三木家古文書について(その7)
               三木 信夫

 古来より忌部の契約状として尊ばれてきた正慶(北朝の年号1332年)元年十一月日「阿波国御衣御殿人(みぞみあらかんど)契約状」(写真参照)は,光厳天皇大嘗会の御衣御殿人全員であると考えられ,13名の中に三木氏村の署名もある。この契約の要旨は「忌部一族が御代最初の御衣御殿人であるうえは,盗み・強盗・夜討などの犯罪行為は別にして,大事な事は,衆中で年2回,山崎の市日(いちび)に評定の多数決で民主的に取り決め,互いに助け合い,協力しあって行こう」と名主(みょうしゅ)を中心とした地縁的結合を組織して結束を固め,自己の立場を守るため,結盟を確認しあった契約状で,構成員が平等な関係で結ばれ十三人の連署がある。この契約状は,約700年も前の上下の身分関係が厳しい時代に,構成員を平等とし多数決で取り決めする事を決めたもので,現代の民主主義的発想が取り入れられたすばらしいものである。これは忌部族の根底に「仁」の哲学を感じるのである。余談であるが,後の明治になって忌部神社の本貫地を定める証拠として争われたのもこの文書である。


「豚インフルエンザ」とは
ネーミングが悪過ぎる
  天羽 達郎

 過去4年間でイギリスに3回行った。その時痛感したのは英語のヒアリング能力の低さだ。そこで去年より悪名高きNOVAに通っている。その理由は講師陣がすべてネイティブスピーカーであるためだ。マンツーマンで40分間話題をとくに決めない出たとこ勝負のフリートーキングをやっている。フロリダ出身のアメリカ人,ロンドン南東部出身のイギリス人それにカナダ人が相手だ。その中で一番聞き取り易いのがどういう訳かカナダ人の英語だ。一昨日(4月30日)新型インフルエンザが話題になった。
 インフルエンザウイルスは渡り鳥が運んでくるが,鳥インフルエンザは鳥から人へ直接感染するのはあるにはあるが少ないのだそうだ。しかしいったん人に入ったものが人から人に感染するようになると怖いのだ。今回の新型は豚に移り豚同志で感染していくうちに人にも移る様になり,そして人から人にも感染するようになった。毒性は弱いようだが油断はできない。突然変異をして毒性が強くなろうとも限らない。メキシコでは大量の死者が出ている。インフルエンザウイルスはコロコロ変身するのだ。講師のカナダ人は言った。「豚インフルエンザの名前が悪い」どうしてだと聞くと,「おれの実家はカナダで農業をやっている。おやじは豚を飼っているのだ。豚インフルエンザなんて名前が広がると,豚が売れなくて困る。迷惑千万だ。」
 それを聞いて思わず笑ってしまった。

八桙神社看板除幕式
        天香具山神社宮司 橘 豊咲

 春寒の候,3月29日の八桙神社の祭禮に祭員と伶人(れいじん)を兼ねて奉仕させていただき,御祭神に感謝の誠を捧げて礼拝を致しました。
 有難く古事記研究会の皆様に謝意を表します。盛大に直会の席に歓待を受け,御馳走様でした。
 帰途,鳴門の野口氏の判断で渋滞の道路から脇道を走らせて4時5分前に南海高速バスの事務所に到達。「受付」は「満席です」。私は「たちばなです」と,直に切符購入。藤田氏は小走りで,バスの乗務員に,後数分お待ち下さいと交渉して,間一髪でした。
 結局1時間半遅れて難波に到着。9時半過ぎに,二人共帰宅できました。
 来春も是非由緒ある古社に参拝致し度,個人として,何か行事(祭事)があれば,12月に参加できると思います。

和歌一首

 高台(たかだい)に
 鎮(しず)まり御坐(おわ)す
 八桙(やちほこ)の
     神(かみ)は阿州(あしゅう)を
     日々(ひび)見(み)そなはす

香林(こうりん) 作

大国主の命が生まれたまち
     瀬尾静子きもの学院 瀬尾 静子

 桜の花も満開になりました。
 いつもお世話になっております。
 先日は「古事記の資料」とおいしい「長まんじゅう」をわざわざ届けて下さいましてありがとうございました。大国主の命を偲びながら味わいました。とてもおいしいお菓子でした。
 古事記の勉強はとても楽しく,生徒さんにも喜んでいただいています。
 心から御礼を申し上げます。