アトピーカウンセリング講座 第7回

アトピーを知ろう 〜その4 アトピー性皮膚炎は免疫の病気?〜

 アトピー性皮膚炎とは一体どのような病気なのでしょうか?
 一般的に、アトピー性皮膚炎というと免疫の機能の異常からくると考えられています。確かに、そのような面を否定する気はありません。しかし、私が接してきた方の血液検査などを見せいていただくと、アレルギーの指標であるIgEや好酸球数などが基準値以下の方もいらっしゃるのです。このような方をどう判断すればよいのでしょうか?
「もっと厳密に検査をすれば必ず何かしらのアレルギーの指標が出てくるはずだ」
 このようにいわれる方もあるかもしれません。でも、それで本当によいのでしょうか?アレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質。西洋医学では原因物質というが、私は誘発因子と考えます)の数は数限りなくあります。それをすべて検査するには多額の費用と長い期間と、それなりの血液や苦痛が必要です。なんせ、アレルゲンの検査は1回に10項目ばかりしか保険点数が通りません。その上、毎月実施していたら、必ず保険がカットされてしまいます。ですから、現実的ではないのです。
 もし、アトピー性皮膚炎という診断をつけるのであれば、少なくてもアレルギー反応が起きているということが必要なのではないでしょうか? それなのにもかかわらず、外見の症状だけで診断されてしまってはたまったものではありません。その上、アトピー性皮膚炎と決まればステロイド剤ですから話がややこしくなってしまうのです。
 現在、アトピー性皮膚炎と診断されている方には少なくても二通りの方がいらっしゃいます。一つはアレルギー反応の結果として皮膚炎が発症しているタイプです。これはアレルギー性皮膚炎です。もう一つは、アレルギー反応とは関係なく皮膚炎になっているタイプです。まずはこの識別が重要なのではないでしょうか? これをはっきりさせるための検査は有効だと思います。
 ただし、アレルギー反応の鍵になるIgEが高いのにもかかわらず皮膚炎はまるっきり出ていない人もかなりいらっしゃるのです。この方は予備軍などといわれます。まだ発病していない人には、この表現はあてはまるかもしれません。しかし、皮膚の炎症がなくなった人にもこのようなことはあるのです。そして、快復した人は徐々に下がっていくのです。
 ですから、アトピー性皮膚炎というものは免疫だけが問題なのではないと思います。もっと他の要因も考える必要があります。皮膚に異常が出ているのは確かです。その原因をすべてアレルギーだけを原因としてはいけないのです。
 そして、その原因は外にだけあるのではありません。その人の体の中に何らかの変調が起こっているから、異常が出てくるのです。その変調を探り、適切に対処していけば、皮膚炎は快復してくるのです。そのポイントは食事や水、空気、運動、睡眠、ストレスだったりするのです。免疫の部分にだけ目が向いていたのでは、なかなか解決策は見いだされてこないでしょう。