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原判決は、「■■の年齢等において、就職への指導、違法な行為をしないようにとの一般的な注意、外出先や交友関係の確認、遊興費の入手経路や使途の確認等といった一般的な監督義務を尽くしても、その効果を期待しがたい状況になっていた」などと判断している。
しかし、前述のように、本件犯行期間において■■が恐喝等の犯罪行為に及ぶであろうことを認識することができた被上告人■■らのなすべき監督は、単なる「就職への指導」や「一般的に違法行為をしないようとの注意」ではなく、「恐喝等をしないように指導・監督」することである。しかも、第1審も原判決もその事実認定において、被上告人■■らが、■■に対し、「就職への指導」「外出先や交友関係の確認」「遊興費の入手経路や使途の確認」をした事実を何ら認定していない。
しかるに、被上告人■■らが、■■に対し、「就職への指導」「外出先や交友関係の確認」「遊興費の入手経路や使途の確認」をしたことを前提にして、その効果を期待しがたい状況になっていたなどという判断は、論理的前提を欠く全く不合理な経験則違反の判断であり、理由不備ともいうべきものである。
また、ここで原判決が指摘する「その効果」とは、「本件犯行を回避する」という効果でなければならないところ、「就職への指導」が本件犯行を回避する効果をもたらすとは到底言えるところではなく、論理に飛躍がある。
ここで、被上告人■■らがなすべきであった■■に対する指導監督とは、前述のとおり、「他人の身体・自由・財産」に対して危害を加えないように監督することであり、具体的には、原判決の言うところの「外出先や交友関係の確認」「遊興費の入手経路や使途の確認」だけでは足りず、これが確認できなかったり、■■の言動に不自然な点があれば(もっとも、被上告人■■らにおいては、■■が本件犯行期間中、仕事もしていないのにもかかわらず、自動車で遊び回り、外泊を繰り返していたこと、高額な旅費がかかると思われる北海道旅行に行っていたことについての認識があったのであるから、■■を問いただして事実確認することができなかったとしても、このような認識があればそれだけで、■■の行動を不自然と考えるのが常識的である)、例えば外出や外泊を制限するとか、あるいは門限を設けるとか、少なくとも自動車での行動を制限するなどして、■■に対する指導監督を効果的に行うことができるようにすべきだったのである。
被上告人■■らにおいて、■■に対し、「外出先や交友関係の確認」「遊興費の入手経路や使途の確認」を真摯に行い、それによって、■■や■■と行動をともにしていたこと、正和君もそこにいたこと、さらに遊興費は正和君から巻き上げたということが確認されたとすれば、■■らによる正和君殺害という本件犯行を未然に防げたことは明らかであるし、また、このような事実が確認し得ず、又は■■の言動に不自然さが認められた時点で、■■の行動の詳細が分かるまでの間、自宅謹慎や、自動車のキーを被上告人■■らにおいて取り上げるなどして、被上告人らの監督が十分及ぶ範囲に■■の行動を制限していれば、本件犯行を回避し得たことは明白なのである。
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