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2009/04/01

【街コレ】縁なしメガネ

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女のスゴいところはぜんぜん関係ない話を次から次へとつないでいつまでもおしゃべりを続けられるところだ、と言った男性がいた。私の前に座っていたオバサン3人組も「年をとったら歩かなきゃいけないけど歩き過ぎてはいけない」という話を、京都旅行で1万歩歩いたと自慢していた知人が数日後に動けなくなったエピソードなどを交えながら話していたかと思うと突然、藤間紫が死んだという話をはじめた。

猿之助と藤間紫はずうっとつきあったままであれはヒドい、浜木綿子がかわいそうだ、でも息子を東大に入れたし彼がすごくいい役者になったから今は万々歳よね、ああ、あの息子、なんて名前だったかしら、やあねえ出てこないのよ、と話は続いていた。私は「香川照之です」と教えてあげたくてウズウズした。

ところで、私が気になったのは、オバサン2人がかけていた縁なしのメガネである。どっちもレンズの厚みに色がついていて、ひとりのオバサンのはブルーで、もうひとりのオバサンのは赤だった。老眼鏡にしてはちょっとオシャレなような気が一瞬した。

メガネばやりでメガネが安くなって種類も増えたわりには自分に似合うメガネが探せない。コンタクトをやめてから最もマシな気のする縁なしを愛用しているのだが、鏡や写真でそのメガネをかけた自分を見るとものすごくオバサンぽくてガッカリする。46歳なんだから仕方ないのだが、そのオバサンぽさがフツーなのがイヤだというか、ダサい人がハマりがちな、他人と違う格好をしたい、でも定番がいちばんかっこいいのではないか、という堂々巡りにおちいっているというのがイヤだ。赤いフレームの横長のやつも持っているが、あっちはいかにも若作りしているふうだし、よく行く郵便局の人とそっくりになるのもイヤだし、周囲の人もあっちは似合わないと言う人が多い。

レンズの厚みに色のついたメガネを見て、へえ、こういうのもあるのかと私は思ったわけだが、浜木綿子かわいそうのオバサンふたりも、メガネをかけてもかわいくいたいと願い、縁なしがメガネの中ではマシだと思い、が、フツーの縁なしではみんなと同じだ、オバサンぽいわよねと思い、ちょっと変わった厚みに色のついたやつを選択したのかと想像すると、女の考えることっていくつになっても同じなのかもしれない。