天の岩戸が開くとき 人は神に帰る 15
生 き る 三村 隆範
悠久の時を越えて,命は生き続けています。
「命のメッセージ」旭山動物園 小菅正夫園長著に
動物がすごいと思うのは,命ある限り,
命だけを見て生きているということです。
人間には到底できないことを,
動物は平気でやっているのです。
「命だけを見て生きる」本来,人間も平気でやっているのでしょうが,知識が発達したためでしょうか。人間は「生きる」こと以上に価値あることを見つけてしまったのでしょう?
「生きること」以上に価値あることを見つけたその時から人間は,悩み・苦しみが始まったのでしょう。
生物は,すべて快い方に向かって生きて不快を避けようとします。しかし,人間は快・不快を真・虚,善・悪,美・醜,損・得,好き・嫌い等々に分けて物事を判断し更に発展?していきます。そして「命だけを見て生きる」ことから目が離れ自分の気に入ったことを求め,気に入らないことを排除(逃げる)しようとします。
阿波では,
踊る阿呆に 見る阿呆 同じ阿呆なら 踊らな ソン ソン・・・と
「すべてを同じ」と見ることから始まります。つまり,真・虚,善・悪,美・醜,好き・嫌い等々皆同じだ!と謡っているのです。
「踊らな ソン ソン」は,排除(逃げる)しようと謡っているのではなく,積極的に「命だけを見て生きよう」と云っているのです。
何が起ころうと,どんなことが起きようと常に「生きよう」「生きよう」と云うことを見失わないようにする事です。
「そんなこと云われなくてもいつもやっている」
その通り,実祭いつもやっているのですが,時々そこから目(心)が離れ,損得好き嫌い等々に目が向いてイヤなことを見てしまうのです。
いつも 楽しく生きる。
それ以上 大切なものは,この世に ないんじゃないかな? (それから目を離さない。)
宇宙には,命(生きる喜び)のつながりが連綿と続いているのじゃないですかねぇ。
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