アトピーカウンセリング講座 第5回

アトピーを知ろう 〜その2 病気とは〜

 アトピー性皮膚炎を考える前に、まず「病気」というものを考えてみたいと思います。
 皆さん、「病気」ってなんでしょう? 健康な状態ではないことでしょうか?
「生物の全身、または一部分に生理状態の異常をきたし、正常な機能が営めなくなる現象。やまい。疾病。病患。」これは広辞苑によるものです。
 この表現は多分に西洋医学的な解釈です。確かに、これで正解なのでしょうが、私はこの表現は「疾病」だと思います。つまり、肉体的な面だけにスポットを当てたものということです。「病気」は気を病むと書くのです。つまり気の異常状態を指します。この「気」ですが、精神的な気持の部分だけではなく、中国で考えられているような「気」というエネルギーも指します。つまり単に肉体的な異常状態を指しているというわけではないということです。ですから肉体的な側面だけの治療では不十分です。「疾病」はよくなるかもしれませんが、「病気」を本当に治すことはできません。
 私は「病気が治る」といういい方は不適切だと思っています。「病気は癒える」ものだからです。つまり精神的にもよくなっていく状態です。肉体的にも精神的にも癒された状態が快復だと思うのです。
 また、中国の陰陽論では、精神が陽、肉体は陰と考えます。陽とは主体性のあるもので、陰とは従体性(従う側)を意味します。手を上げようと思わなければ、手は上がりません。つまり精神が指令を出して、肉体を動かしているのです。ですから、肉体だけよくしても、精神が快復していなければ、また病気になるということがあるのです。本当の快復は心身両面のヒーリング(癒し)が行われることなのです。
 病気にはもう一つ大切な意味があるのです。それはメッセージだということです。病気になっているということは、その人が何らかの形で不自然だからです。その不自然さを指摘してくれるために「病気」という形で現れているのです。
 例えば、痛み。もし人間に痛みがなければどうでしょう。足を切ってしまって血が流れているのにもかかわらず、そのままにしてしまうでしょう。そうすると、出血多量で生命に危険を及ぼしてしまいます。このように考えると、痛みは不快な現象ですが、不快だからこそそれを取り除こうとするのです。これは体からの重要なメッセージなのです。
 病気だけでなく、受験の失敗や事業の不振などその人にとって一見不都合に見えることは、実はメッセージなのです。「あなたは何か間違っているよ」という問いかけなのです。ですから、その間違っている部分を知り、適切な対処をしていくことができれば、不都合なことは取り除かれるのです。
 現在、精神・神経・内分泌・免疫学という分野で研究が進んでいます。精神状態は神経や内分泌(ホルモン)、免疫に大きな影響を与えることが示唆されてきています。マイナスイメージを持って「病気」に対処しても快復は難しいということです。適切な考えを持って明るく前向きにとらえていくことが、「病気」を癒す最大のポイントになるのです。