月3日 「建設業法あれこれ・・・(9)」 建設業法第三条に入りましょうか? ここは、建設業の許可制度を考える上では、メッカみたいなところで、許可制度がわからなくなったら、何度でも戻って来て読み返すべき条文ですね。 まず、第一項では、二つの重要なことが書かれてあります。一つは、大臣許可と知事許可の区別について。第二には、許可が不要な場合について。 むかし、行政書士試験で四苦八苦していたころに覚えて、いまや脳細胞の中で、カチカチの小豆ほどの塊になって眠り込んでいるものを揺り起こして思い出してみれば、行政法学上での「許可」とは、「行政行為」の中の「法律行為的行政行為」の「命令的行為」に分類されるものでありまして・・・ 要するに「許可」とは、法令などによって一般的な禁止となっているものを特定の場合に解除し、合法的に一定の行為を可能とすること、でありますな。建設業の許可というものも、このようなものとして法律的には位置付けられるものであります。 第三条第一項において、まず、建設業を営む場合の拠点としての「営業所」というものに注目します。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(8) 昨日は、「IPアドレス」と「グローバル・アドレス」について説明しました。今日は「プライベート・アドレス」についてです。これも、実は「IPアドレス」のことでして、ただ、数字の範囲と、使える場所が限定されているのです。 使える場所というのは、閉じたネットワークです。つまり、「LAN」内部ですね。数字の範囲というのは、次のように定められています。これは、世界共通の仕様です。 クラスA……10.0.0.0 〜 10.255.255.255 クラスB……172.16.0.0 〜 172.31.255.255 クラスC……192.168.0.0 〜 192.168.255.255 「クラス」というのは、単純に言えばネットワークの規模を指していまして、「SOHO」では、通常、クラスCのプライベート・アドレスを使います。クラスCでも250台程度のコンピュータを一つのネットワークとして接続できますから、「SOHO」では十分なのです。 例えば、5台のコンピュータが事務所にあるとしたら、それぞれ順番に、「192.168.0.1」、「192.168.0.2」、「192.168.0.3」、「192.168.0.4」、「192.168.0.5」、というふうにこの「プライベート・アドレス」を割り振ります。そうすることによって、インターネット上の「グローバル・アドレス」と同様に、「LAN」内部のコンピュータ同士も接続することが可能になるのです。 ※他のプロトコル(通信手順・通信規格)による接続も可能ですが、ここではその説明は省略します。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月2日 事務所の防犯は大丈夫ですか? 岡山市や倉敷市は、最近金融機関への強盗が多いようです。ところが、ニュースにならない事務所あらしも多発しています。 先日ある建設会社は、金庫をもって行かれてしまいました。お金の損害は少なかったのですが、工事契約書や注文書が金庫の中に入っており、河原にばら撒かれて捨てられていたそうです。経審が迫っており、頭を抱えてしまいました。 しかしこれが私たちの事務所で起きたらどうなるか考えると、恐くなりますね。大切な書類を預かる事務所は、防犯にも十分気を付けておきたいものです。 行政書士 妹尾芳徳 「SOHOとLAN」(7) ブラウザのアドレス欄にURLを入力すると、自動的に特定のサーバに接続してそのホームページが開きますが、これは、IPアドレスというものを基礎にして、相手方のコンピュータと手元のコンピュータの間に接続が確立されることによって、実現されています。相手方のIPアドレスがわかれば、世界中のどこに設置されたコンピュータでも接続できる、という驚異的な仕掛けが「インターネット」であるわけです。 「IP」というのは、「インターネット・プロトコル」の略ですが、上記のように、インターネット上で接続を確立するためには、双方のコンピュータが世界中でたった一つしかないIPアドレスを持っている必要があります。これを「グローバル・アドレス」と呼びます。通常、「SOHO」や家庭でインターネット接続する場合は、プロバイダと契約してインターネット接続することが多いと思いますが、その場合は、この世界中でひとつしかない「グローバル・アドレス」を一時的に借りることで、インターネットの世界に接続しているのです。 ホームページを公開している側は固定的このグローバル・アドレスを取得しています。例えば日本行政書士連合会の場合、URLは、「http://www.gyosei.or.jp/ 」ですが、これは「 http://130.94.213.65/ 」とブラウザのアドレス欄に打ち込んでも同じページが開きます。つまり、日本行政書士連合会のサーバ(コンピュータ)は、「130.94.213.65」という世界中でただ一つだけ存在するIPアドレス=グローバル・アドレスを持っているのです。 ただ、数字の並びでは人間にとって理解しにくいですから、この番号に「www.gyosei.or.jp 」という別の呼び名を付けてあるのです。この呼び名とIPアドレスは自動的に変換されるのですが、それはDNSサーバというデータベースの役割です。これらの仕掛けが、ほとんど瞬時に機能して、インターネットでの接続は確立されているのです。 行政書士 寺見敬三 |
| 2002年9月1日 「建設業法あれこれ・・・(8)」 「請負契約」と「雇用契約」は、現実的にはそう明確に区別できない場合があります。建設業は、古い体質を色濃くかかえていますので、このあたり「請負」なのか「雇用」なのかが必ずしも実態として明確でない場合が多いのです。 人夫の頭のようなことを長年やってきた方が、いざ、建設業の許可を取ろうかという場合に躓くのは、こういう場合です。建設業は、許可の要件として「建設業の経営経験」を問われます。ところが、人夫として建設業の現場で従事していた経験は、この「建設業の経営経験」には該当しません。アウト、ですね。 もうひとつ、「請負」か「雇用」かで、重要なことがあります。例えば、請負代金が支払ってもらえない場合には、建設業法第二十五条以下の「建設工事の請負契約に関する紛争の処理」という部分がおそらく該当していくと思います。 しかし、これが「雇用契約」に基づく人夫賃(労務費)の支払いに関することであれば、建設業法ではなく労働基準法、飛び込む先は労働基準局ということになります。 行政書士 八尾信一 「SOHOとLAN」(6) 「ダイアルアップルータ」には、「リモートアクセスルータ」と呼ばれるものもあり、それは、外部から電話回線やPHSを使って、わりと安全にネットワークに接続できるしくみを提供してくれます。出先のノートパソコンから、「SOHO」のネットワークに接続し、必要なデータを取り出したり、逆に、出先で収集した情報を、事務所に送信したりする手順を、安価に構築できるのです。 さらに、この場合は、インターネット経由ではなく、ひとつの閉じたネットワークとして接続が確立されますから、セキュリティ面での対策も、わりと簡単にできます。これは、外部から接続するのが、ノートパソコンのような単独の機器からでなく、「SOHO」ネットワーク同士の接続でも、同様の接続を確立することが可能です。 それに対して、いわゆる「ブロードバンドルータ」の場合は、ちょっと面倒です。その説明に進む前に、「IPアドレス」、「グローバル・アドレス」、「プライベート・アドレス」について簡単に見た上で、「ルータ」という器機の役割について確認するところから始めなければならないでしょう。 行政書士 寺見敬三 |