「白比丘尼」。この話を好きな方は多いと思います。私も何度読んでもなんともいえない感動を覚えます。ひとつにはその映像の視覚的なあまりの美しさによります。冒頭、雪の中で比丘尼が喉を突いてこぼれる血が椿になる場面、なんとシュールで美しい事なのでしょう。丹生大明神告門を晴明が読む場面については言うまでもありません。それに原作の見どころである、女の股の間から禍蛇が出てくるあたりは(^^;)生理的に耐え難い箇所だったりするのですが、情景が雪だったりする事と、岡野さんがそのあたりを露骨な描写でなくデリケートに表現してくれているので(女性読者の感覚としては)救われます。(多分これが男性漫画家の手になればかなり「ゲロゲロ」な作品になっていたに違いないと思うのです(^^;;)。ほかにも比丘尼がその身を売りながら生きている事や、晴明と比丘尼の一夜の事(^^?)もぼかしてあるのも好ましいですが、、。)
一方ストーリーの方ですが、これが一言で言えば原作からかなり変容しているわけで、私としても話に深みがあってもちろんコミックの話の方が好きなのですがいまいち理解しがたい所があるのも事実なので超超美し〜〜い話で感動するけど「一番好き」と言えないところです。
こんな事言ってはかわいそうなんですが、比丘尼が晴明を信じずに、約束をすっぽかして「殺して」もらおうとしたのは、、やっぱりなんとも「お馬鹿」だったと思うのです(^^;)
。「晴明を信じて約束どうり行けばよかったのに!!」と思うわけです。(ま、創造主の意図ですから仕方ないですが、、。) 晴明はちゃんと禍蛇払いの準備も万端で、かつ、もう2度とその体を売らずにすむような方策も立てて待っていたようですのに、、。ほんとにあとちょっとだったのに〜! 結果的にはあんな事になって、救ってやれるはずであったかつての愛人を救えず、鬼退治の職業家として手を下さざるを得なかった晴明の心中はとても察する事ができません(;
;)。