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アトピーを知ろう。
アトピー性皮膚炎とステロイド剤
〜その2ステロイド剤の副作用〜
副腎皮質ホルモンは様々な作用を持ち、生命を維持するのには欠かすことのできないホルモンです。中国では腎を先天の気が宿るところといいます。これは腎臓での尿の生成だけを意味するのではなく、副腎の働きを考えた上で、このようにいわれているのでしょう。
生きるためには不可欠な副腎皮質ホルモンですが、薬物として用いるといろいろな副作用が出てきます。これがアトピー性皮膚炎を難治化させている要因です。ステロイド剤だけではなく、薬物には副作用があるということはご承知のことと思います。効果と副作用の兼ね合いで、効果をより期待できるときに薬物は使用するのです。
ステロイド剤も使用の仕方によってはとても有効です。交通事故などでショックに陥っているような場合にはとても有効です。また、移植を行ったときの拒絶反応を抑えるためにステロイド剤は活躍しています。
しかし、皮膚炎の場合には、ステロイド剤は問題です。短期間だけ使用するのであれば、それほど問題はないことでしょう。ところが、アトピー性皮膚炎という方は半年や1年くらい使用するのは当たり前、中には10年以上も常時使用している方もいらっしゃいます。そのため、大きな副作用が襲うのです。
皮膚に対する副作用としては、皮膚の組織自体の変化があります。皮膚が萎縮してしわが増えたります。皮膚が薄くなり、青白く見えるようになったりします。魚の鱗のように皮膚がかさついたりします。時には、血管を拡張させ、顔が赤く見えたりします。口周囲の皮膚炎や光線過敏症、接触性皮膚炎などもあります。かゆみや炎症といった副作用があることもあります。かゆみや炎症を抑えようとして逆にかゆみや炎症が出てくることがあるというのですから、困ったものです。傷の治りが悪くなったりします。この他、免疫が抑制され、にきびやカンジダ症、白癬などの感染症になりやすくなります。
長期に使用していると、皮膚だけの副作用ではなく、全身的な副作用が現れます。ホルモン異常により、頭皮の脱毛や頭皮以外の部位が多毛になったり、糖尿病のように血糖値が高くなったり、女性の場合は無月経になったりします。ヘルペスなどの全身の感染症も問題です。また、目への副作用として白内障、消化器系への副作用として潰瘍になったりもします。自律神経への異常では、血圧の上昇や発汗異常、頭痛、不眠、疲労感などがあります。時には、精神に変調をきたしたりします。
そして、もっとも大切なものが副腎機能への影響です。脳下垂体からの副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が低下し、結果、副腎の機能が低下していくのです。妊婦に用いた場合には、新生児に副腎機能不全が起きることもあるといわれています。
こういった副作用があるにもかかわらず、副作用がないかのように使用されているのが現状です。アメリカでは、注意書きに成人でも二週間以上は使用しないように記されています。二歳以下の幼児には使用してはいけないともいわれています。
結局、現在の日本ではこういったことはあまり考慮されていません。そこに大きな落とし穴があるのです。ですから、私たち自身で防衛していくことが必要になるのです。
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