波がしらの会      三村 隆範

 サークル アマテラスの天羽達郎会長の命名で,波がしらの会ができました。「阿」は,阿吽の阿ですから始まりです。阿波は波がしらということで,会長に新居洋子さんになっていただきました。
 波がしらの会としては,現在,組織的な活動をしていません。ある時は,阿波古事記研究会と姿を変えて集まり,ある時は,サークル アマテラスある時は,それぞれがリーダーとなり日々の生活の中で思い思いの活動をしています。まるでゲリラ活動のようです。
 しかし,「阿(日々の生活)」の世界に暮らしているにもかかわらず,自分だけは特別だと思い,世間と離れて暮らしているようでは,小さな世界で暮らさなければなりません。
 『白隠禅師坐禅和讃』の冒頭に
 衆生本来仏なり    水と氷のごとくにて
 水をはなれて氷なく  衆生の外に仏なし
 衆生近きを知らずして 遠く求むるはかなさよ
 たとえば水の中に居て 渇を叫ぶがごとくなり
と詠われています。
「阿」の世界は,そこの所が難しいので「阿」の世界にいて阿の世界に暮らしていない。姿・形だけでは捉えることが困難な世界です。

  天岩戸が開くとき
  人は神に帰る

 『白隠禅師坐禅和讃』を「阿波と古事記」風に書き直せば,
 すべてのものは,もともと神です。
 それは水と氷の関係のようで
 水に帰らない氷はなく
 すべてのものの外に神はない
 人間は,阿の世界に暮らしていることを
 知らず 遠くを求め出かけていく
 阿波だけが,阿の世界ではありません。
いつでも どこでも 阿の世界に暮らしているのですから,自分を生かし切って生きていこうというのが,波がしらの会員です。


〔編集後記〕

 何もしないで生きているより
 何かをして生きている方が
  楽 し い
人生を楽しく過ごすためには,
まず 
 「しよう・・・」と思うこと
 から始まる。

 というと,
 「何をしていいか わからない」
という答えが返ってくる。だから
わかろうと
思うことから始まる。

【真瑠吾視比古(まるごしひこ)

 発 行 サークルアマテラス 阿波風の会
           題字 坂本真人
           制作 三村隆範
           編集 真瑠吾視比古

 「阿波風」(投稿誌,無料)を,月一回の予定で発行しています。
 阿波に生まれ,住んでいる人が「阿波」という文字の意味をもっと意識していたい。ということが「阿波風」を発行している最初の動機です。
しかし,投稿していただく内容は,書く方の自由な題材で,その月にあったこと,感じたこと,考えたことなど,何でもいいのです。
 といっても書くことは,話したり,することと違い,自分の恥を残すことになるので,「私は,書けません…」という返事が返ってきます。ありのままの自分を見せて生きているにもかかわらず,「書いていただけませんか。」とすすめられると,「書けない」とか,「また後で」とか言って,ありのままの自分を見せようとしなくなるのです。
 いつも,話したり,何かをして自分を表現して生きていても,自分を振り返ることはあまりありません。しかし,書くことは文字が現れてきますから,自分が自分を見ることになるのです。ですから,あなたが書くことは自分を他人に見せているのではなく,本当は,自分を見つめ,自分を知ることになるのです。つまり,自分の力を自分がより知る事になるのです。ですから,書き続けていると自分が大きく向上していくことがわかります。
 自分を見つめてどれだけの時を生きているでしょうか,日々の喧騒に流されて生きてはいないでしょうか? 意織を持つ人間が,何も感じず,何も表現せず生きているわけがありません。人は,生きること(人生)を楽しむために生きています。
 阿波では,踊る阿呆 (踊らな損そん)です。上手い下手はありません。あなたは,傍観者ではなく,この世に生きている参加者です。楽しんでいる自分を,あなたは見て生きていますか? 「楽しい方が楽しいよ」と囃す,阿波の心意気で,一緒に「阿波風」で表現したいと思います。
 今の自分が,望むこと・体感したことを,この「阿波風」に写してはみてはいかがでしょうか。
 四〇〇字か八〇〇字までの原稿をお待ちしています。もちろん一行でも一文字「あ」だけでもいいです。    締め切りは毎月15日です。

   心より,ご投稿お待ちしています。