ふるさと         本多 幸代

 ふるさとは,誰にもあるものです。
 ふるさとを離れる人,ずうっと住む人,人それぞれです。
 私は,長くふるさとを離れていました。でも事有るごとに,ふるさとの海をよく思い出していました。ふるさとを思い出すのは,母が待っていてくれるからと,今になって分かった気がします。
 いくつになっても母はやさしいものです。私が海が好きなのも,母が海辺に住んでいるからかも知れません。
 五月は私の誕生日で,母の日です。年老いても子を心配する母を思い,ふるさとは母なのかと思いました。

 五月は,一番過ごしやすい季節です。この時期に思いっきり体を動かして,おいしい空気を吸ってリフレッシュして又新しい気持ちで頑張りたいと思います。

天の岩戸が開くとき 人は神に帰る 57
完 成          三村 隆範


 ドクターエンドー徳島で,3/16(水)〜3/31(木)に古事記阿波大地図展を開催しました。
 通常は,完成した作品を展示するものですが,高さ1.8m×幅5.3mの白紙ダンボール紙を壁一面に張っただけで,初日の作業は終了しました。
 次の日からお客さんが来る度に
「いつ完成するのですか?最終日ですか?」
と尋ねられるようになりました。
 こちらもいつ完成するか分からないので,答えるのに,どう答えていいか最初は分からなかったのですが,ある日から以下の事が頭に浮かび,逆に聞き返す様になりました。
 あなたの人生。つまり
「あなたはいつ完成するのですか?」
と…。
 人生に,完成がないように,すべての事は,その時その時に完成,つまり完結しているのだと思うようになりました。人間は,完成に向い努力していますが,自分(人間)が,自分(人間)の決めた,その時が来た時を完成と決めただけです。