忌部 ( いんべ ) 雑考(その12)  三木 信夫

 忌部神社の元宮司であった斎藤普春氏著「忌部神社社記」に,「神代に祀られた本社忌部神社所在地は太郎山である。」とあります。この太郎山とは県下最高峰の 剣山 ( つるぎさん ) のことで,往古には「立石山」とも言われていました。今この剣山に祀られているのは旧郷社の「 ( つるぎ ) 神社」で,祭神は 素戔嗚命 ( すさのおのみこと ) ・大山祇命・安徳天皇です。山上近くの岩場にある本社剣神社(=大剣神社)を中心に,全山で586の摂社・末社があります。東 祖谷 ( いや ) 側「西口」の剣神社と円福寺,木屋平側「東口」の剣山本宮と龍光寺(旧称長福寺814創建で剣神社の別当)は,それぞれ信徒や講組をかかえて 剣会 ( つるぎえ ) (=剣山の夏祭り)には大剣神社に参拝するのです。宮司の祓詞には那賀郡の「木頭忌部の○○○○が云云…」と忌部氏族の名前が出てきます。「剣山一帯には,平家一門の入山以前より繁栄した忌部一族に祀られていた神々がおわしました。」とも斎藤氏は述べています。中世以降は 修験道 ( しゅげんどう ) の修業の場としても栄えたのです。

 現在,剣山山頂下ヒュッテ横の宝蔵石に神社がありますが,昭和40年代以降に建立されたもので,本来「宝蔵石権現」として行場の一つで神社はありませんでした。

免疫ってなに?(その3)               天羽 達郎

 アナフィラキシーよりもっとひどい物があります。いわゆるアレルギーというやつです。2度目で駄目というのではなく最初から駄目というやつ。私の知り合いの医者で蕎麦アレルギーのある人がいて,あるとき蕎麦を食べていたら突然低血圧と意識喪失がきて死にそうになったそうです。幸い病院の中での出来事だったので死なずに済んだが,以後蕎麦を絶対食べないようにしているとのことですが,日本料理では味を良くするためとかで一見蕎麦が混じっているのが分からないようなものがある。彼は知らずにそれを食べてまた死にそうになった。徳島特有の料理である蕎麦汁も絶対駄目だそうです。これは極端な例ですが,えびが駄目,鯖が駄目など色々あります。えびを直接食べなくても寄せ鍋などにえびが入っていると,他の物を食べてもじんま疹が出たりする。これも抗原抗体反応とメカニズムは同じです。以下次号。

子供たちの子供たちの子供たちへ          サイトウ シゲジ

子供たちよ

あなたの父は

欲と見栄にまみれた世界の中心で生きています

そこではあたりまえのことがあたりまえではなく

異常なことが異常ではなく

欲と見栄にまみれたひとたちが

欲と見栄のために自分を偽り

さらに自分のしたことを偽り続けています

子供たちよ

あなたの世界は

欲と見栄にまみれています

ここではあたりまえのことがあたりまえではなく

異常なことが異常ではなく

欲と見栄にまみれたひとたちが

欲と見栄のために自分を偽り

さらに自分のしたことを偽り続けています

子供たちよ

だからといって

そんな世界がわたしはきらいなわけではありません

わたしのえらんだ世界は美しく

夢と希望に溢れ

わたしにたくさんのものを与えてくれました

子供たちよ

子供たちの子供たちの子供たちよ

あなたのえらんだ世界が

わたしのえらんだ世界でありますように

わたしのえらんだ世界が

あなたのえらんだ世界でありますように

門をたたく(2)    天田 弘之

 製作中の「 ( なら ) し打ち」も一応終わり,次に壷の底の「しぼり打ち」をする。入れ底はヤスリ仕上げで隙間がないよう丁寧に仕上げる。底がはいると「ろう付け」で水が漏らないよう丹念に溶接する。あとは「金けし」による模様の表面加飾の仕事を残し作業を置くことにした。

 さて話は壷をつくる最初の話にもどるが,まず徳島大学の恩師高橋武先生のお宅を訪ね,金属についての知識は皆無で触ったこともない自分にできるものか否か先生のご意見を聞いてみたところ「天田君,君がぜひやってみようと考えているのならやってみなさい。ただし,僕は弟子はとらないことにしているからな。」とのこと。当時(S.46年で私が37歳)金属工芸に関する技法書は皆無であった。先生は工房から“しぼり槌”を一本持ってきて私の前にぽんと置き「浅草で造ってもらったものだ。“金床”はまずは鉄工所で船の鋲(直径4〜5センチ)を探しなさい。」と話してくれた。その時の“しぼり槌”は先生の形見として今も手元にある。

 津田で鉄鋲が手に入り,鉄工所で図Bの形に変形してもらった。今も時々使っている。木台( ( けやき ) の木)も山の製材所で入手した。銅板は厚さ1.2ミリの定尺板を注文し,主な準備ができた。それまでに約2ヶ月を要したと記憶している。

 これからが私自身かつてないおどろきと教育哲学的発見とも言える体験をすることになる。 (つづく)

チャームポイントは声!冨浦智嗣            長井 宏一

 2011年12月25日,わくわく日曜市の会場で,ドラマ「金八先生」や「花よりだんご」に出演した徳島出身の俳優,冨浦智嗣(とみうらさとし)さんのトークショーがあったので見に行きました。朝早くからたくさんの人でいっぱいでした。

 男性なのに女の子のようなカワイイ声!

 一度聴いたら忘れられない,愛くるしいボイスで,冨浦さんの声は,素晴らしい個性だなと思います。トークショーが終わって,握手を求める人の列ができていました。握手の時,「頑張って下さい」と冨浦さんに声をかけると,「ありがとうございます」と爽やかな笑顔を返してくれました。とってもイケメンさんでした。