アトピーカウンセリング講座 第8回

アトピーを知ろう 〜その5 アトピー性皮膚炎は皮膚の病気?〜

 先日、アトピー性皮膚炎について放映がありました。その中で、黒幕は「乾燥肌」であるというようなことをいわれていました。また、アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下した「バリア病」であるともいっていました。
 確かに、アトピー性皮膚炎の方の皮膚は乾燥していて、傷つきやすいのが特徴です。しかし、そもそもなぜ、乾燥肌になったのでしょうか? テレビで放映されていたように掻くからでしょうか?
 掲示板に谷口先生が書いていただいているように、私も乾燥肌は結果であって、原因ではないと思います。皮膚が乾燥していないのにかゆい人はたくさんいらっしゃいます。また、皮膚炎が快復して、皮膚がきれいになってもかゆみが残っている方が多くいらっしゃいます。皮膚の障害はないのにかゆみはあるのです。
 皮膚が乾燥していると、ダニやほこりなどの異物(アレルゲン)が入りやすくなることは事実です。しかし、皮膚が乾燥する要因とはちょっと違うような気がするのです。例えば、健康な方でも寝不足をすると肌が荒れてきて乾燥気味になります。また、ビタミンA不足が皮膚の乾燥を招くということは、栄養学の教科書にも書かれていることです。便秘などでも皮膚が荒れてくることもあります。ですから、こういった面を無視して、スキンケアを十分に行えば、アトピー性皮膚炎が解決するというのは不自然な感じです。
 皮膚は「内臓の鏡」と昔からいわれています。これを中国の五行説と関連して考えてみるとはっきりします。五行とはものごとを木性、火性、土性、金性、水性という5つの性質に分類しようとする考え方です。皆さんも五臓ということを聞いたことがあるかと思います。これは五行説から出てきたものです。臓器を五行で分けると、木性は肝臓、火性は心臓、土性は脾臓、金性は肺臓、水性は腎臓となります。
 また、五行には色の分類があります。木性は緑(青)、火性は赤、土性は黄、金性は白、水性は黒です。これを五臓と合わせてみるのです。木性である肝臓を傷めると青白くなり、火性である心臓を傷めると赤くなり、土性である脾臓を傷めると黄色くなり、金性である肺臓を痛めると白くなり、土性である腎臓を傷めると黒くなるということです。この場合の色は、顔色です。顔の皮膚の色ということです。腎不全の方は黒っぽくなりますし、結核などで肺を病むと白っぽくなります。現代では肝臓病になると黄疸が出て黄色くなると考えますが、中国では西洋医学のように細胞に障害が出てくる前の状態を表します。黄色くなるということはすでに脾臓を病んでいると考えます。
 このように、皮膚は内臓を反映するものです。皮膚に外傷以外のなんらかの症状が出ているときは内臓からのメッセージなのです。この点に目を向けることをしないで、皮膚だけを改善しようとしても不十分なのです。
 体からのメッセージに耳を傾けないで、薬で皮膚の炎症だけを鎮めても解決にはなりません。薬の薬効が切れたら、内面が改善されていないので、また症状が出てきてしまうのです。