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k町よりの迷い犬2匹の報告書
2004.3

報告書の更新が昨年よりされていないが、例の2匹はまだ保護中。
一年が過ぎ、彼らの里親探しは、正直ちょっと難しいという結論となっている。

もちろんあきらめたわけではないのだが、仔犬や他の犬たちの里親が決まっていく中で、どうにもチャンスが少なく、また無責任にお奨めもできないので、結果、残っている次第。

ヨーコはご飯時のみ飛びつきまわり、あとは寝る老犬。
しかも癌手術経験あり。
ジョンは当家には慣れたものの、他のお宅にホームステイに出すのには少し問題が残る。
番犬としてなら良いが、家庭犬とした場合、興奮しやすい気性などを考えるに不安がある。

ここでは、保護して里親さんに譲り渡すまでどれだけの経費が掛るのかを紹介していくつもりだったが道のりは遠そうだ。
犬たちにかかる医療代はこれからもフィラリア、ワクチンはもちろんのこと、病気になれば、その状況によって必要となる。


役所より「良い子だから」ということで、引き受けたものの、この2匹については良い出会いがあるまで報告は保留とする。

2004 4

ヨーコの口吻、左目の下がふくらむ。
夜なので抗生剤を飲ます。翌日穴があき膿が出る。
獣医の診断で「虫歯から炎症」とのこと。
処方は飲む強めの抗生剤。


2004.6

ジョンの元飼い主が偶然みつかる。

事故死動物の引取りを行政から委託を受けている。
その業務中、.たまたま道をたずねた人が、車に乗っているジョンをみて「いなくなった犬にそっくり」と興味をしめす。

家族でみてもらい、状況を確認するとどうやら間違いないらしい。
ジョンの反応はというと、気もそぞろでウロウロするばかり。
感動の対面という感じには程遠いものの、降参の腹だしポーズをするし、間違いないかといったところか。

半信半疑ながら、先方から「置いてってくれますよね?」と言われ、断る理由もないのでとりあえずジョンはそのお宅に預けることにした。

犬小屋はすでに撤去されていた。
一年半の月日がそこにはあった。

ジョンの本名は「りゅう」で年齢は10才半。
歯があまりにも綺麗だったので若く見積もっていたが、フード食ではなかったということなのでそれも納得。

しかし、それから2日後、そのお宅から電話。
「犬小屋やら受け入れ準備ができるまで預かっていただけるでしょうか?」
とお母さんが申しわけなさそうに用件を述べた。
その日ジョンを預かりながら、どうやら飼い主が見つかった、メデタシメデタシ!では終わりそうにないことを覚悟。

週末、お母さんと娘さんが訪れる。
話を聞くと、ジョン(りゅう)を再び飼うにあたり、家族全員の合意が得られないとのことだった。

飼う気がないなら「家の犬ではありませんでした」と言ってしまえばすむものの、正直に話してくれたのは犬に対して責任を感じているともいえた。
今後のことを相談する。

里親さん候補ではなく元々の飼い主なので、つい厳しいことを言うことにもなった。

飼えないという結論が出るにしろ、新しく里親を捜すのか、どうするのか。
たまたま運良くテイルズで保護しているが、もしここが処分場だとしたら?

ジョン(りゅう)の飼い主家族が、もう一度本気で考えて結論を出すようお願いし、その日は帰っていただいた。

そのまま一ヶ月がすぎることとなる。
2004.7

ジョンは雷が苦手な犬で、何度がパニックになり庭から逃げ出すことがあった。
それが判明してから、雷がなると犬舎に入れるようにしていたのだが、この日は気が付いた時にはジョンの姿は見えなくなっていた。
雷が収まると必ず帰ってきていたのだが、その日は夜になっても戻らなかった。

翌日、すぐに近隣の役所に連絡をいれたが、該当する犬の情報は入っていなかった。
迷子札をつけていたので保護されれば連絡は入るはずだった。

昼過ぎ、意外なところから通報が入る。
飼い主さんからだった。

昨夜10時頃、洗濯で外にでると犬らしきものがいるのでよく見たらジョン(りゅう)だった。
呼ぶと来たので家に招きいれたという。
りゅうが自分から戻ってきたということで、もう一度家族の一員として迎え入れるという結論に達したという。

その後、里親に出す時の誓約書に記入してもらい、正式にジョンを引き渡す。

2004.9

ヨーコの老いが進む。
目も見えず、耳も聞こえない。
前に進めず、キャンキャン鳴くことが増えるようになる。
それでも食欲はあり、うんちも良好。
なんとか夏を乗り切ってくれた。



2004.12.1

ヨーコ亡くなる。

11月に入り寒くなったので、昼は外、夜は室内のクレートという生活となっていた。
弱りながらも、11月20日までは食欲もあったが、それ以降は何も口にしなくなった。
スポイトで水分補給をするだけ。
延命措置はしないこととした。

いつ逝っても不思議ではなかったが、最期は眠るように息を引き取った。
2年間よく頑張った。

2005.2.

仕事でりゅう(ジョン)宅の近辺に出かけたのでよってみた。
りゅうは保護されていた時より、ちょっと太り犬小屋で寝ていた。

めんどくさそうにこちらを見てしっぽをフリ、また犬小屋で横になった。
家族の話では、急に老け込んだとのことだった。

ジョンはりゅうに戻り、ヨーコは逝きました。
これにて2匹の報告を終わります。
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