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アトピーを知ろう。
アトピー性皮膚炎とステロイド剤
〜その1副腎皮質ホルモンとは〜
アトピー性皮膚炎の治療に用いられるステロイド剤は合成の副腎皮質ホルモン製剤のことをさします。本来、ステロイド核を持つ性ホルモンなどもステロイドホルモンなので、それを薬品化した女性ホルモンなどもステロイド剤といいます。婦人科ではステロイド剤というと女性ホルモン製剤のことをいいます。ここではステロイド剤は副腎皮質ホルモン製剤という前提で話を進めていきたいと思います。
副腎皮質ホルモンはその名の通り、副腎という臓器の皮質の部分から分泌されるホルモンです。副腎は腎臓の上にある三角形をした器官です。副腎を切ってみると二層に分かれていて、外側を皮質、内側を髄質といいます。副腎皮質ホルモンは副腎の皮質から出てくるホルモンなので、このように呼ばれます。
副腎皮質ホルモンというと、ステロイド剤として利用されているホルモンを思い浮かべますが、実際は大きく三種類に分類されます。主に糖の代謝に関係する糖質コルチコイド(グルココルチコイド)、主に電解質(ミネラル)の代謝に関係する電解質コルチコイド(鉱質またはミネラルコルチコイド)、性に関係する性ホルモンです。
なぜ、このようなややこしい種類の話を持ち出すかというと、ステロイド剤の副作用や離脱期の症状に関係するからです。難しいようでしたら、飛ばしていただいてもかまいませんが、「なぜこんな状態になるのか?」という疑問にお答えするには避けられないので触れておこうと思います。
糖質コルチコイドはためてあるグリコーゲンからブドウ糖を作ったり、タンパク質を分解したりする作用があります。その上、ショックを和らげたり、炎症を鎮めたり、免疫を抑制したり、皮膚の再生を促したりする作用があります。
電解質コルチコイドはナトリウムを貯留し、併せて体液を貯留させる作用があります。また、カリウムの尿への排泄を促進する働きもあります。
性ホルモンは主として男性ホルモンが分泌されています。筋肉や臓器などのタンパク質を作るためには欠かせないホルモンです。また、女性ホルモンも分泌されていますので、男性だからといって女性ホルモンがまったくないというわけではありません。
このうち、糖質コルチコイドの炎症を和らげたり、免疫を抑制したりする作用が注目されます。本来であれば、自分で副腎皮質ホルモンを分泌して、免疫を抑制したりできるので、アレルギーという状態は起きないのです。また、炎症を鎮める作用がありますので、皮膚に炎症が起きても自然と回復していくはずなのです。
しかし、多くで過ぎても問題は起こります。副腎皮質ホルモンは免疫抑制剤ですから、感染症になりやすくなったり、がんになりやすくなったりするのです。副腎皮質ホルモンはストレス緩和ホルモンですので、ストレスがかかると多く出てくるのです。ストレスにさらされると風邪をひきやすくなったりするのは、そのためです。
副腎皮質ホルモンに限らず、ホルモンは多すぎず、少なすぎず、うまくバランス良くコントロールされていることが重要です。バランスが上手に取れる状態を作ることができると症状は落ち着いてくるのです。
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