章タイトルになっているハトホルについて、調べてみました。図書館で借りてきた本「エジプト神話」(ヴェロニカ・イオンズ著/酒井傳六訳) によると、まず『ハトホルは偉大な天空女神であって、牝牛として表現され、普遍的な母なる女性として知られ、時には宇宙の創造者と呼ばれた。』との事です。また『ハトホルは歓喜と母性の女神であって、女性の中の善なるもののすべての化身であった』とも。。これだけ読むと、とってもやさしい女神様のように思えますが、本によるとハトホルは別の一面も持っているのだそうです。
『ハトホルはまた「ラアの眼」として知られていた。なぜならラアが大地を統治している時代に、反乱する臣民を服従させるためにハトホルを派遣したとき、「ラアの眼」がハトホルの形を採ったからである。強力なハトホルはやがて人間の心の中に恐怖を植えつけた。彼女は、第一目が過ぎたあと、ライオンのように強力な物となって帰り、おのが意志を人間に強制したがゆへに心は愉しんでいると宣言した。怒り狂うとき、ハトホルは牝ライオンのセクメトの化身となった。セクメトは血を味わったのちも宥(なだ)めるめることのできない者であった。ラアは人間を統治しようと望んだが、それは人間を絶滅させるためではなかった。したがって、彼は奉仕者に対して、大量のビールを醸造し、それを赤い苺で色付けせよと命じた。命令は夜のあいだに野をわたって拡がり、翌朝ハトホルが人間を全滅させようとして出発したとき、彼女は「血」を讃えて飲むために立ち止まった。やがて彼女は酔い、計画を捨て、彼女の通常の性格に戻った。』恐るべき二重人格にして、ヤマタノオロチなハトホルの一面発見(^^;;)。そういう暗黒な面があるからこそ「玄牝(ハトホル)」って章タイトルになったのでしょうかね(?)。また最終的には血(の色の酒)を飲んで元の慈愛に満ちた性格に戻るというあたりがコミックでの展開に繋がるようにも思います。さらにまた、『ハトホルは生けるホルスであるファラオに乳を与えると言われた。』とも本にあるので、そこに豊受女神が村上天皇に御酒を注ぐ姿を連想するのは深読みし過ぎでしょうかね?
セクメト様の人類抹殺ストーリーについては、無限∞空間さんのこちらのページが面白く読めてオススメです。