綸旨(りんじ)               三木 信夫

 今から638年前,南北朝時代の後村上天皇綸旨が三木家にあります。綸旨とは,勅命を受けて書かれた文書で,宿紙(しゅくし)(=別名綸旨紙)と云われる薄墨色のすきがえしの紙に書かれています。この紙は,墨書の反故(ほご)紙を利用した綸旨専用の再生紙で,濃淡のある薄墨色をしています。これは偽造防止と防虫の役目があり,「薄墨の綸旨」とも云われています。南朝方の場合,反故(ほご)紙が少なく墨を流し込んで薄墨色の綸旨紙を作っていますので,薄墨の濃淡がありません。
 三木家には綸旨が2通ありましたが近年1通を紛失しています。現存する1通は宿紙に書かれた正規のものです。紛失したもう1通は「髻(もとどり)の綸旨」又は「白綸旨」と云われるものです。「髻の綸旨」とは,横10.9cm・縦8.2cm,紙は白色で雁皮紙(がんぴし)の様な薄いものです。南北朝時代に南朝方が敵に捕らえられた時の事を考えて作られた特殊な綸旨でこの時代独特のものです。奈良吉野山・南朝からの連絡は,四国・九州にかけて主に山伏が携わっています。
 北朝方の勢力範囲が拡大するにつれ,南朝方の連絡網が狭められ,綸旨を「こより」にして髻を束ねるか,笠の緒に織り込む等して届けられたもので,このような名前が付けられました。現在全国に9通(地域別には,宮城県2通・福岡県1通・熊本県2通・徳島県4通と当時南朝方に参加した武士の頭領宛のもの)ありましたが,三木家の1通は紛失して8通となり世に「白綸旨」とも云われています。ただ白綸旨は偽造のおそれがあります。
 綸旨の内容はいずれも,当時の三木家歴代宛の感状の綸旨で,要旨は「天皇が忠節を聞しめしたので,ますます忠節をつくすようにとの天皇の仰せである。」と云う意味の事が書かれています。

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土地には神が宿る          天羽 達郎

 まもなく日本列島には暮れの民族大移動ならぬ帰省ラッシュが始まる。東京大阪など大都市から小さい子供の手を引きいっぱいの土産物を下げて故郷へと帰っていく。なぜこんな不便を買ってでも帰ろうとするのだろうか。盆と正月にしかまとまった休みが取れないというのなら,春のゴールデンウイークもあるだろうに,なぜかこの時期に無理してでも帰る。それは日本人の深層心理に,土地には神が宿るとの思いがあるからだという。その目的はただ単に親の顔を見に帰るということではない。神に会いに帰るのだ。この思いは米作りと無縁ではない。米は田圃に水を張り毎年々々同じところから繰り返し収穫することができる。だから人々は定住し,その土地には氏神ができ独特の文化が生まれる。そこで育(はぐく)まれた者はたとえ大都会に出ようともその神を忘れることができない。天皇もしかり。大嘗祭は新天皇が神と寝食をともにしそのカリスマ性を相続するもの。したがってそこで用いる麁服(あらたえ)は天照大御神の神霊が宿る木屋平の土地で取れた大麻で作らないと意味がない。

 感性=個性               岡田 好史

 今イギリスからの招待で,日英芸術交流展に作品を出品してるボーンチャイナ絵付け作品『KIHAKU』が,日本側と英国側に認められ交流会初の両国それぞれのW受賞したと出品を依頼してる東京の遊美堂からTELが有りました。特に英国側の受賞は,主催者および美術評論家が決定した特別賞と聞き驚きました。日本国内では中々認められない個性的な作品を作って来たから,伝統を重んじる英国に認められた事は大変光栄な出来事でした。また英国側の美術評論家達は,この人は本当に日本人ですか?と疑ったと聞きました。自分の感性は外国向きなんですかね〜。
 来年の今頃には,この展示会で出品されてる作品集が限定500部が作成されます。全国の有名美術館とか大学等に無料配布されます。(内訳:日本400・英国100) 作品集の開催国への配布は初めての事です。

 新年の誓い               小林 金吾

 干早振る
  神の未来の
   未熟もの
  幸せ求めて
  共に学ばん

 新年おめでとうございます。
 はたして新年がなぜ目出度いかと尋ねられたら真面に答えられるだろうか。
 人それぞれに(答)意見が違うだろう。神仏は尊い有り難いものであるから貴いように取扱いをせねばならないものである。これに対しても各人の意見は「まちまち」だろう。だが人として生まれて,男子と女子との違いはあるが,30-2-3日後に氏神様に初の宮参りをして居る本人は自覚して居らなくても両親,祖父母がして居るもので。なぜだろうこの返答はほとんどの人がよく似ているのである。
 各ご家庭の神棚は何故にお招きして祀ったのだろうか。双方ともこの子供が,また将来に,我が家庭が幸せに過ごせるようにと親が願っての行為ではなかろうか。各々ご家庭の皆さんは新年を迎える大麻(神社のお札)買い求めてお祀りして居られるが,昨年お護り頂きお世話になった大麻はどのように致しましたか。
 年越し参りに行かれて神社に置いて来たのではないだろうか。
 お正月のお棚卸し(小正月)処によっては異なるが,どんと焼とか左儀長や尚神社に於いて焼納祭を執り行う。これは神官が祝詞に依って(大麻を只の木または紙としてお焚きあげする。だから年の暮れに大麻お札を祀り賛えをしたら,古札は神棚より卸し御給仕で一段下げて置き,新年の祭祀と同じ様なお祀りして新年の祈願と昨年ご守護頂いてお礼をするのが人間として行う真行であります。
 ゆえに信迎でなく真行(マコトニオコナウ)でなければならない。
 お護り頂いた御札は結果で各人が感謝する子供の時代よりお世話になったことに対する礼節を守るからご守護されるのであります。
 各家庭にてお祀りしてあるお神様や買い求めた御札を真に正しい礼節で行じるよう誓い。また本年に自己の計画を立てて,必要な心掛けにて実行すれば必ずや良好な年となることに間違いなし。合掌。

     宗教法人解脱会 名誉支部長
             権中僧都 勝豊(しょうぽう)