すべての思いを家族に 15
 旧は新を育て新は旧を養う
                 田上 豊

 宇宙が出来て植物が出来,生物が生まれて多くの進化をし,動物が進化を遂げ,人間もこの進化の法則により,旧は新を育て,新は旧を養い,宇宙の真理に従い進化してきました。
 私たちは,この真理を知り,地球上にある植物,動物はその本を培養しようとする自然の法則の営みで万物を発育してきたのであります。
 人間もこの地球上に生存する動物として,進化向上をしてきたのも自然の法則でしょう。
 今(平成17年)日本では,親が子供を殺したり,子供が親を殺すという事が,日常茶飯事に報道されているのです。
 昆虫でも魚でも小鳥でも小さな動物でも,子孫を残す為の努力して居るのであります。
 人間の社会生活においても,新入社員には先輩が多くの指導をしています。やがて先輩が歳を重ねて行くと,新人が先輩を助ける様に成るのであります。この様にして,旧は新を育てて,やがて新は旧を養うのであります。
 私達の家庭を見ても親が子供を育てやがて,親が年老いて来ますと,子供が親を養うので有ります。この様にして人間は進化してきたのであります。この「旧は新を育て新は旧を養う」法則から離れてきたのが,今の日本社会の惨状を表して居るのであります。
 現在日本社会は,物質的には恵まれて来ていますが,家族を大事にする家族的精神からは,貧しく成ってきています。親を大事にしないと進化しないのであります。

複雑なんだけど,すごいことに気がついた
              鶴岡 とみ子

 今日は,初めて脳神経を専門とする病院へ,紹介状を持って行きました。診断と治療法が難しい病気が重複してきたからです。けいれんの薬が多すぎたようで調節してもらいました。こちらでも検査入院をしますかと問われ,様子をみることにしました。今度は40日後に来てくださいって。
 えっ〜!( ̄(エ) ̄;)
 この病院はあきらかに障害があるとわかる人ばかり目につきました。だから,重篤になったときは入院で,診察もたまにでいいのか。
 先日入院してた所の教授回診で,「このまま電動車いすでよろしいんじゃないですかぁ〜」って唐突に言われた意味がわかった。白でも黒でも,車いす。今は生命に関わる顕著な症状まででてないから経過観察中の白。もう治らないからと障害者に認定されたわけで,その認識をわたしは持っていなかったのか。何なんだおまえ?!と自分で突っ込みたくなりました。
 原因がわからない。治療法が確立されてない。対症療法しかない。そういう病気が3つ。そのひとつはどうにかなってきたんだよ。
 元気がでなくなる言葉ばかり話されてきたけど,複雑な気持ちを抱えつつ,同行したヘルパーさんに思わず言った言葉は,
「そっか! これ以上症状が進まないようにすればいいのね!」よくもそこまで開き直っちゃったなって思った。(どうやってそうすんだよ!って心の中でもう一回突っ込みを入れた。)
 病気の人も元気で働いている人も,平等に「生」と「死」は隣り合わせであり,紙一重。これを再認識することによって,わたしはまた新たに生き始める。
 生きていればいい。どんな色(病気)でも,わたしであることは変わりない。でも同じ時を生きるならば,楽しくおいしく過ごしたい。それなら,死んでしまった後にも,人の役に立てるように生きたい。
 長く生きるかじゃなくて,どう生きるかだ。わかりきったことなのに,忘れてしまいがちなこと。
 ヘルパーさんに話した他の言葉を思い出す。
「反対側の窓から富士山見えますか?」
「わぁ〜! 空がきれいねぇ」
 歩道の段差を越えると激痛が走る帰り道,
「そうだ! 4月はこの背骨の痛みがもっとひどくて,それが“5”だとすると,今は“3”でしかない! “3”ならまだ序の口だね」(こんな痛みと共に生きていけるわたしってすごいと自画自賛)
 きれいなものに反応できるわたしでよかったと思いました。

第二創業塾」を受講して     芝山 靖二

 先月の10月に徳島県商工会連合会主催の「第二創業塾」(週1回で夜4回,昼2回計6回)を受講しました。
 ホテルでの開催で,費用はテキスト代の3000円だけ。毎週三重県からの出講の中小企業診断士の先生に色々と,参考になることを教えていただきました。
 第二創業とは企業が新たな分野へ事業展開することをいいます。国,県は中小企業の活性化を強く支援しています。なにせ,わが国における企業の割合で中小企業の占める割合は99.7%だそうですから,その中小企業が元気にならなければ,国も元気には成らないと言うことです。
 【1】に補助金の支給(他の企業のモデルなるような事業)【2】に無利子融資(必要金額の半分)【3】に低金利融資【4】に各種優遇税制【5】販路の支援,その他色々10項目の支援策があります。またこの提出書類は我々書きなれないものには,なかなか書けません。そんなかたには書類の書き方を教えてくれる,アドバイザーを自宅まで派遣してくれます。その上,国,県はこの承認を出来るだけ通そうと言う姿勢で応じてくれるそうです。
 色々な支援策があることは大変有り難いことですが,それよりも一番良いのは,自分の頭の中にある整理されてない考えが書類にすることによって整理されていく事です。また自分に考えの足らないところが分かってくることです。

おじいちゃんと孫      橋本 節子

 「圭司,毎日どんな仕事しよるん?」と朝ケアに出かけようとするおじいちゃんは,見送りに出て来た孫に,うれしそうに尋ねた。
「うん,じいちゃんみたいなお年寄りと一緒に一日生活しよる」と,孫は答えた。
 もっともっと話し相手になってくれると思ったらしく,
「仕事は日に日にえらいか?」と少し心配そうに,そして優しそうに尋ねた。
 「じいちゃん,お金もろうてする仕事にえらぁないや云う仕事はない」と笑いながら反論する。
 私,ここはひとつ年寄りに花を持たせてあげようと,
「世の中,じいちゃんみたいに良い人ばっかりでないけんな!」と笑わせた。
「ほれは言える」とすっかり気を良くしたおじいちゃんは,満足そうに笑って手を振り,ケアの車に乗って行ってしまった。
 心の中で,やれやれ一丁上がりとほっとしたのもつかの間。
「母さん,人に良い人・悪い人やはないけんな!」と息子に釘を刺された。
 エッ! そうかなぁ,あると思うけど……。
 その言葉を繰り返し考えていくうちに,本当にその通り,人は良い状態の時と悪い状態の時があるだけなんだと気がついた。
 口の達者な息子といると,
 ボケんで済むんかな〜あ!