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アトピーを知ろう。
アトピー性皮膚炎とステロイド剤
〜その5 離脱症状〜
ステロイド依存から脱却する場合、どうしても通り抜けなければならないのが禁断症状です。これを離脱症状ともいいますが、もう一度まとめておきましょう。ここでは、重症の方の例を挙げてみました。
まず特徴なのは、すさまじいかゆみでしょう。このかゆみは身体の中から湧き出てきて、襲いかかるようなかゆみです。掻いても掻いても掻き足らず、皮膚をえぐり取ってしまいたくなるような衝動に駆られることもあります。皮膚の深い部分がかゆいので、爪を立てて掻いてしまいます。皮膚は壊れて出血します。それでも止めることができません。シーツは赤く染まり、皮膚のカスがあちらこちらに散らばります。人によっては一夜でシーツの上におにぎりが1つできるくらい、皮膚の粉が落ちていることもあります。
夜、床に入って寝ようとするとかゆみが襲ってきます。そのため、夜が大変恐ろしく感じます。その上、自律神経の乱れも手伝って、目がさえて眠れなくなります。一晩中、かゆみと格闘です。ようやく決着がつくのは夜明け頃です。毎日、朝刊を配達する音を聞くことになります。
やっと眠れて、目が覚めます。目覚めは悪いものです。疲れが抜けないということもありますが、血液と体液で顔が枕から離れないのも気分を悪くします。身体のほうもパジャマや下着と皮膚がくっついています。それを無理矢理離すと、皮膚が破けます。再び、浸出液と血液がにじんでくるのです。寝ても起きても不快極まりありません。
昼間でもある部分がかゆくなり始めると、全身にかゆみが波及します。一通り掻き終えて、かゆみが落ち着くのに1時間も2時間もかかることもあります。
掻くことと離脱症状の影響で、皮膚の炎症が増します。赤みが増すのです。特に、顔は赤くなりやすいところです。鏡を見るのも嫌になっていきます。鏡を覗くとそこには、知っている面影はありません。顔は腫れ上がり、目もあいているかどうかわかりません。眉毛も落ちてなくなっています。その上、血だらけですので、ショックは相当なものです。
見た目だけがつらいのではありません。黄色っぽい体液が何もしていないのにあふれ出てくることもあります。生臭さが鼻をつきます。パジャマなどにも臭いが付いてしまいます。寝汗も多くかきます。体液による水分消失も伴って、異常な喉の渇きがでてきます。水分を摂る割には、尿が少なくなります。
体温調節もうまくいかなくなります。真夏なのに毛布にくるまっている、真冬なのにTシャツ1枚で大丈夫などということがあります。
こういった状態ですから、体力、気力が消耗します。体が重く、疲れた感じです。怠けているわけではないのですが、何もやりたくありません。時には、食事を摂るのもつらくなります。周囲の人からは動かないので、文句ばかり言われ、これがまたストレスになります。
とにかく重症の方の離脱症状は大変辛いものです。ですので、本人とご家族が状況を理解してから離脱するようにして下さい。そして、きちんとフォローしてくださる先生と一緒に行うようにしましょう。
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